せんとくんマガジン:vol.7

唐招提寺

金堂

ここは、奈良市にある唐招提寺(とうしょうだいじ)です。
こちらの金堂(こんどう)は、奈良時代に造られた姿が残っていて、とても荘厳(そうごん)な建物ですね。



唐招提寺

律宗(りっしゅう)の総本山、唐招提寺。
世界遺産にもなっているこの寺院は、759年、戒律(かいりつ)を学ぶ道場として「鑑真」によって開かれました。

「戒律(かいりつ)」とは、仏門(ぶつもん)に入った人の戒めと生活規範を定めたもので仏教の要とされていて、奈良県をはじめ、多くの寺院に伝わっている戒律の原点は、「鑑真」が伝えたものなんです。


鑑真

小学校の教科書にも登場する「鑑真(がんじん)」「鑑真」は、688年に唐の揚州に生まれ、14歳で出家しました。
その後洛陽・長安で修行を積み、4万人以上に「戒律」を授けました。


鑑真が来日した背景

日本でも奈良時代になって、仏教は益々盛んになっていたそうですが僧侶の資格を得る儀式が行われず、「戒律」を学ぶにも先生が欠けていたと言われています。
そこで日本の朝廷は、戒律を極めている「鑑真」を招く事にしたのです。



唐招提寺の副執事長の石田太一さんに話をお聴きしました。

 石田副執事長

日本に渡る事を決意した「鑑真」さんは、とても苦労して渡航されたそうですね。
石田:奈良時代に成立した「唐大和上東征伝(とうだいわじょうとうせいでん)」という立派な漢文があるんですけども、その文章に基いて鎌倉時代に製作された「東征伝絵巻(とうせいでんえまき)」という絵巻物があります。
この中で鑑真和上(わじょう)が渡航される様子がわかります。
この「東征伝絵巻」は80mほどの大変長いもので、現在は5巻の巻物になっています。



東征伝絵巻
唐招提寺が所蔵する「東征伝絵巻」(重要文化財に指定)



第1回目の渡航関係の資料

石田:これが第1回目の渡航の日本行きメンバーから漏れたお坊さんです。頬かむりをしていますね。
これは鑑真が海賊とつるんでいるという嘘の話を役人に告げ口をしているところです。



第2回目の渡航シーン

石田:これが第2回目の渡航シーンです。船出をするんですが難破してしまいます。
荷物がたくさん海の中に浮かんでいるんですけども、鑑真は高徳の僧侶ということで波間に浮き草の上に浮いていたというシーンです。
 
 

第5回目の渡航シーン

石田:第5回目の渡航では、鑑真和上は上海あたりから出航した後、ずっと東シナ海を南へ流されまして、約2週間漂流するんです。
これがそのシーンのうちの1つなんですが、これ、トビウオなんですよ。鯛じゃないんです。





石田:さらにもう少しいくと、これは大きな鳥がやってきてたかるわけですね。鳥の重みで船が沈みそうになるわけです。
それを棒を持って追い払ったりしている様子が描かれています。
巻物には本当に大変だった、ご苦労された渡航の様子が描かれているんです。

 

 「鑑真」は、何回も試みた旅で、次第に視力を失いました

しかし、『仏教の戒律』を伝える想いは強く、753年、第6回目の渡航でついに日本の地を踏みました。


戒壇

金堂の西側のこちらは、僧侶に成るために戒律の儀式が行われた「戒壇(かいだん)」です。
「鑑真」は、日本に来て76歳で亡くなるまでの10年間、東大寺と唐招提寺で、天皇をはじめ多くの人に戒律を授けたそうです。 



授戒の記述



開山堂(かいさんどう)

こちらは、開山堂(かいさんどう)と呼ばれる建物です。


御身代わり像

ここには、年に数日しか公開されない国宝の鑑真和上像に代わって毎日、参拝できる「御身代わり像」が平成25年に作られました。 



 

鑑真さんがこの奈良の地にもたらしたもの



記述内容

奈良時代に書かれた唐大和上東征伝(とうだいわじょうとうせいでん)には、鑑真が来日にあたり準備した食料や経典、彫刻や刺繍など多くの記述が見られ、文化や専門技術が海を渡ってきたことがうかがえます。



砂糖の原点も鑑真から



その中に記されている蔗糖(しょとう)とはサトウキビから作られた砂糖のことで、今日本に伝わっている砂糖の原点は鑑真が伝えたとされているんです。
当時は薬として使われていたそうです。



石田副執事長

鑑真さんがこの奈良の地にもたらされたものは大きいですか?

石田:そうですね、鑑真さんがその後の仏教界とか奈良の基礎をつくってきたといっても過言ではないかもしれませんね。

奈良時代の奈良というのは、天平文化花開くという地です。
この唐招提寺には、建築、仏像、仏教、食品や、医薬品。「こんな病にはこんな薬があるんだな」というものを鑑真さんがもたらしたんですね。

鑑真さんとその多くのお弟子さんたちが天平文化に大きな力を与えたということになります。



唐招提寺


最後に

鑑真さんの功績というのは、今あるこの日本の基礎をつくったといってもいいかもしれません。
法要の際には日本だけでなく、中国、海外からもたくさんの方が慕って今でも訪れる唐招提寺でもあります。


国宝 鑑真和上坐像公開のお知らせ

国宝の鑑真和上坐像は天平時代を代表する日本最古の肖像彫刻といわれています。
現在は新宝蔵という場所にうつされていますが、6月5日(日曜日)から6月7日(火曜日)まで公開される予定です。

9時から16時まで公開
拝観料と入館料が必要です。

問合せ

唐招提寺
電話番号 0742-33-7900



東征伝絵巻 全5巻 全場面初公開 

鑑真来日の様子が描かれた東征伝絵巻が7月23日(土曜日)から9月19日(月曜日)まで奈良国立博物館の特別展で初公開されますので、この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか?

9時30分から18時まで公開
(入館は17時30分まで)
観覧料が必要です。

問合せ

奈良国立博物館
電話番号 050-5542-8600


(記事投稿者)
奈良県庁広報広聴課
放送制作係 辻本
電話番号 0742-27-8056

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