ならびと


ならびと
 
江川 美奈子(えがわみなこ)さん
NPO法人きららの木理事長/奈良市在住
平成28年度「女性のチャレンジ賞」を受賞された江川 美奈子さんに「障害者がその特性をいかして輝ける場所をつくること」への思いをお伺いしました。

内閣府主催の「女性のチャレンジ賞」…
起業・NPO法人での活動、地域活動等にチャレンジすることで輝いている女性などに贈られるものです。奈良県からは平成16年度以来12年ぶり2人目の受賞です。
障害者の支援に携わるきっかけは?
 長男には生まれたときから障害がありました。西の京養護学校の小学部に通っている時に、ある親御さんから「学校の間は楽しいことがあるけど、卒業したら行くところがない」と聞かされました。当時は卒業後の居場所となるところが少なく「卒業後も子どもがキラキラと輝いていられる居場所をつくりたい」と思い、準備を始めました。
 フリーマーケットで資金を集めたりするなかで、保護者の仲間、地域の人や学校の先生方など多くの人と出会い、賛同や協力してくれる人が集まってくれて、平成23年度に最初の事業所を開設しました。
 つらく苦しい経験もありましたが、人一倍の喜びと感動のなかで生きてきました。一日一日が奇跡の連続。だから一日一日を大切に、子どもと本気で向き合ってきました。
「主人公になれる居場所」とは?
 事業所では、障害があってもなくても誰もが主人公になれるプログラムを組んでいます。
 例えば、旅行のプログラムでは、利用者さんと職員が一緒に、半年かけて「自分だけのしおり」を作ります。何を食べたいか、どこに行きたいかを写真から選ぶことから始め、表紙の絵を描いて、行く前から楽しんで準備をします。飛行機に乗って旅行したこともあるんです。何回も空港まで行く練習をし、飛行機を見て、その日を迎えました。家族だけでは難しい体験を、事業所ではたくさんの「できる」にしたいと思っています。
江川さんを支えているものは?
 自分の子どもだけでなく、事業所に来てくれている人たち全員への「愛」があります。全てが必要で尊い出会いです。笑顔や心が揺さぶられるような感動、時には涙を流すこともありますが、今までともに歩み、応援してくださった皆さんへの出会いに感謝しています。
 命の価値はみんな一緒です。障害があってもなくてもみんなが暮らしやすく、「支(ささ)え愛(あ)う」地域をつくることが夢です。輝くかけがえのない命がそこにあるから。だから、あきらめずに利用者さんの笑顔とともに、空を見上げて努力していきます。
「自分だけのしおり」作りから始まる旅行
「自分だけのしおり」作りから始まる旅行
みんな笑顔でサツマイモを収穫
みんな笑顔でサツマイモを収穫
県広報広聴課
TEL
0742-27-8326
FAX
0742-22-6904
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 市町村窓口、県の施設などにも配置しています。
※点字と声による「県民だより奈良」も発行していますので、必要な方は県広報広聴課へご連絡ください。
 県では、経費削減のために、「県民だより奈良」の裏表紙に有料広告を掲載しています。
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