最近は、待機児童問題などをはじめ子育ての環境や教育を巡って様々な問題がありますが、一方、過疎化が進む地域では子どもの数が減り幼稚園を休園したという地域もあります。

今回はそんな地域の一つ、天理市の福住(ふくすみ)で地域の魅力を活かした子育て支援をしているNPO法人の活動をご紹介します。


福住(ふくすみ)町

奈良県天理市福住(ふくすみ)町は、市の東部に位置する大和高原地域に広がるのどかな里山です。
この地域では、古くから受け継がれた伝統文化や風習が地域全体に今も息づいています。 




氷室神社
天理市内にある氷室神社(ひむろじんじゃ)

2017年1月14日(金曜日)、子育て支援活動に取り組むNPO法人が子どもたちに伝統文化を学んでもらおうと、この神社で体験学習をおこないました。


氷室神社

この神社は、氷の神を祀(まつ)る全国でも珍しい神社で創建は奈良時代以前にさかのぼるとされる地域の人から大切にされてきた古い神社です。


とんど祭の様子

とんど祭の様子

この日は学業の無事・安全を祈願する「学進祭(がくしんさい)」と、一年の安全を祈る「とんど祭(まつり)」が行われました。


JICAのみなさん

NPO法人日本(にほん)無形文化継承機構(略称JICIAジッカ)が子どもたちに伝統文化を学んでもらおうと地域の人と共に参加。




NPO法人JICIA理事長 前嶋さんにお話を伺いました

JICA理事長の前嶋さん

どうしてこのような体験学習をされているのでしょうか?

前嶋:里山のこういう田舎には、自然もいっぱいあるし、昔から続いている行事もあります。
そういうことを小さい時に体験することで、思い出もできますし、子どもたちとそういうことをしたいと思ってやっています。


土曜スクール

これはNPO法人JICIAがおこなっている「福住S・ジョブズ・スクール」という年9回の土曜スクールの一環で、土曜日に学校では学べない地域の伝統文化などを学習してもらおうというものです。



前嶋さんの名札

この福住S・ジョブズ・スクールのSって何ですか?
前嶋:土曜日の「サタデー」、勉強の「スタディー」のSです。



とんど祭の様子

こういった活動をされている「きっかけ」は?
前嶋:6年前に(福住町)の幼稚園が休園になったんです。何もしないとこのまま小学校や中学校、保育所まで無くなっていってしまうんじゃないかという危機感を感じて、地域の子どもの学習支援を始めたいなと思ったからです。



地域プラットフォーム

このような地域課題の解決に向けて住民やボランティア・NPO、自治会、事業者、学校、行政等様々な人々が積極的にかかわり、地域の将来像を考え、取り組む場を「地域プラットフォーム」といいます。

県では各地域での「地域プラットフォーム」の形成を推進していて、前嶋さんは県や市の支援を受けながら休園した市立福住幼稚園を活用した子育て支援活動「幼稚園カフェ」を実施しました。 


幼稚園カフェ前での集合写真





幼稚園カフェではどのようなことをしたのですか?
前嶋:子どもたちと大人で幼稚園を掃除して、夏休みの宿題の絵画教室とか木工作業をしたり。
「カフェ」なのでみんなでご飯をたべたり、お茶を飲んだりしています。

掃除の様子

夏休みの宿題をしている子ども



良いふれあいの場になりますね!
前嶋:はい。また、それを見にくるおじいちゃんやおばあちゃんもいて、久々に子どもが幼稚園で遊ぶのを見ていただけました。

地域の交流の様子



福住小学校の外観

こうした活動がきっかけで地域の小学校や中学校も協力してくれるようになり、福住で様々な催しを展開するようになりました。




天理市立福住小学校の校長 小西和子さんにお話をお聞きしました

天理市立福住小学校の校長 小西和子さん

JICIAの今日の活動をご覧になってどうですか?
小西:子どもたちがイキイキとしていて、楽しそうで、本当に良い活動をしていただいています。
「ちまき」とか「豆ご飯」とかそういう普段食べないものを食べることも、ここで子どもたちに教えていただいています。
学校ではできないことを経験できることが良いですね。

学校ではできないことを経験する子ども

学校ではできないことを経験する子ども






設立時の集合写真
活動を始めて1年後には、地域の人など合わせて10人の会員とNPO法人日本無形文化継承機構(JICIA)を設立
また、奈良県立大学の学生がボランティアとして協力しています



奈良県立大学の相原龍太郎さんにお話を伺いました

奈良県立大学の相原さん


こういった活動に参加されることはよくあるんですか?
相原:はい、県立大学が「地域貢献をしよう!」という大学なんです。


JICIAの子育ての支援活動についてはどう感じていますか?
相原:子どもが成長して、福住町を出ていったとしても小さい時のこういう経験がきっかけでまた戻ってくることになるのではないかなと感じています。




NPO法人日本無形文化継承機構(JICIA)の出垣さんにお話を伺いました

JICAの出垣さん

出垣:こういう地域の良いところ、昔からあることを伝えていこうということに賛同して一緒に活動しています。
都会に出たら飲食店やゲームとかいろいろありますが、ここにそんなことはありません。

でも、無いぶん、自分で探してきたらたくさんの遊びを作っていけます。
とんどの祭りがのこっていたり、山にいけばサワガニがいてたり、住んだら絶対楽しいところです!





シイタケ栽培の様子

シイタケ栽培の様子
この後子どもたちは、福住産のシイタケの栽培に挑戦
福住ではシイタケの栽培が盛んで、自家製用にシイタケを栽培している家も多く、里山の恵みを活かした生活文化が残っています。

その後、地域内の散歩を兼ねて市立福住公民館まで、およそ1キロの道のりを歩き、子どもたちはきょうの体験を日記に記しました。



この子育て支援活動で目指すものとは?

前嶋さん

前嶋:子どもが減って、今年から(小学校が一部)複式学級になったんですが、天理市や教育委員会・小学校の協力のおかげで、来年4月からは小規模特認校になります。

福住ではこれから天理市内の子どもであればどこからでも通えるようになっています。
市立福住小学校に校区外から8人の子どもたちが通学するようになります。

私たちがおこなっている土曜スクールでも、子どもたちに福住町の魅力を伝えて、通学したり、住んでみたいという人が1人でも増やしたいです。


活動するJICAのみなさん



あなたも地域課題の解決に向けて、活動しませんか?

地域で暮らす住民自らが積極的にかかわり、それぞれが得意とするネットワークや知恵を活かしながら、地域の理想の将来像を考えるための話し合いの場、それが「地域プラットフォーム」です。

奈良県では、各地域における「地域プラットフォーム」の形成を支援しています。
詳細は、「奈良県青少年・社会活動推進課ホームページ」をご覧ください。




(記事投稿者)
奈良県庁広報広聴課
放送制作係 辻本
電話番号 0742-27-8056

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