第11回定例会議(平成29年11月20日開催)

開催概要

議決事項

1

 平成29年度奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書(平成28年度対象)について
表紙から28ページ(施策2-4 人権教育の推進)まで
29ページ(施策2-5 健やかな体の育成と障害スポーツの推進、青少年の健全な育成)から最後まで
 <教育振興大綱推進課>

2

 平成30年4月教職員人事異動方針ついて(pdf 332KB)  <教職員課> 

3

 奈良県社会教育センターの指定管理について(pdf 260KB)  <人権・地域教育課>

4

 奈良県教育委員会優秀選手賞等授与規則の制定について(pdf 254KB)  <保健体育課>

 

報告事項

1

 平成29年9月定例県議会の概要ついて
表紙からP32(3.文教くらし委員会(期中委員会)の質問概要)まで
P33(4.予算審査特別委員会の質問概要)から最後まで(pdf 1353KB)
 <企画管理室>

 平成29年度奈良県公立学校優秀教職員表彰について(pdf 144KB)  <教職員課>

 学校運営協議会の設置及び委員の委嘱、任命について(pdf 94KB)  <人権・地域教育課>
 

その他報告事項

 1

 文部科学省平成28年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果報告の概要(速報値)について(pdf 305KB)  <生徒指導支援室>

 2

 平成29年度社会教育功労者表彰(文部科学大臣表彰)について(pdf 126KB)  <人権・地域教育課>

平成29年度第11回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>
平成29年11月20日
15時00分

<閉会>
平成29年11月20日
16時10分

<会議場所>
教育委員室

<委員出欠>
花山院弘匡(欠席)
佐藤進(出席)
森本哲次(欠席)
高本恭子(出席)
上野周真(出席)

 

議案及び議事内容

<議案> 
議決事項1
 平成29年度奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書(平成28年度対象)について(可決)
議決事項2
 平成30年4月教職員人事異動方針について(可決)
議決事項3
 奈良県社会教育センターの指定管理について(可決)
議決事項4
 奈良県教育委員会優秀選手賞等授与規則の制定について(可決)
報告事項1
 平成29年9月定例県議会の概要について(承認)
報告事項2
 平成29年度奈良県公立学校優秀教職員表彰について(承認)
報告事項3
 学校運営協議会の設置及び委員の委嘱、任命について(承認)

