第5回臨時会議(平成30年7月26日開催)

開催概要

 

報告事項

 

1

 県立高等学校適正化実施計画に関して寄せられた意見について(pdf 1175KB)  <教育振興大綱推進課>
   

その他

 1

 県立高等学校適正化実施計画関係校長からの教育内容等に関するヒアリング    <教育振興大綱推進課>

  ヒアリング実施のため、資料はありません。
,

平成30年度第5回(臨時)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>
 平成30年7月26日
14時30分

 

<閉会>
 平成30年7月26日
15時40分

 

<会議場所>
 教育委員室

 

<委員出欠>
 花山院弘匡(出席)
 佐藤進(出席)
 森本哲次(出席)
 高本恭子(出席)
 上野周真(出席)

議案及び議事内容

<議案>

報告事項1 県立高等学校適正化実施計画に関して寄せられた意見について(承認)

 <議事内容>
○吉田教育長 「それでは、報告事項1 県立高等学校適正化実施計画に関して寄せられた意見について、ご説明をお願いいたします。」

○大西教育振興大綱推進課長 「それでは資料をご覧ください。まず、6月議会で当実施計画案に関する質問のみを抜粋しましたのが、資料1です。資料1は6月22日から6月27日まで開催された代表質問、一般質問の概要です。まず、6月22日には安井議員より『適正化の骨格となる理念や考え方について』、中村議員からは『(仮称)国際高校と実学教育の推進について』質問がありました。中村議員からは、今後も、産業界と連携した実学教育の取組の要望をいただきました。また、宮本議員より『意見公募の必要性』『奈良高校の移転』『校名について』『学校数削減の影響』『教育の目的』『再編成の見直し』の6点について質問がありました。また、平城高校の再編について、奈良高校の校歌について、高円高校の名称についてそれぞれ再質問がありました。これについては本委員会で定めております案に基づき、今回の適正化計画の目的から、教育長に答弁いただきました。校名については、感情は十分理解するところですが、これからの学校づくりを考え、3校から2校にという方針を答弁いただきました。6月25日には、清水議員より『奈良高校の移転の必要性』『廃校地の活用』について質問がありました。また、その後『若年人口減少への対応』『奈良高等学校の現地での建て替え』『奈良高校の跡地利用』について再質問がありました。跡地利用の早期の決定への意見と適正化計画の慎重な検討についての要望もありました。森山議員からは『南部東部の課題と今後の取組』『奈良県立大学附属高等学校の設置の意義』について質問がありました。その後、『定員割れを防ぐための取組』についての再質問と南部東部地域の高等学校の更なる魅力化について要望がありました。続いて6月26日には、佐藤議員から『登美ケ丘校地で開校する理由と国際バカロレアのスキーム』『跡地利用』『情報科における教育定義』について質問があり、その後『平城高校の学籍異動、校章や校歌』についての再質問、継続審議への要望がありました。6月27日には、田中議員より『宇陀高校における保育士の育成について』『今後の適正化実施計画の進め方について』の質問がありました。
 資料2をご覧ください。こちらは6月28日の文教くらし委員会の概要から、適正化実施計画にかかる部分を抜粋したものです。まず、宮本委員から『県立高等学校適正化実施計画案の議決の延期と説明を求める請願について』、計画の手続きに関する問題、再編成の手法、学校名に関する問題等について請願の理由説明がありました。続いて岡委員からは計画の進め方が拙速であるとの意見がありました。このことについては、今までの会議の記録を含めて、教育委員会としては順次進めてきたことについての説明をさせていただくことになり、採決の結果は、反対多数で請願は否決になりました。宮本委員からは、『署名の重みや計画案の部分修正の余地、パブリックコメントの意見の反映、普通科の必要性、国際バカロレア、県立大学附属高等学校の大学との接続、高円高校の校名変更、他府県と比較した高校数や、公立高校の定員の割合、学校削減反対』などの質問がありました。岡委員からは、『計画延期の影響、奈良高校移転の判断時期』についての質問、『再編はさけられないことから、十分に説明責任を果たすべきである』との意見がつけられました。また、校名を伏せたパブリックコメントについて、平城高校の学籍異動、メモリアル、事務等について、在籍生へのフォローについての質問があり、教育長からは、学籍異動の問題、平城高校生として卒業させることを、再度考えることについて、答弁がありました。議決後は生徒・保護者に文書で思いを伝えるとの答弁もありました。藤野委員からは、『(仮称)奈良商工高校の課題研究、県立大学附属高校の教員の確保や、北部3校のこれまでの議論の経緯、平城高校関係者との面会についての質問や、今後関係者の不安の解消に責任をもって取り組む旨の要望がありました。中川副委員長からは、『平城地域の協議会、五條高校の定時制、高円高校、奈良北高校の理数科、県立大学附属高校、西の京高校の地域創生コース、奈良高校の耐震、総合学科、情報科、平城高校での説明会と署名、パブリックコメントの誤字』等についての質問がありました。安井委員からは、『優秀な教員の確保、国際高校併設の中学校』についての質問と『再編が子どもたちのプラスになるように』との要望がありました。阪口委員からは、校名の検討の余地や平城高校の卒業証書についての質問があり、これらについては、今後一部計画案への取り込みにかかわるということで、要望がありました。採決の結果、文教くらし委員会では賛成多数で適正化実施計画案は可決されました。
 引き続いて、資料3をご覧ください。7月3日での採決についてご報告します。まず、採決に先立ちまして、川田議員から適正化実施計画案の議案提出に関する法令等違反による瑕疵についての緊急質問がされました。教育長から、臨時教育委員会での手続きについて説明を行い、瑕疵はないという答弁をさせていただきました。次に、請願賛成、議案反対の意見表明が宮本議員より、請願賛成の意見表明が山中議員より、請願賛成、議案反対の意見表明が川田議員よりありました。採決の結果、請願(議第7号県立高等学校実施計画案の議決の延期と説明を求める請願書)は賛成13、反対29で否決され、適正化実施計画(議第72号県立高等学校適正化実施計画の策定について)は賛成27、反対10、退席5名で可決されました。
 6月議会の報告は以上です。
 それから、議会以外の方面からも様々な御意見をいただいております。そのことをご報告させていただきます。奈良市議会、宇陀市議会、斑鳩町議会、県立高校の削減を考える会、吉野高等学校同窓会からは、意見書並びに要望書を受け取っております。この他にも県立高校の削減を考える会より、適正化実施計画の中止を求める内容で、6月1日と27日に、計6018筆の署名を受け取っております。また、平城高校同窓会、後援会、保護者代表から『県立高等学校適正化実施計画の撤回について』、合計20694筆の署名を6月27日に受け取っております。教育委員会への提言メール、知事部局の県政の窓、県政ポスト、郵便などにもご意見をいただいております。5月26日から7月16日までで97件ありました。その内、平城高校の再編に関する反対意見や質問等が44件、奈良高校の移転や耐震化に関するものが12件、計画策定までのプロセスや進め方が拙速であるというご意見が16件、説明責任を果たすべきであるといったご意見が10件ありました。また、当課への電話、面会、メールなどにいただいたご意見は、7月15日現在で82件となっております。そのうち、平城高校に関するご意見、ご質問が25件、現中学3年生への影響に対するご質問が6件、計画策定までのプロセスや進め方が拙速であるというご意見やご質問が12件、説明責任を果たすべきであるというご意見が18件、校名に関するご意見が6件ありました。また、奈良高校の耐震化にかかるご意見は、同様に学校支援課の方にも6件寄せられています。県立高等学校適正化実施計画に関して寄せられた意見の概要は以上です。なお、電話、面会、メールなどお返事を求められている方へは、可能な限り県立高等学校適正化実施計画の主旨についてご説明申しあげるという形で対応させてただいております。以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はありませんか。」

