第14回定例会議(平成30年1月17日開催)

開催概要

 

議決事項

1

 奈良県立高等学校入学者選抜の基本方針(pdf 114KB)  <学校教育課>

2

 平成29年度奈良県指定文化財の指定等について
奈良県文化財保護審議会答申書(pdf 18KB)
答申一覧と概要(pdf 1420KB)
県指定文化財の指定状況(pdf 71KB)
 <文化財保存課>
 

その他報告事項

 1

 平成29年度文部科学省優秀教職員表彰について(pdf 332KB)  <教職員課>

平成29年度第14回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>
平成30年1月17日
14時30分


<閉会>
平成30年1月17日
15時10分


<会議場所>
教育委員室


<委員出欠>
花山院弘匡(欠席)
佐藤進(出席)
森本哲次(出席)
高本恭子(出席)
上野周真(出席)

 

議案及び議事内容

<議案> 
議決事項1
 奈良県立高等学校入学者選抜の基本方針について(可決)
議決事項2
 平成29年度奈良県指定文化財の指定等について(可決)

<議事内容> 
○吉田教育長 「ただ今から、平成29年度第14回定例教育委員会を開催いたします。本日は花山院委員が欠席ですが、定足数を満たしており、委員会は成立しております。」

○吉田教育長 「それでは、議決事項1『奈良県立高等学校入学者選抜の基本方針』のご説明をお願いします。」
○深田学校教育課長 「奈良県立高等学校入学者選抜の基本方針について、ご説明します。
 現行の基本方針は、平成23年2月に策定されています。入学者選抜制度の改善を図るために、新たにこの基本方針を定めたいと考えています。お手元の資料をご覧ください。
 入学者選抜は、従来どおり特色選抜、一般選抜及び二次募集の枠組で実施しておりますが、これに加えて、インフルエンザ等に罹患する等、やむを得ない理由で欠席した者に対して、『追検査』を実施いたします。
1の特色選抜ですが、実施対象としてはこれまでと同様に、全日制課程の専門学科、総合学科、普通科の一部のコースで実施することができることとしていますが、これに『学校運営協議会の意見を受けて』という部分を加えています。ここでは、地域振興を目的として、学校を予め指定し、特別な枠を設けて募集します。募集の対象者は、一定地域内、例えば地元の中学校区に居住する者とします。地元の中学校からの志願者はもちろんのこと、県外からの移住者にも門戸を開くことになると考えています。学校運営協議会の意見を取り入れて、より積極的に地域の活性化に貢献する人材を育てたいと考えています。この枠は、募集人員の一部を特別な枠として設ける形で運用してまいります。
検査について、これまで学力検査は、学校が選択して原則5教科のうちから3教科の検査を実施してきましたが、これを国語・数学・英語の3教科とします。社会・理科の学力検査を課したい場合については、学校独自検査において実施することとします。
また学力検査に加えて、各学科・コースの特色を生かした検査が実施できるよう、学校独自検査、面接、実技検査から選択して実施することは、現行と同じです。特別な枠における検査、選抜資料、合否の判定は特色選抜に準じます。
 次に一般選抜です。実施対象は、これまでと同様に、一般選抜で定員の全て又は一部を募集する学科・コース、及び特色選抜で合格者数が募集人員に満たなかった学科・コースです。
検査は、5教科の学力検査を実施します。なお、定時制課程及び特色選抜で合格者数が募集人員に満たなかった学科・コースについては、国語・数学・英語の3教科の学力検査を実施し、加えて、面接、実技検査のいずれかを実施します。
 次に3の二次募集です。従来どおり二次募集は、一般選抜で合格者数が募集人員に満たなかった学科・コースで実施します。
 検査は、面接を実施します。また、作文を実施できることとします。従来は、国語、数学、英語の3教科の学力検査を実施していましたが、学力検査を実施せず、一般選抜の学力検査の得点を用いて選抜資料とします。
 次に、この度新設します『追検査』についてです。応募対象は、インフルエンザ等に罹患する等、やむを得ない理由で、特色選抜、一般選抜の学力検査を欠席した者とします。
 検査は国語、数学、英語の3教科の学力検査を実施します。合格者数が募集人員を既に満たしている学科・コースの場合には、募集人員を超えて合格者を決定することができることとします。
 なお、追検査は、一般選抜の合格発表後に実施することを予定しています。特色選抜を欠席した者は、一般選抜に合格していても、追検査に応募できます。また、一般選抜を欠席した者は、追検査と二次募集のどちらにも応募できることとします。いずれの場合も追検査の合否結果を優先します。
 最後に、5のその他の事項ですが、現行と同じく大和中央高校の入学者選抜、帰国生徒等や成人を対象とした特例措置については、別に定めることとしています。十津川高校連携型中高一貫教育に関する入学者選抜については、従来の方法ではなく、先ほどご説明いたしました特色選抜の中の特別な枠を用いて募集していく予定です。
 ただいまご説明しましたように、新たな選抜方法を加えて基本方針案を作成しました。中・長期的なこの基本方針のもとで、各年度ごとに必要な事項を定めてまいりたいと考えます。
 以上です。ご審議よろしくお願いします。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○森本委員 「新たに設ける追検査について、インフルエンザの罹患が例としてありますが、具体的にやむを得ないことというのは、どのような事態を指すのでしょうか。」