<議事内容> 

○吉田教育長 「ただ今から、平成29年度第11回定例教育委員会を開催いたします。本日は森本委員が欠席ですが、定足数を満たしており、委員会は成立しております。」

○吉田教育長 「それでは、議決事項1『平成29年度奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書(平成28年度対象)』について、ご説明をお願いします。」
○前田教育振興大綱推進課長 「私から説明させていただきます。お手元の資料『平成29年度奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書』、内容については平成28年度対象となっています。冊子をご覧ください。この報告書は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項の規定に基づき、県教育委員会が平成28年度に行った施策についての点検・評価の結果をまとめたものです。
 本日の定例教育委員会で承認されましたら、12月の県議会に提出し、文教くらし委員会において概要説明を行います。また、ホームページ等で公表する予定です。
 8月10日に行われました第8回定例教育委員会において、教育委員の皆様から基礎資料に対するご意見をいただきました。その後、取組の目標等の修正を経て、8月30日に開催いたしました教育評価支援委員会において、教育評価支援委員よりご意見をいただきました。主な内容は、52ページから54ページにまとめています。
 いただきましたご意見に基づき修正を行った主なものについて、ご説明させていただきます。14ページをご覧ください。『主な取組』のうち、奈良県教育振興大綱アクションプランには掲載されていませんが、経年の変化を見るために掲載している取組については『キャリアサポートセンターの運営』のように、水色で表し、注釈をつけました。
 15ページをご覧ください。『1の4、特別なニーズに対応した教育の推進』については、支援委員の方々よりキャリア教育及びキャリア支援の実績をもっとアピールするべきとのご意見をいただいたことを受け、キャリア教育コーディネーターによる職場実習先の開拓件数のグラフを追加しました。また、16ページの評価の欄、4つ目の文章にもその内容を具体的に記載いたしました。
 39ページをご覧ください。『2の9、教職員の資質・能力の向上』では、平成28年度学校教員統計調査の中間発表を受け、公立学校教員の年齢構成のグラフを更新しました。
 10ページにお戻りください。今ご説明させていただいた他、支援委員からいただきました主なご意見についてご説明します。『1の2、学ぶ力と意欲を伸ばし、豊かな人間性を育む学校教育の推進』では、全国学力・学習状況調査の結果について、都道府県間の差がどんどん縮まっている中、いわゆるランキングだけではなく、県としての課題をどうとらえるのか、どのようにするのかという視点が重要だとのご意見をいただきました。
 13ページをご覧ください。『1の3、高等学校教育の質の向上』では、教職員の資質・能力の向上とも関わりますが、教員が良くなれば学校は良くなる、生徒に指針を与えることができる教員の育成の大切さについてご意見をいただきました。
 29ページをご覧ください。『2の5、健やかな体の育成と生涯スポーツの推進、青少年の健全な育成』では、薬物乱用防止教室に関わって、開催率が順調に伸びていること、特に薬物乱用の低年齢化が問題になる中、中学校段階での教室開催率が高いことについて高い評価をいただきました。
 42ページをご覧ください。『2の10、安心・安全で質が高い教育環境の整備』では、耐震化率100%の早期実現とともに、普通教室の空調設備の設置とトイレの整備について、保護者のニーズが高いとのご意見をいただきました。
 全体を通して、教育委員会の議決事項が多岐にわたる中、教育委員会の活動が活発に行われていることを高く評価されるとともに、奈良県教育振興大綱の下、年度毎のアクションプランが定められ、重要業績評価指標が活用されることに高い評価をいただきました。また昨年に引き続き、現場の先生方の役割の多さと責任の重さを実感する発言もございました。
 以上で、点検及び評価の結果に関する報告書の説明を終わります。ご審議よろしくお願いします。」
○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○花山院委員 「冊子54ページの『4全体を通して』の、『子どもに良い教育ができる時間の余裕を教員に与えることができるよう、一層考えていただきたい。』に目指すべきことが集約されていると思います。より良い質の高い教育ができる先生方を育てるために、学校教員だけでなく社会全体に対して、これからどう取り組まれていくのか、教員の今の働き方、内容や位置づけを問われているように感じています。」
○前田教育振興大綱推進課長 「貴重なご意見ありがとうございます。今後このような視点で取り組んでいきたいと思います。」
○吉田教育長 「教員の働き方改革についての取組状況はいかがですか。」
○香河教職員課長 「文科省においても、中教審に特別部会が設けられて緊急提言が出ています。できることを直ちに行うという認識のもと、勤務時間の把握に努めるとされています。県立学校にタイムカード等がない現状を踏まえ、まずは出退勤の管理を行えるようにしたいと考えています。」
○佐藤委員 「重要業績評価指標を見ていますと、A評価に達成していない項目も多く、まだまだ取り組むべき目標が多いですが、一方で働き方改革にも取り組まないといけない。大変だと感じています。どの企業でも過剰な残業を控えようと努力していますが、部署によってはそれを抑えきれないこともあるのが現状です。頑張っていただきたいと思います。」
○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」
(各委員一致で可決)
○吉田教育長 「議決事項1については可決いたします。」

