森野藤助賽郭没後250年記念講演会の開催

奈良県宇陀市にある森野旧薬園(宇陀市)は現存する日本最古の私設薬草園です。この薬草園を開設した森野家当主、初代森野藤助賽郭の偉業をたたえるとともに、後世に残した資源(薬草)の有効活用の意味から、講演会を開催し、皆様に知る機会、考える機会、創る機会としてシンポジストの皆様にご講演いただきます。

 【奈良会場】 
■コーディネーター

大阪大学総合学術博物館  准教授 髙橋 京子氏
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 
             上級研究員 後藤 一寿氏
 

【講演会】 「森野藤助賽郭没後250年記念講演会」

 地域文化力と6次産業化の融合~ 奈良県の独自性を地域活性化に ~ 

大阪大学総合学術博物館  准教授 髙橋 京子氏
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 
           上級研究員 後藤 一寿氏
東京農業大学        教授 御影 雅幸氏
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 
           グループ長 川嶋 浩樹氏
            

      

<日時>平成29年1月18日(水曜日) 午後13時30分~16時30分

<参加募集期間>  平成29年1月11日(水曜日)必着

          200人、葉書、FAX、e-mailでの事前申込みが必要

          〒630-8501 奈良県薬務課
          FAX0742-27-3029
          e-mail narayaku@office.pref.nara.lg.jp

<場所> 東大寺総合文化センター 金鐘ホール

          奈良市水門町100

http://culturecenter.todaiji.or.jp/accessmap.html

<主催> 奈良県

  報道資料   奈良会場申込用紙
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【東京会場】
<日時>平成29年1月28日(土曜日) 14時00分~15時00分
<場所> 奈良まほろば館
〒103-0022東京都中央区日本橋室町1-6-2日本橋室町162ビル1F・2F
http://www.mahoroba-kan.jp/map.html

【講演会】 「森野藤助賽郭没後250年記念講演会」

 

 温故知新:森野旧薬園から発信する生薬国産化のキーテクノロジー 
     大阪大学総合学術博物館  准教授 髙橋 京子氏  

  

まほろば館で漢方のメッカ推進プロジェクト関連企業商品の販売を実施しております。

 

 東京会場申込用紙

       

 

 

クラウドファンディングを活用したプロジェクトの実施決定!!

奈良県が取り組むプロジェクトを応援してもらうことで、もっと身近に感じていただきたいとの想いから、クラウドファンディングを活用したプロジェクトとして、『森野藤助没後250年記念事業』開催のための寄付金の募集を行った結果、募集金額の上限90万円となり、以下の事業の開催をすることができるようになりました。
ご支援いただいたみなさまには深く感謝申し上げます。

 

森野藤助没後250年記念イベント

~ 藤助 未来へのメッセージ知る、考える、創る地域活性化

  公開講座を開催



◆奈良
(東大寺総合文化センター金鐘ホール) 2017118()

  会場:約300名
  講師:髙橋京子准教授(大阪大学)ほか

  漢方のメッカ推進プロジェクト関係企業のブース展示

 
 

◆東京(奈良まほろば館) 2017128()

  会場:約70名
   講師:髙橋京子准教授(大阪大学)

   漢方のメッカ推進プロジェクト関連企業商品の販売    

今後の事業内容の報告は寄付募集ページの活動報告より行います。
○活動報告URL:http://japangiving.jp/p/4483#report

報道資料

森野藤助没後250年記念事業開催のための寄付金募集

 

7月22日(金曜日)、ついに寄付金額が目標上限の90万円を達成しました。
 皆様のお力添えにより事業が成立し、執行できることを心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

森野藤助没後250年記念事業開催のための寄付金を募集します。

奈良県が実施するクラウドファンディングを活用したプロジェクトとして、寄付金の募集を下記の通り開始することになりましたので、お知らせします。

<森野藤助、森野旧薬園とは>
森野旧薬園(宇陀市)は現存する日本最古の私設植物園です。この薬草園を開設した森野家当主、森野藤助の偉業をたたえるとともに、後世に残した資源の有効活用の意味から、講演会を開催し知る機会、考える機会、創る機会につなげることで、地域活性を図ります。


