住民のみなさんにとって、くらしやすく魅力的で活気のある地域を目指し、全国的に県・市町村の行政は地域振興のためさまざまな取り組みをおこなっています。

県庁が毎年実施している「県民アンケート」の結果に、県民のみなさんの多くが「自分が住んでいる地域に活気があり、魅力のある地域になっていること」を望んでおられることがわかっています。

今回のせんとくんマガジンは、そんな社会情勢の中、特に県南部の吉野地域を盛り上げようと尽力されている「一般社団法人吉野青年会議所」のみなさんの活動をご紹介します。


吉野青年会議所は1972年10月、53名の熱い志をもった吉野の青年経済人が集まり「明るい豊かな吉野の実現」を目指し誕生しました。

創立以来、愛する吉野の発展に対する思いを先人たちから引き継ぎながら活動し、今年度で創立45周年を迎えられます。
 
吉野青年会議所のみなさん

吉野青年会議所は、吉野郡の3町5村の地域活性化に取り組まれていて、世界遺産など地域資源を活かした事業や青少年の健全育成を目的とした事業をはじめ、献血や災害募金など社会福祉活動など幅広い活動を展開しています。
 
献血活動



吉野青年会議所 理事長 森下圭太郎さんにお話をお聞きしました。

インタビューを受ける森下理事長の写真

45周年を迎えられるということですが、これまでを振り返ってみてどういう印象をお持ちでしょうか。
森下:青年会議所は40歳までの実業を営む人、または事業を立ち上げたい方が中心に集まり地域づくりに取り組む団体です。

現在は卒業生であるOB会員が150名ほどとなり、現役メンバーとOBとの交流も続いており、まちづくりに関することなどの情報交換が活発に行われる中で、質の高い事業の実施や活動を行うことが可能となり、45年の歩みの中で積み上げた吉野青年会議所の活動の実績とネットワークが地域の発展にも影響を与えるほどの大きな組織となっていると感じています。
 
ただ、社会情勢が厳しい現在、現役の会員メンバーが年々減少している問題があります。吉野地域は全国的に見ても過疎化が著しく進んでいる地域です。山間部ということで都会と比べると不便なことが多く、働く場所も少ない為、若者がどんどん離れている現状があります。

経済の冷え込みと人口減少に伴い、先人たちが守り受け継いで来た伝統産業までも存続させることが難しくなっているのは否めないことですが、吉野に住む我々は地域発展の糸口をどこからか探し出し、都が大和にあった時代から心の拠り所とされ、日本のふるさとと言っても過言ではないこの吉野を日本のため、日本人の為にも守っていかなければならないと、この45周年の節目に改めて強く思っております。


吉野地域の魅力や地域に対する思いを教えていただけますか?
森下:吉野の魅力は、映る景色に「奥行き」があることです。

ここで言う「奥行き」とは歴史の深さを言います。日本で最も古い歴史を持つ吉野の寺院や自然 、遺跡には、様々なドラマが浮かび上がります。






山伏が修行する山中の険しい道や岩、数多く存在する寺院や仏像一体一体には、1300年の歴史の中で人々によって語り継がれ、刻まれたヒストリーが詰まっています。

例えば千本桜や一目千本と称される吉野山の桜の木、一本一本は、神への信仰の証として植えられ、そして守られてきた「御神木」なんです。吉野の桜の木は神様なんです。観賞するために植えられた桜ではないのです。

吉野山の写真

吉野の桜の景色は、日本人が古来から持つ信仰心が創り出した心の形とも言えるでしょう。

何気ない風景から見えてくる「奥行き」こそが吉野の最大の魅力だと思います。日本古来の山岳宗教と仏教が融合し、独自の形態を保ち発展した修験道を軸に吉野の文化は発展してきました。

それらが価値のあるものと認められ、2004年に吉野山を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」が、ユネスコ世界遺産となりました。吉野には景色に潜む景色がある。そしてその景色の奥底には先人たちの心を見ることが出来る。景色に奥行きがある吉野はロマンに満ちています。



吉野の魅力を対外的に発信できる人の存在は大切ですね。青年会議所にはどんなメンバーがいらっしゃいますか?
森下:メンバーは現在25名が活動していて、メンバーの職種は様々です。

下市町の伝統産業である割り箸を作る業者や僧侶、旅館を営む方など、代々受けついた家業を持つメンバーが多いのが特徴です。

様々な経歴、業種のメンバーが組織で活動し、それぞれの役割を体験し、地域のリーダーとなれるよう、人を思いやる気持ちや人間的な資質の向上を図っています。

我々吉野青年会議所では2003年から「よしのびと」という言葉を用いて活動しています。この「よしのびと」には「吉野の未来を思い行動する人」と定義づけています。もちろん吉野青年会議所のメンバーは地元を愛し活動しているので「よしのびと」です。