○吉田教育長 「それでは議決事項2『平成30年4月教職員人事異動方針』について、ご説明をお願いします。」
○香河教職員課長 「平成30年4月教職員人事異動方針について、ご説明します。
 人事異動方針については、平成27年11月に見直しをした方針から変更することなく、この方針に従って、平成30年4月の人事異動を進めていこうと考えています。適材適所の配置、同一校長期勤務者の解消、全県的な視野に立った人事異動、教員の特性や経験を生かす異動、この基本方針のもとで取組を進めたいと考えています。
 県立学校教職員の人事異動重点項目については、今年度は変更なく、これまで通り行いたいと考えています。若手教員の異動並びに多様な人事交流を進める、新規採用4年以上の者の異動や異校種間の交流を進める、管理職及び県教育委員会事務局指導主事等への若手教員等の登用を図ることとしています。
 小・中学校の重点項目については、一部修正をさせていただきたいと考えています。
 一つ目は、1の同一校長期勤務者について、『積極的な異動に努める。』と表現していたところを、初回の異動以外の一般の異動について、『その他の市町村間交流についても積極的に異動を進め、人材交流を活発化させる。』という表現に変えさせていただきたいと考えています。学校組織を活性化させるためには、停滞しがちであった中堅・ベテラン層の人事交流を、より活発に進めていくことが必要と考えています。そこで、これまで初回の異動については、対象者同士の交流を原則としてきましたが、今回から、学校の状況によっては、初回の異動者と中堅・ベテランの異動者を組み合わせて異動を進めることも一つの方法にしたいと考えています。2の女性管理職の積極的な登用、3の管理職及び県教育委員会事務局指導主事等への若手教員の積極的な登用については、変更ありません。
 二つ目です。4の校種間交流について、これまで3年間を基本にして行ってきた小・中学校と県立特別支援学校間の相互交流を、それとは別に、平成30年度より短期、これは1年間を想定していますが、人事交流を導入することを考えています。異なる校種で学んだノウハウを、1年後に置籍校に戻ることで、より早く生かせるものと考えています。
 三つ目です。国公立学校との人事交流の目的を、『教職経験を生かすため』から『高度な研究を生かした指導を学ぶため』とし、平成30年4月より3年間、奈良教育大学附属中学校との人事交流を行いたいと考えています。より高度な研究の充実を図ることができると期待しています。以上です。」
○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○高本委員 「前回の臨時教育委員会で行われたヒアリングで、クラブ活動をひっぱってもらった先生が異動になり、その後成績が振るわなくったことがあると聞きました。そういったことも異動方針として加味してほしいと思います。」
○香河教職員課長 「高等学校については、教科だけでなく部活動も含め総合的に判断し、異動を進めたいと思います。可能な限り丁寧にヒアリングもさせていただいて進めたいと考えています。」
○吉田教育長 「基本的な人事の考え方と、独自の事情もありますので、丁寧に対応させています。」
○花山院委員 「10年以上勤務する者の異動ということですが、地域に1校しか学校がない場合等で中堅・ベテランの教員が他市町村への異動はあるのでしょうか。」
○香河教職員課長 「初回の異動は、基本的には市町村を超えて異動して、経験を積んでいただくことを考えています。以降の異動については、通勤や家庭等の個人の事情も考慮しながら進めたいと考えていますが、必ずしも同一市町村内だけではありません。」
○花山院委員 「隣の市町村くらいが現実論だと思いますが、10年以上勤務をすればそれでも大変だと思います。長期勤務者の異動が、現場で教育活動の効率が上がる方法の一つであるなら、可能な限り進めていただければと思います。」
○香河教職員課長 「人事異動は市町村の内申に基づいて行われますので、市町村教育委員会と充分な意思疎通を図りながら進めていきたいと思います。」
○佐藤委員 「奈良県には1万人以上の先生がいます。異動した先生方の長所、短所、個性を把握して、必要があれば指導を行うようなことはあるのでしょうか。」
○香河教職員課長 「人事評価がありますので、例えば補わないといけないようなところは、その評価を通して校長先生等から個々に指導することができると考えています。」
○吉田教育長 「昇給へ影響するということは、ある程度長期間実績をみないといけない。」
○佐藤委員 「正しく評価できていればいいですが、評価の仕方が難しい。」
○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」
(各委員一致で可決)
○吉田教育長 「議決事項2については可決いたします。」