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寄付募集期間    平成28年7月1日(金曜日)~8月31日(水曜日)
寄付者への特典 
(1)「ふるさと納税」と同様に、控除上限額の範囲内での寄付であれば、2千円を超える部分は所得税と住民税が控除されます。
(2)さらに寄付金額に応じて、オリジナルギフトを用意しました。

事業成立最少額   39万円
寄付募集専用ページ→http://japangiving.jp/p/4483

あなたと奈良をつなぐプロジェクト→ http://nara2016.japangiving.jp/


その他 予定事業及びオリジナルギフトの概要はこちら

報道資料 寄付概要

事業概要

森野旧薬園(宇陀市)は現存する日本最古の私設植物園です。この薬草園を開設した森野家当主、森野藤助の偉業をたたえるとともに、後世に残した資源の有効活用の意味から、講演会を開催し知る機会、考える機会、創る機会につなげることで、地域活性を図ります。

<予定事業の内容(寄付が目標金額に達した場合に実施)>
 

森野藤助没後250年記念イベント

~ 藤助 未来へのメッセージ知る、考える、創る地域活性化

  公開講座を開催



◆奈良
(東大寺総合文化センター金鐘ホール) 2017118()

  会場:約300名
  講師:髙橋京子准教授(大阪大学)、後藤一寿氏ほか

  プロジェクト関係企業のブース展示

 
 

◆東京(奈良まほろば館) 2017128()

  会場:約70名
   講師:髙橋京子准教授(大阪大学)

   プロジェクト関連企業商品の販売    

 

 

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森野旧薬園とは

森野旧薬園(奈良県宇陀市: 旧薬園)は、現存する日本最古の私設植物園である。1729年に森野初代藤助通貞(号:賽郭、1690~1767)により創始され、八代将軍徳川吉宗が推進した薬種国産化政策の一端を担いました。賽郭以降、子孫代々藤助を名乗り、初代の志を継いで家業の葛粉製造と薬園の維持・拡充に努力してきました。明治以降の近代化によって伝統的な和漢薬が衰退し、薬園が途絶する流れに抗し、旧薬園は森野家の努力により維持された稀有な存在であり、1926年(大正15)に国の史跡指定を受けています。それは生薬殖産の象徴であり、地域の宝として住民と地域を繋ぐ力でもあります。即ち、賽郭の薬草栽培への理念と現存する森野旧薬園には、生物多様性の保全と国産化の実践による生薬安定確保という極めて現代的かつ普遍的な課題と対策が内包されるのです。

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【生薬の大切さを知ってほしい】

現在に伝わる生薬は人類が外傷や疾病と戦ってきた長い歴史の中で蓄積してきた知識の集大成であり、薬物文化と言い換えることができます。それらは、独自文化の中で長年の経験をもとに、気候風土、食生活およびその民族の体質などに適した形となって受け継がれてきました。大和地方(奈良県)は、日本最古の朝廷が置かれた地で、中国医学の伝来後、薬草採集や栽培など生薬と深い関わりを有しています。特に、大宇陀は推古天皇が薬猟に訪れ、近世には様々な薬問屋が軒を連ねた薬の街として発展しました。歴史的要因だけでなく、地形や気候風土など環境要因から、享保年間以前にすでに薬草栽培が始まっており、薬用作物の先進地でした。生薬は現代医療の第一線で用いられる医薬品であると共に、先人たちの歴史的な努力の中で育まれてきた文化的財産なのです。

【賽郭の偉業とは】

旧薬園の創始者賽郭は、森野家十代目当主として1690年(元禄3)に生まれました。賽郭は、若い頃から植物を愛好し、独学で薬草の研究をしていましたが、将軍吉宗の命により幕府採薬使・植村左平次が調査に訪れた際、御薬草見習いとして出仕し、以後左平次が実施した多くの採薬調査に協力しました。その功により幕府から貴重な外国産薬用植物(漢種・唐種など)の種苗を下賜され、自宅内薬園で薬種育成や野生種の栽培化に尽力しました。江戸出府の機会が増え、本草学や博物学など各方面の専門家との交流を通じ、生薬鑑別や栽培技術の工夫に努めました。晩年、賽郭は薬園内に桃岳庵をつくり、薬園を見守りながら、彩色植物図譜 松山本草 (全10巻)を完成させました。