より強い郷土愛を持つこの「よしのびと」を増やすことを目標に「よしのびと創造委員会」という部門を設け、吉野の魅力を体感できるイベントや青少年の健全育成事業などに取り組んでいます。

青少年事業の様子


「よしのびと」を育てる取り組みにはどんなものがありますか?
森下:取り組みは大きく分けて2つあります。自分たちの資質向上を目的とした事業と一般の方に発信する事業があります。

自分たちの資質向上を目的とした事業としては、専門の講師を招き、会議のスムーズな進め方や心理学を学ぶセミナーなどを昨年は実施しました。

一般の方に向けては、子どもやその家族に参加してもらい、道徳心を学ぶ、お寺での修行体験や協調性を養う合宿体験などを行っております。

また昨年からは新しい試みとして、大学生に事業を企画し運営する体験を行い「よしのびと」の育成に取り組んでいます。これから社会で活動することとなる大学生と関わることは、我々にとっても学ぶことが沢山ありました。







和の心を学ぶ事業などもおこないます


5月に大きなイベントがあるそうですね
森下:「桜のシンフォニー」という無料の音楽イベントを吉野山で行います。
吉野青年会議所の最も大きな事業の一つがこの桜のシンフォニーです。

昨年の桜のシンフォニーのイベント写真

今回で23回目となるこの音楽イベントは、修験道の根本道場である金峯山寺蔵王堂を舞台にプロや地元の音楽グループが演奏を披露するものです。

この音楽イベントにも吉野ならではの特徴があります。それは、音楽を神様に奉納するという点です。吉野山の桜が献木されたように、音楽も神様に捧げます。

コンサートの前には演奏者はまず、お堂に入り参拝し、身を清め舞台に立ちます。

昨年の桜のシンフォニーのイベント写真

昨年の桜のシンフォニーのイベント写真

昨年の桜のシンフォニーのイベント写真

昨年の桜のシンフォニーのイベント写真


2016年の「桜のシンフォニー」イベント概要

※2016年のイベントは現在終了しました

2016年の「桜のシンフォニー」チラシ画像

開催日時
2016年5月14日(土曜日)
午後6時から開催

開催場所
吉野山 金峯山寺蔵王堂

問い合わせ先
吉野・桜のシンフォニー実行委員会事務局(一社)吉野青年会議所内

電話番号
0746-32-5968
※受付時間は、10時から15時(水・土・日祝除く)

ホームページ
http://www.yoshino-jc.or.jp/
  
Facebookページ
https://ja-jp.facebook.com/yoshino.jc



出演者情報などが掲載されたチラシデータ

チラシ(表)データ(pdf 204KB)

チラシ(裏)データ(pdf 2887KB)



今回は初めての試みに挑戦されます

森下:千本桜のイメージでライトアップした蔵王堂の舞台で女性アーティスト4組に登場してもらいます。今回のテーマは「優美」です。

夜に開催することは初めてなので心配することも多いですが、我々もワクワクしています。 


このイベントをおこなう上で苦労しているところや、見所、やりがいを感じていることを教えていただけますか?
森下:青年会議所では多くのことを経験することを目的としているため、毎年役職が変わります。ですので音楽イベントを開催することは初めてのメンバーがほとんどです。

経験のない中で、テーマに相応しいアーティストを決めることが難しいことですね。このイベントは吉野町や吉野観光協会、蔵王堂の僧侶でつくる青年僧の会との共催ですので、その団体のみなさんの意見をまとめることもまた難しいポイントです。

このコンサートは見に来てくれたお客さんが喜ぶだけでなく、出演したアーティストの方々が喜んでくれます。

ミュージシャンにとって神様に聴いてもらうというのは特別なことではないのかなと思います。演奏者のその特別な喜びは、きっと見に来てくれた方々に届いていると思います。



追記:「桜のシンフォニー」の様子は動画で見ることができます

2016年5月17日の火曜日に奈良テレビで放送された「せんとくん通信」でもこの内容を動画で見ることができます(^^)

地域情報発信テレビコーナー「せんとくん通信」へのリンク先





ありがとうございました。最後にこの記事を見ている人や吉野郡のみなさんに向けてメッセージがあればお願いします。
森下:今、時代は加速度的に変化しています。我々は1300年以上も続くこの吉野の伝統を守りつつ、新しい何かを創造していなければなりません。

吉野青年会議所のメンバーは吉野を愛し吉野のために活動する「よしのびと」です。活動を通して、その大きなエネルギーをまずは地域の人に伝えていくことが大事だと考えています。
 
「明るい豊かな吉野の実現」に向け、これからもみんなで頑張っていきます。



(記事投稿者)
奈良県広報広聴課
放送制作係 辻本
電話番号 0742-27-8056


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