○吉田教育長 「それでは議決事項3『奈良県社会教育センターの指定管理』について、ご説明をお願いします。」
○福井人権・地域教育課長 「奈良県社会教育センターの指定管理についてご説明します。
 来年3月に5年間の指定管理期間が終了することから、先の定例教育委員会で新たに今後3年間の指定管理の継続及び『奈良県社会教育センター指定管理者選定審査会』の設立の承認をいただいたところです。
 これを受けて、今後3年間の指定管理者の募集を行ったところ、現在受託いただいているアスカ美装株式会社と、社教センターに隣接する『道の駅かつらぎ』受託会社の2社から応募いただきました。道の駅かつらぎは準備不足のため、最終的には辞退されましたが、アスカ美装の提案について選定審査会で審議をいただいた上で、研修棟の指定管理候補事業者、宿泊棟の借受事業者候補事業者として選定いただいたところです。審査会には、教育委員を代表して森本委員に参加いただきました。5名の委員には3回の審議を経て、慎重に終始ご審議いただいたところです。
 つきましては、今回の選定に基づき次回12月議会に事業者の指定ということで、資料の1ページの提案をさせていただきたいと思います。同時に宿泊棟の賃借料の減免を資料の2ページの提案させていただきたいと考えています。12月議会の議決を得た際には、資料の3ページの公告により、指定事業者としての指定を行いたいと考えています。
 ご審議の程よろしくお願いします。」
○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○吉田教育長 「3年後はどうなる予定ですか。」
○福井人権・地域教育課長 「現時点では老朽化も相当進んでいて、大規模修繕が必要と思いますが、これからの社会教育を担う施設として継続して活用するか、県の他の施設として活用するかを、この3年間で検討をしていきたいと考えています。」
○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」
(各委員一致で可決)
○吉田教育長 「議決事項3については可決いたします。」

○吉田教育長 それでは議決事項4『奈良県教育委員会優秀選手賞等授与規則の制定』について、ご説明をお願いします。
○吉田保健体育課長 「仮称、奈良県教育委員会優秀選手等授与規則の制定について、ご説明させていただきます。
 規則制定の目的は、県内の中学校、高等学校、特別支援学校及び中等教育学校に在籍する生徒で、運動部活動に精励し優秀な成績を収めた個人・団体に対して、その栄誉を讃えて表彰することにより、運動部活動の活性化を図ることです。
 経緯についてご説明します。現在の県立王寺工業高等学校3年生の今永虎雅君と荒本一成君は、全国高校総体、国民体育大会、春の選抜大会の3つが全国の大きな大会ですが、1年生の時からこれらを全て優勝しています。前人未踏の『高校8冠』という快挙を達成した両選手です。この栄誉を讃えたいと考えていますが、現在、奈良県教育委員会には表彰規定が存在せず、教育委員会として表彰することができません。そこで、奈良県教育委員会として、両選手の栄誉を讃えるため、仮称ですが、『奈良県教育委員会優秀選手等授与規則』を制定することにより、両選手はもとより、全国大会で優秀な成績をおさめた選手を表彰していきたいと考えています。
 このことについて、本県及び近畿府県の状況をご説明します。平成20年度末までは、『奈良県教育委員会スポーツ賞授与規則』があり、奈良県で一番権威のあるスポーツ関係の賞となっていましたが、平成19年度の地教行法の一部改正により、平成21年度からは、知事部局に『スポーツ振興課』が新設され、学校における体育に関することを除く県のスポーツ関係については、スポーツ振興課へ同年度に所管替えとなりました。平成21年3月26日の第19回定例教育委員会で『奈良県教育委員会スポーツ賞授与規則』が廃止されています。その際に知事部局に引き継ぐこととなっていましたが、現状では引継ができていません。
