犯罪被害者を守る人たち

近鉄奈良駅前の行基(ぎょうき)広場

こちらは、近鉄奈良駅前の行基(ぎょうき)広場です。
ここから東向き商店街に入ってすぐ左手の「奈良県経済倶楽部ビル」のビルの中に、犯罪被害者を守るために日々活動されている「公益社団法人 なら犯罪被害者支援センター」があります。



奈良県経済倶楽部ビル
このエレベーターで4階まで上がります






今回のせんとくんマガジンは、このなら犯罪被害者支援センターをお尋ねし、奈良県内の犯罪被害の現状や、その相談窓口、センターのみなさんがおこなっている活動内容をみなさんにお伝えしたいと思います。





公益社団法人 なら犯罪被害者支援センター 事務局長の宮代トシ子さんにお話をお聴きしました

なら犯罪被害者支援センター 事務局長の宮代トシ子さん

まず、なら犯罪被害者支援センターについて教えていただけますか?

宮代:犯罪・事故などの被害にあわれた方やその家族の方々が抱えるさまざまな苦悩を和らげ、支援するために2001年に設立された民間のボランティアによる被害者支援団体です。

センターに所属している「ボランティア支援員」は主婦、元教員、警察OB、元会社員など70名です。
ボランティアの他に、弁護士、臨床心理士、医師のみなさんとも協力して活動しています。





2015年中の相談件数はどのくらいだったんでしょうか

宮代:相談件数は621件でした。
センターのことを知らなくてひとりで悩んでおられる方がいると思います。








なら犯罪被害者支援センターのみなさんはどのような思いをもちながら活動されているんでしょうか?

宮代:犯罪・事故などの被害は、ある日突然やってきます。
ご自身には何も落ち度がないのに、その後の人生が全く違うものになってしまうといいますか、大きく変わってしまいます。

また、被害にあわれたことを受け止められず、どうしたらいいかわからなくなりますので、私たちは被害にあわれた方に寄り添いながらサポートすることで1日も早く被害から回復をしていただき、元の日常生活に戻っていただくために活動しています。





誰もがある日被害者になってしまうことがありうる…そう思うと周囲をはじめ、みんなで支えていく必要がありますね。

宮代:そうなんです。過去には被害者の人権よりも加害者の人権が重視されていました。
加害者の捜査や動機を確認するために被害者の気持ちが置き去りになっていることもあったんですね。犯罪にあうのは被害者に落ち度があったのではないか」という声も受け、報道の二次被害もあります。

2016年の4月から奈良県と大和郡山市で「犯罪被害者等支援条例」が施行されましたが、とても嬉しく思っています。
なぜかというと、この条例では犯罪被害者の個々の被害の状況に配慮した相談・支援のネットワーク体制の充実と支援施策をすすめていくことが定められているからです。

この動きが県内でますます広がっていけばよいなと思っています。






犯罪にあわれた被害者は実際どのような負担を強いられているのでしょうか。

宮代:状況によっては命を落とされる場合もありますし、命を奪われた時のご遺族の悲嘆ははかり知れません。

精神的な負担はもちろんですが、出勤できずに職を失ってしまったり、休職せざるを得なかったり経済的負担もあります。

2004年に施行された「犯罪被害者基本法」には、犯罪被害者をみんなで支えるという旨の文が明記されていますので、周囲をはじめ、みんなで支えていける社会づくりのための啓発も必要と思っています。





相談・支援業務について

センターでは、具体的にどのような活動をされているんですか??

宮代:まず、相談活動ですね。
研修を受けたボランティアの相談員が、親身になって相談に応じたり、面接での相談を受け付ています。


丁寧に電話相談に応じる相談員のみなさん


パンフレット






宮代:相談はメールでも受け付けています。
相談を受けたあとは、必要に応じて、医師や心理士、弁護士などの専門家を紹介させていただきます。




なら犯罪被害者支援センターのホームページからメール相談ができます
http://www.nara-vsc.sakura.ne.jp/contact/postmail.html
 



専門家の先生も含めて幅広く対応されているんですね。

宮代:はい、そのほか必要に応じて自宅訪問や検察庁・警察署・病院・裁判所等への付き添い支援も行ったりしています。
心理的ショックから買い物にも出られない、家事もできないという方もおられるので。


 

県民のみなさんへの啓発活動や、イベントはどんなことをされていますか?