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【賽郭真写「松山本草」と生薬栽培の伝統】

松山本草は260年間、門外不出の森野家家宝で、その存在は一部の研究者以外あまり知られていませんでした。大阪大学総合学術博物館・髙橋京子准教授は森野家の協力で初めて全巻電子化し、2014年影印版として一般公開しました。本書は、10巻から成り、植物だけでなく動物を含む彩色された1003 種の生物が収載され、植物体は地下部の薬用部位まで精密に描写されています。賽郭が1729-40年間に幕府から下賜された外国産薬種は30種以上に及びます。1735年拝領の中国産防風の基原種は、中国東北部からモンゴルに自生するセリ科ボウフウ(Saposhnikovia divaricata Schischkin) の根及び根茎で、草下巻3頁に描かれています。輸入種導入から藤助防風として今に至る特筆すべき薬種で、現在、日本で栽培されている種子は、まさに旧薬園で継代栽培されていたものです。
当帰も中国渡来種ですが、現在、基原植物は日中間で異なります。中国はカラトウキ(Angelica sinensis Diels)ですが、日本のトウキ(A. acutiloba Kitagawa)は大深当帰を指し、野生種ミヤマトウキが栽培化されたものとされ、大和当帰として流通しました。細い根を馬尾状につける大和当帰の品質は芽クリなど伝統的栽培技術で育成・開発されてきました。現在も奈良で栽培される当帰・川芎・芍薬・地黄はいずれも松山本草に描かれており、大和地方の気候・風土に順応して盛んに栽培された歴史事象を裏付けています。

【歴代藤助らの暗黙知を有効活用につなぐ】

歴代森野藤助らの偉業は、伝統殖産として確立された薬用植物栽培や生薬修治法、異地植物の導入帰化、野草の家栽化等、篤農家による栽培技術の暗黙知は地域特産化に繋がる温故知新の情報源です。彼らが貫いた薬草栽培への理念とその実践力を解析できる薬用資源の実体的資料が史蹟・森野旧薬園なのです。江戸期、実際に栽培や自生していた有用植物の姿は、人と自然との共生関係によって成立した生物多様性の現況が分析できます。すなわち、生薬遺産と旧薬園の自然遺産が現存することで、日本で開発・進化してきた生薬と篤農技術の独自性を明確にでき、国際標準化や資源ナショナリズムを見据えた中国医学との差別化を可能にすると考えます。

【地域文化力と6次産業化の融合~奈良県の独自性を地域活性化に】

「生薬自給率向上と6次産業化」の観点から、薬用植物生産の課題を①~⑧にまとめました。まず、国内でどういう薬用植物・生薬が求められているかといったニーズ解析です。次に、育種家・篤農家の技術継承です。伝統的な国産生薬の生産者が守る種と栽培のノウハウをきちんと次世代に継承しなければなりません。薬用作物の国産化を進めるためには、次世代の生産者を育成し、国内品種を育成し、栽培技術の研究とマニュアル化を進めていく必要があります。これらは農業にも共通する重要なポイントです。さらに国産生薬のサプライチェーン、流通過程を整備していくことです。さらに、効果的な生産者の育成のためには、生産物の価格補填といった政策的支援も必要です。最後は技術開発での学際的融合です。医薬学、農学・農業経済学、理学などの各専門家がタッグを組んで研究開発を進める必要があります。課題が多い薬用植物ですが、薬用植物を用いた6次産業化を進めることで、より高い付加価値を得る可能性も残っています。たとえば食品としての用途開発、薬膳メニューの開発、観光事業との連携、契約栽培による安定生産などです。そしてこれらの6次産業化を進めるためには、関係者が集まってコンソーシアムを形成し効果的に進めることが重要です。

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