 資料2枚目の別紙1に本県のスポーツ関係の表彰状況をまとめています。奈良県でスポーツ関係の方が受章されているのは、『県民栄誉賞』と『県スポーツ特別功労者表彰』が関係するものですが、受賞基準は、県民栄誉賞の場合は※1にあるとおり、世界的規模又は日本的規模で活躍し、若しくは評価を受けた者のうち世論の盛り上がりをも考慮して選定とされています。県スポーツ特別功労者表彰の場合は※3にあるとおり、オリンピック・パラリンピック大会等において第3位までに入賞した者、並びにこれに準ずる成績があると認められる者が受章基準とされています。いずれも高校生としては過去に対象となった生徒はいません。今回の今永君と荒本君もこの条件には該当しません。
 別紙1には他に、公益財団法人の奈良県体育協会が授与している表彰についてもまとめています。会長賞がありますが、これは全国大会で優勝或いは国際大会で入賞が受賞基準となっています。この全国大会には高校生の出場するインターハイ、中学生の全国中学校体育大会の他、国民体育大会を含むので、両選手はこの賞には該当します。奈良県高等学校体育連盟の栄賞は、全国大会規模での優勝が条件となっていますので、この賞も該当します。
 別紙2をご覧ください。近府県の状況について調べました。どの府県も『何々県スポーツ賞』というものがあります。知事部局の担当課が単独で所管されているもの、教育委員会と知事部局の両方で所管されているものがほとんどです。和歌山県だけが教育委員会単独で所管されています。教育委員会が独自で表彰規則を定めて実施している府県はありません。兵庫県と三重県がスポーツ賞とは別に、教育委員会表彰ではなく教育長表彰で実施されています。兵庫県の場合は『ゆずりは賞』、これは文化等を含むあらゆる全国大会で優勝した者を対象にされています。三重県の場合は、『三重県優秀選手・指導者表彰』で、全国大会で活躍した選手を対象として表彰しています。
 今回は、仮称ですが『奈良県教育委員会優秀選手等授与規則』を制定して良いのかどうかについて、教育委員の皆様方のご意見をいただきたいと考えています。制定して良いということになれば、次回の定例教育委員会で規則の内容についてご審議をいただきたいと考えています。年明けには表彰を決定したいと考えています。
 ご審議よろしくお願いします。」
○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○吉田教育長 「知事部局にスポーツ振興部門が移管されたときに、高校生の表彰が抜け落ちた事実があり、そのまま続いていました。今回高校生の優秀なスポーツ選手に表彰して良いかどうか、教育委員会表彰にするのか教育長表彰にするのかも含めて、まずはその是非について、ご意見をお伺いしたいと思います。」
○上野委員 「表彰できるようにするべきだと思います。この2人の功績は大変なことです。」
○佐藤委員 「今永君と荒本君は県で表彰されるのでしょうか。」
○吉田保健体育課長 「奈良県としてはございません。別紙1のとおり奈良県体育協会の会長賞と、奈良県高等学校体育連盟の栄賞会長賞は授与される予定です。」
○佐藤委員 「今永君と荒本君以外にも機会があるよう、受賞基準は慎重に検討する必要があります。」
○吉田保健体育課長 「今回の表彰は規則制定のきっかけということです。表彰基準としては線引きが難しいですが、全国大会の優勝者とし、例えばこの2人についてはさらに規則の中で特別賞を設けて表彰したいと考えています。」
○吉田教育長 「団体の成績はどうですか。」
○吉田保健体育課長 「今年度は、高田商業高等学校のソフトテニスが、選抜大会と国体で優勝、天理高等学校のホッケーが選抜大会、夏のインターハイで優勝、奈良育英高等学校のなぎなたが選抜大会、夏のインターハイで優勝しています。」
○吉田教育長 「委員会表彰としてよろしいでしょうか。」
○花山院委員 「知事部局で表彰されないので良いと思います。」
○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」
(各委員一致で可決)
○吉田教育長 「議決事項4については可決いたします。」