○深田学校教育課長 「例えば肉親の方がお亡くなりになった、自宅の火災、受験時に事故に遭った等、センター試験の時に出されているやむを得ない事情ということで考えています。」
○吉田教育長 「センター試験におけるやむを得ない事情は、どこかに明記されているのでしょうか。」
○深田学校教育課長 「受験案内の冊子に明記されています。追検査の対象者として、病気、インフルエンザ、ノロウイルス、風邪等を含みます、負傷により試験を受験できない者、試験場に向かう途中の事故により試験を受験できない者、その他やむを得ない事由として、両親等の危篤、自宅の火災等で試験を受験できない者とされています。」
○吉田教育長 「県の基本方針では、病気とせずに、『インフルエンザ等』の表現にするということですね。基本方針として、表現の方法はこれで良いのでしょうか。」
○森本委員 「追検査は慎重に対応しないといけないので、具体的に挙げておかないといけないのか、ひとくくりにして自由度があった方がよいのか、そこが分かりません。」
○吉田教育長 「出席停止の病気だったら、診断書を提出させて追検査の対応をするということですね。(表現については)検討してください。」
○深田学校教育課長 「分かりました。」
○吉田教育長 「二次募集は、一般選抜の学力検査の得点を選抜資料に入れるのですが、一般選抜を受けないと二次選抜は受けられないということを、実施対象に書かなくて良いのですか。」
○深田学校教育課長 「その点については、基本方針、3の二次募集、(3)のアに『(ウ)一般選抜の学力検査の得点』と書いているので、毎年の募集要項には詳しく書いていくと考えています。」
○吉田教育長 「実施対象は、募集人員に満たなかった学科・コースにおいて実施し、一般選抜受験者を対象とするということですが、親切なのは、『一般選抜を受けないと、二次募集は受けられない』と書くこと。今までは、一般選抜を受けていなくても二次選抜の受験はできました。それを今後はできなくなるので、基本方針に書いておいた方が良いと思います。一般選抜の学力検査の得点を資料とするとする言い方で明記しているというのは、不親切だと思います。」
○深田学校教育課長 「検討します。」
○吉田教育長 「今までは追検査がなかったので、一次選抜を受けられなかったら二次選抜だったのですが、(結果的に)今後は追検査を受けることになると思いますが。大和中央高校はこの基本方針の対象ではないのですね。」
○深田学校教育課長 「別に定めるとしています。」
○吉田教育長 「なぜ対象とできなかったのか理由を教えてください。」
○深田学校教育課長 「大和中央高校は三部制の学校でもあり、他の学校と異なる入試制度のためです。」
○吉田教育長 「大和中央高校は、入試の時期はいつですか。」
○深田学校教育課長 「特色選抜と全く同じ時期です。」
○吉田教育長 「その時に全ての募集人員を対象に実施しているのですか。」
○深田学校教育課長 「A選抜と、一部のB選抜で実施しています。」
○吉田教育長 「大和中央高校は特色選抜に参入はできない。それはなぜですか。試験内容が特色選抜の試験内容と異なるのですか。」
○深田学校教育課長 「大和中央高校の試験内容は、A選抜は国語、数学、英語と面接で(特色選抜の内容と)同じです。」
○吉田教育長 「定時制は、この基本方針では、特色選抜が全日制課程を対象としているため、できない規定になっているのは、夜間定時制がある意味、セーフティーネットなので、定時制は特色選抜には入れていないということだと。では夜間と異なる定時制の大和中央高校の一部、二部も同じ定時制として、試験内容も同じ、時期も重なるのに、特色選抜には含めないのですか。」
○深田学校教育課長 「ご指摘のとおり、大和中央高校の一部、二部は特色選抜に含めることは可能だと思いますが、検討させてください。」
○吉田教育長 「『追検査』について、もう一度ご説明をお願いします。」
○深田学校教育課長 「追検査は、例えば王寺工業高校の特色選抜に出願して、受験日にインフルエンザ等に罹患し特色選抜を受けることができない時、一般選抜で香芝高校を受験し合格したとしても、追検査で王寺工業高校を受験できます。この追検査に合格した場合、一般選抜で合格した香芝高校には行かずに王寺工業高校に行くことになります。追検査で不合格だった場合は、香芝高校に行くということになります。」
○吉田教育長 「特色選抜でインフルエンザにかかったら、一般選抜の時に追検査すれば良いということでなく、一般選抜の後に第一志望校の追検査を行い、追検査と一般選抜の第二志望校の両方を合格すれば、第一志望校となり、第二志望校では追加合格を出すという制度設計をしたいということですね。」
○深田学校教育課長 「その通りです。」
○吉田教育長 「特色選抜の追検査ではなく、一般選抜の時点で、例えば王寺工業高校と香芝高校の同時判定をしたらどうかといった意見があります。これについては、中学校の進路指導担当としてはある程度の抑止力が必要で、この場合、一般で両方受けられるので、安易に増える可能性が懸念されます。そのような生徒が増えるような制度設計はしたくありません。
 追検査については、場合によっては一般選抜の第二希望に合格したら追検査を受けないだろうと、そういったこともあります。中学校と相談していただいた結果です。奈良県の場合、追検査は追加合格、募集人員にプラスで対応します。」
○吉田教育長 「これで議決したいと思いますが、大きく変えることになりますので、事務局内の意見をよくきいて、必要があれば変更等のご対応をお願いします。」
○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、議決してよろしいか。」
(各委員一致で承認)
○吉田教育長 「議決事項1については可決いたします。」