宮代:主には、「ハートニュース」という紙面の冊子や、リーフレット、ホームページで啓発活動をおこなっています。

また、毎月1回、駅やスーパーマーケットの広場で街頭啓発活動を実施し、広く県民への周知をはかっています。


ハートニュース




毎年11月25日から12月1日が「犯罪被害者週間」となっているので「県民のつどい」というイベントをおこなっています。

このイベントでは、被害者の方が講演をおこない自身のお話をしていただいています。この取り組みによって犯罪被害者支援に対する意識を高めています。




宮代:2015年11月27日に郡山城ホールで開かれた「奈良県民のつどい」は、300席を超える盛大な集まりでした。
講師の入江杏さんは、未解決の世田谷一家殺人事件の犯罪被害の現場から「自身の悲しみから他人の悲しみにも目を向ける社会であって欲しい」とお話をされました。


2016年の県民のつどいイベントのご案内

県民のつどい
上の画像をクリックすると拡大します




今、センターで抱えている課題といいますか、困っていることはありますか?

宮代:やはり財政面と、人員スタッフですね。




財政面はどのように運営されているんですか?

宮代:主に賛助会員と寄付金で運営しています。


賛助会員入会のご案内




この「ホンデリング」ってなんですか?

ホンデリング

宮代:これは、特定非営利活動法人の「全国被害者支援ネットワーク」という機関がおこなっているサービスで、いらなくなった本があれば、株式会社「バリューブックス」(電話番号0120-826-295)に電話をかけて、「ホンデリングに申し込みたいのですが」と言っていただくと近くの宅配業者さんが引き取りにきてくれるものです。

その後、バリューブックスが本の金額を査定し、その一部が当センターの財源となります。
みなさんにいらなくなった本を寄付していただくことで、犯罪被害により転居を余儀なくされた被害者の方の転居費用の支援や、無料のカウンセリングや法律相談を充実させることができますので、ご協力よろしくお願いします。





宮代:そのほか「地域貢献型自販機」を置いてくださるところがありましたらぜひお願いしたいです。
こちらの売り上げの一部が当センターの財源となります。

地域貢献型自販機




自販機での掲載内容





ありがとうございました。最後に県民のみなさんへメッセージをお願いします!

被害に逢われた方はさまざまな苦難を乗り越えていかねばなりません。
その心情を理解し、被害者を支えると共に地域社会が一丸となって犯罪のない「安心安全の街づくり」を実現しましょう。








被害にあわれた方へのメッセージをお願いします

一人で悩まずご相談ください。
元の生活をとりもどすため、一緒に考えましょう。








奈良県内の犯罪被害者支援と啓発活動に本気な「なら犯罪被害者支援センター」

長時間取材にご対応いただき、奈良県内で犯罪・事故にあわれた方々のことや、「なら犯罪被害者支援センター」の活動内容がわかりました。
ありがとうございました。

この記事を読まれているあなたの周囲で犯罪・事故にあい、悩まれている方がいたら、このセンターを案内していただければと思います。


公益社団法人 なら犯罪被害者支援センター

犯罪・事故などの被害に遭われた方やその家族の方々の抱える悩みや心のケアを支援するため、2001年に設立。

主婦、学校の先生、警察OB、などの研修を受けたボランティアの相談員が、親身になって相談に応じ、必要に応じて臨床心理士、弁護士、精神科医、産婦人科医等の専門家を紹介しながら被害者支援をおこなっている。


ホームページアドレス
http://www.nara-vsc.sakura.ne.jp/





(記事投稿者)
奈良県庁広報広聴課
放送制作係 辻本
電話番号 0742-27-8056


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