○吉田教育長 「それでは報告事項1『平成29年9月定例県議会の概要』について、ご報告をお願いします。」
○塩見次長 「平成29年9月定例県議会の概要についてご報告いたします。
 最初に、議会の日程を報告します。本会議は9月13日に開会、10月20日に閉会いたしました。会期中、9月19日から21日に本会議代表質問、21日、22日に一般質問、引き続き9月26日に文教委くらし委員会、9月27日から9月29日の間に予算審査特別委員会、10月11日から17日の間に決算審査特別委員会が開催されました。
 続きまして、本会議及び委員会での質問・答弁等の概要をご報告いたします。1ページの平成29年9月定例県議会提出議案の概要をご覧ください。まず9月19日ら22日に行われました、本会議の代表質問と一般質問の概要です。記載のとおり、代表質問は2人の議員により3項目、一般質問は1人の議員により1項目について質問と答弁がありました。
 11ページをご覧ください。11ページ以降は、代表質問の概要です。小学校外国語教育の充実について、自民党奈良の小泉議員より質問がございました。小学校教員への英語講座の実施や中学校との連携を強化する役割を担う人材育成の取組について、教育長より答弁いたしました。
 12ページです。教育現場における労働環境の再構築について、日本維新の会、清水議員より質問があり、県立学校の事務職員配置状況や、小中学校事務職員の事務処理の効率化への支援について、教育長より答弁いたしました。
 13ページです。奈良県初等・中等教育の方向性について、同じく日本維新の会、清水議員より質問があり、小中一貫教育にした場合のメリットについて、教育長より答弁いたしました。以上が代表質問の概要でございます。
 次に、一般質問の概要についてです。15ページ以降ですが、教員の長時間勤務についての質問があり、その答弁を添付いたしております。説明は省略いたします。
 1ページにお戻りください。9月26日に開催されました会期中の文教くらし委員会です。業務のICT化について他、記載のとおりの質問がありました。詳細は、19ページから32ページに添付しております。説明は省略いたします。
 次に3ページをご覧ください。予算審査特別委員会です。県立高等学校の耐震化について他、記載のとおりの質問がありました。詳細は35ページから38ページに添付しております。
 同じく3ページをご覧ください。決算審査特別委員会です。スクールソーシャルワーカーの配置について他、記載のとおりの質問がありました。詳細は、41ページから50ページに添付しております。
 10月4日に予算案等の議決日があり各委員長報告が行われ、教育委員会の関連議案は可決成立いたしました。
 10月20日の議会閉会日には、決算審査特別委員長からの報告、決算関連議案の議決が行われました。なお、委員長報告は51ページ以降に添付しております。説明は省略いたします。
 9月定例県議会の概要は以上でございます。」
○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○花山院委員 「14ページの初等中等教育の方向性について、義務教育学校の設置を王寺町は検討しているということですが、どのようにしようと考えているのでしょうか。」
○吉田教育長 「2つの義務教育学校の予定と聞いています。」
○花山院委員 「王寺町には今小学校と中学校はいくつあるのでしょうか。」
○塩見次長 「中学校は王寺南中学校と王寺中学校、小学校は王寺小学校、王寺南小学校と王寺北小学校です。王寺小学校と王寺北小学校と王寺中学校、王寺南小学校と王寺南中学校でそれぞれ義務教育学校にする案と聞いています。」
○花山院委員 「校舎も教員も1つということは、運営できる校舎はあるのでしょうか。」
○塩見次長 「いずれかの学校敷地に増改築すると聞いています。」
○花山院委員 「王寺町が義務教育学校に取り組むことは、全県的にも先行的なモデルになると思います。教員の質にもよると思いますが、ギャップは無くなるので教育効果は上がるのではないか。」
○吉田教育長 「その前に教育内容が大事。作っていかないといけない。」
○石井教育研究所副所長 「今後、王寺の経過を見ながら学校教育課と連携して研究したいと思います。」
○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」
(各委員一致で承認)
○吉田教育長 「報告事項1については承認いたします。」