○吉田教育長 「それでは、議決事項2『平成29年度奈良県指定文化財の指定等』について、ご説明をお願いします。」
○名草文化財保存課長 「平成29年度奈良県指定文化財の指定等について、ご説明します。
 昨年9月12日に開催された本委員会において、本年度の県指定文化財候補計7件、及び名称変更候補1件について、文化財保護審議会で諮問を行うことにご承認をいただきました。その後、9月14日に審議会の諮問を行い、各部会による現地調査や検討を経て、12月21日に開催された同審議会において、資料1ページのとおり、全て適当と認められる旨の答申を受けたところです。資料2ページ目は、答申を受けました文化財の一覧です。名称や所在地等の基本情報に加え、それぞれの文化財の特徴をまとめています。概要をご紹介いたします。
 有形文化財は6点、1番『日本聖公会高田基督教会堂』です。県内に残るキリスト教建築の最も古いとみられるものです。2番『木造罔象女神坐像(もくぞうみずはのめのかみざぞう)』1躯・『男神坐像』7躯・『女神坐像』10躯・『童形神坐像(どうぎょうしんざぞう)』2躯の合計20躯です。平安時代から鎌倉時代の神像が20躯まとまって伝存するのは貴重なものです。3番『絹本著色楊柳観音像(けんぽんちゃくしょくようりゅうかんのんぞう)』1幅です。中間色を多用した柔らかく暖かみのある賦彩(ふさい)を特色としています。続いて4番『笙(しょう)』(2管)、『行円作』と『頼尊作』です。特に行円作の笙は、二帯笙(ふたつおびのしょう)と呼ばれ珍重されてきたものです。5番『大般若経』599巻です。南都の戒律復興に力を尽くした解脱房貞慶(げだつぼうじょうけい)が結縁(けちえん)したことが明らかになっています。かつて内山永久寺に、廃寺になっていますが伝来したとみられる点も重要です。6番『馬見二ノ谷遺跡出土品』一括です。後期旧石器時代の石器群一括資料です。奈良盆地でも数少ない良好な一括資料として重要です。
 最後に無形民俗文化財、7番『大和神社ちゃんちゃん祭り』です。旧大和郷の9町による県下でも最大規模の祭礼です。
 名称変更答申として、有形文化財『旧上田家住宅』です。所有者が変更され、実状に合わせて名称を変更するものです。
 資料3は、それぞれの文化財の内容を写真入りで紹介させていただいています。最終ページには、これまでの県指定文化財の指定状況を記載しています。今回の新指定が7件増え、合計552件となります。本件について、平成29年度の奈良県指定文化財として指定すること及び県指定文化財の名称を変更することについて、それぞれご承認いただきたく、ご審議よろしくお願いします。」
○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○吉田教育長 「今後も多くの指定ができるよう取組をお願いします。」
○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、議決してよろしいか。」
(各委員一致で承認)
○吉田教育長 「議決事項2については可決いたします。」

○吉田教育長 「それでは、その他報告事項『平成29年度文部科学大臣優秀教職員表彰』について、ご報告をお願いします。」
○香河教職員課長 「平成29年度文部科学大臣優秀教職員表彰について、ご報告します。
 優れた成果を上げた教職員を表彰することは、教職員の意欲を高め、資質能力の向上に資することから、文部科学省では平成18年度より、全国の国公私立学校の現職教職員を対象に、学校教育において顕著な実績を上げている者を表彰することとしています。
 今年度は全国で734名・38チームが表彰されました。奈良県関係では、教職員10名・1チームで、内訳は公立小学校が7名、公立高等学校が1名・1チーム、国立小学校が1名、私立高等学校が1名となっています。公立学校については、平成28年度の県公立学校優秀教職員被表彰者の中から、外部委員からなる選考委員会において選考いただいた結果、資料の8名・1チームを推薦し、文部科学省において被表彰者に決定されたところです。
 なお表彰式は、1月15日に東京において行われました。
 以上です。」
○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○吉田教育長 「ご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」
(各委員一致で承認)
○吉田教育長 「その他報告事項については承認いたします。」
 
○吉田教育長 「それではこれをもちまして、本日の委員会を終了します。」