○吉田教育長 「それでは報告事項2『平成29年度奈良県公立学校優秀教職員表彰』について、ご報告をお願いします。」
○香河教職員課長 「平成29年度奈良県公立学校優秀教職員表彰について、ご報告します。この表彰制度は、平素から職務に精励し他の模範となる教育活動を実践している教職員、グループを教育委員会が表彰することで、その努力と成果を称え、今後更なる意欲をもって活躍されることを期待するとともに、奈良県教育の一層の充実と活性化を図ることを目的に、平成16年度より実施しています。
 学習指導や生徒指導、進路指導等の分野に加え、今年度からは学校事務の機能強化や勤務環境の改善等、学校運営の改善といった分野も加え、市町村教育委員会の教育長また県立学校長から推薦のあった者について、外部委員からなる選考委員会で審査いただきました。その結果、小学校9名、中学校2名、県立学校4名の計15名を選考いただき、去る10月27日に教育長より表彰をさせていただきました。
 以上です。」
○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○吉田教育長 「ご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」
(各委員一致で承認)
○吉田教育長 「報告事項2については承認いたします。」

○吉田教育長 「それでは報告事項3『学校運営協議会の設置及び委員の委嘱、任命』について、ご報告をお願いします。」
○福井人権・地域教育課長 「学校運営協議会の設置及び委員の委嘱、任命について、ご報告します。
 山辺高校では、生徒により良い教育を提供するため、保護者や地域住民等が高校の運営に参画し、支援・協力体制を執り、保護者や地域の要望・意見を学校運営に反映させるため、今回、学校運営協議会、コミニティスクールを設置したい旨の申し出がありました。
 県立学校では、既に五條高等学校、大淀高等学校、十津川高等学校に学校運営協議会を設置されているので、4校目の設置となります。県教育委員会では、今後5年以内に全ての県立学校に学校運営協議会を設置する方針で進めているところです。
 山辺高校では10月、11月に地域行事への参画を予定していたことから、緊急やむを得ないということで、教育長決裁のうえ10月1日付けで設置を行ったところです。また、協議会委員の委嘱につきましても、学校長から推薦がありましたので、それを尊重し教育長専決事項として委嘱させていただきました。
 以上、報告させていただきます。」
○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○吉田教育長 「ボスコヴィラサッカーアカデミーについて、ご説明をお願いします。」
○吉田保健体育課長 「山辺高等学校の学校運営協議会にゼネラルマネージャーの播摩稔さんが委嘱されています。名阪国道沿いの大和高原地区に宿泊施設『いこいの村大和高原』がありましたが、有限会社天平フーズが『大和高原ボスコヴィラ』として運営が代わりました。今年度から『ボスコヴィラサッカーアカデミー』が開校しました。さらにアカデミーに入校する生徒は山辺高等学校に入学することが条件となっており、今年度はこの条件で、試験に合格した約25名が1年生として入学しています。
 学校が終わったら自転車で3km10分ほど走って、ボスコヴィラのサッカー場で活動しています。当然ボスコヴィラの専門の指導者が指導しています。また日常生活は寮で生活されています。もともと都祁地域が過疎化に悩んでいて、並松小学校が廃校になり、その跡地をどのように利用するか、利用を通して並松地区を活性化したいと自治会の思いと奈良市、ボスコの思いが合致して、並松小学校の跡地を寮として整備されました。集団生活を送りながら、学校は山辺高等学校、クラブ活動はボスコヴィラで活動しているという状況です。」
○吉田教育長 「県外募集はライフルと馬術で、誘致上の受入は県外募集ではありません。入試上の整理について申し上げますと、県外に子どもだけ住むケースがあります。例えば、外国に行っている両親の子どもが祖父母のところに住む、或いは不登校生徒が親元を離れ施設に住んで施設長が代表になって入試をさせる等のケースがあるので、これに準じるような形で受験を認めるとしています。」
○花山院委員 「全国から来ているのですか。」
○吉田教育長 「ほとんどは近畿圏です。」
○花山院委員 「ボスコヴィラの運営主体はどこでしょうか。」
○吉田保健体育課長 「有限会社天平フーズです。」
○吉田教育長 「ボスコヴィラのクラブに所属していますが、インターハイ等の全国大会は山辺高等学校のサッカー部として出場します。」
○吉田保健体育課長 「最初は社会体育としての活動を予定していましたが、それでは生徒が集まらない。冬の選手権に出たい、部活動でしたいということで、保護者側の要望でそのようになったと聞いています。
 インターハイの参加資格としては、基本的には学校の部活動に所属しなければいけませんが、水泳競技や体操競技等で学校に部活動がなければ、スイミングや体操クラブで活動していても良い。ただしエントリーは学校単位でしないといけない。個人競技はそれで認めているが、団体競技はどうかと尋ねると、例はないが個人競技で認めているので全国高体連も認めるということでした。」
○吉田教育長 「定員割れしていた山辺高校でしたが、これにより生徒の質も変わりつつあります。」
○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」
(各委員一致で承認)
○吉田教育長 「報告事項3については承認いたします。」

○吉田教育長 「それでは、その他報告事項について、ご報告をお願いします。」
○相知生徒指導支援室長 「平成28年度における生徒指導上の諸課題の状況について、ご説明します。資料として『平成28年度“児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査”結果の概要』をお配りしています。
 まず平成28年度の暴力行為の状況について、1ページをご覧ください。本県における、平成28年度の国公私立小・中・高等学校における児童生徒1,000人当たりの暴力行為の発生件数は2.5件で、前年度より0.2件減少し、全国平均の4.4件を大きく下回っています。公立小・中・高等学校における暴力行為の発生件数は、小学校では前年度比2件減の85件、中学校では前年度比60件減の126件、高等学校では前年度比2件増の50件でした。中学校では大きく減少しました。
 次に、平成28年度のいじめの状況について、2ページ、3ページをご覧ください。平成28年度の本県国公私立小・中・高・特別支援学校における児童生徒1,000人当たりのいじめの認知件数は16.3件で、前年度より11.0ポイント減少しました。いじめの認知件数は、小学校では1,686件、中学校では615件、高等学校では186件でした。
 いじめの態様については、小・中・高等学校すべての校種において、『冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる』が最も多くなっています。小・中学校では、続いて『軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする』、『仲間はずれ、集団による無視をされる』と続きます。高等学校では、『仲間はずれ、集団による無視をされる』、『インターネットサイトや携帯電話等で、誹謗中傷や嫌なことをされる』と続きます。
 いじめの解消状況については、『いじめが解消しているもの』が、小学校では87.3%、中学校では88.6%、高等学校では85.1%でした。
 いじめの解消の定義については、国のいじめ防止対策協議会で議論され、平成29年3月に『いじめの防止等のための基本的な方針』が改訂され、いじめ解消の定義について明確に示されることとなりました。それによれば、『いじめは単に謝罪をもって解消とすることはできず、いじめに係る行為が止んでおり、止んでいる状態が相当の期間(3ヶ月)継続していることと、被害児童生徒がいじめの行為により心身の苦痛を感じていないこと。』とされています。
 全ての校種で、前年度に比べて『いじめが解消しているもの』、『解消に向けて取組中』がともに増加しています。これは、改訂前の項目にあった『一定の解消が図られたが、継続支援中』が、改訂で定義が明確にされたことにより、取組中であるか解消したかを明確にしたため、それぞれの件数が振り分けられたものです。いじめに関しては、すぐに解消したと判断しにくいケースがあることや、指導や謝罪の後も見守りを継続する等、慎重に対応しなければならないケースが増加しており、いじめ事象への対応の難しさや、各学校・各教員の対応の丁寧さ、慎重さの表れとも考えられます。
 平成28年度小・中学校における不当児童生徒の状況について、4ページ、5ページをご覧ください。1,000人当たりの不登校児童生徒数の推移は、小学校3.9人、中学校が25.9人、小・中学校合わせて11.7人でした。なお全国の小・中学校では13.5人です。続いて、奈良県の国公私立小学校・中学校における不登校児童生徒数の推移をご覧ください。平成28年度、小学校では274人で前年度比65人の減、中学校では1,016人で前年度比78人の減でした。
 次に平成28年度の高等学校における不登校の状況について、6ページ、7ページをご覧ください。まず本県における平成28年度の国公私立高等学校における1,000人当たりの不登校生徒数は14.7人でした。全国も同数値となっています。続いて不登校生徒数の推移です。平成28年度は548人で、前年度を152人上回っています。
 8ページは平成28年度県立高等学校における中途退学の状況です。またご説明させていただいたことについて、9ページから11ページに簡単にまとめています。
 以上です。」
○福井人権・地域教育課長 「平成29年度社会教育功労者表彰について、ご報告します。
 文部科学省では、地域における社会教育活動を推進するため、長年にわたり社会教育の振興に功績のあった方を対象に文部科学大臣が表彰しています。
 今年度は、本県の社会教育、とりわけ人権教育に優れた功績のあった奈良県人権教育推進協議会会長で、奈良県社会教育委員の大寺和男さんが表彰者に決定し、11月7日に文部科学省で表彰式が執り行われました。大寺さんは、県内の公立小学校教員を経て解放保育研究会会長、また人権教育推進協議会会長を歴任されています。一方で、県の社会教育委員として10年にわたり社会教育における人権教育の深化・充実にご活躍いただいています。
 以上、ご報告させていただきます。」
○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○吉田教育長 「ご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」
(各委員一致で承認)
○吉田教育長 「その他報告事項については承認いたします。」

○吉田教育長 「それではこれをもちまして、本日の委員会を終了します。」