○花山院委員 「奈良県で仮称ですが国際高等学校を作られるということですが、まだ少し細かい点で私どもも理解しにくい部分があります。小学校でも英語教育が2020年から行われ、また秋田県立の国際教養大学では英語での教育が行われています。町中でも、外国の方が昼間は奈良の人々よりも多いくらい歩いていて、そういう意味では英語教育が必要であると思います。ただ、バカロレアというものは概要はわかりますし、大変素晴らしいものだということもわかりますが、どのようなポイントで、奈良県の未来の子ども達のために役に立つという部分で導入されようとしているのか、もう一度教えて下さい。」

○大西教育振興大綱推進課長 「バカロレアについてですが、実際に公立高等学校で現在バカロレアを導入しているところは、現在、東京都にひとつあります。英語を使うというような技術的な問題だけではなくて、いわゆる、自分の頭で考えていろいろなことに対応できる力量を育てていくということが、実はバカロレアの神髄の部分だと我々は考えています。奈良県でバカロレアを導入するということについては、奈良県だけではなくて、日本の10年後のことを考えて行く中で、必要と考えています。これからの答えのない時代の中で自分の思考力を高めつつ、他の国と伍していくということにおいては、バカロレアの基準というものが大変重要になってくるだろうと考えています。国としても全国的に200校を超える設置を考えていますし、奈良県も、できるだけ早い段階で、そういう生徒の素養を伸ばすような学校をぜひ作りたいと考えています。英語だけではなくて、第二外国語の習得であったり、あるいは海外大学への進学が可能な素養と教養を身につける、そういったものを奈良県の生徒に保証したいというのが、今回の国際高校設置の一番の目標です。具体的にどれくらいの規模で、どれくらいの効果がでてくるかについては、今後いろいろと指標を考えていきたいと思っております。」

○花山院委員 「大まかなことはわかりますが、バカロレアを取得すると具体的に奈良県の保護者ですよね、子どもをその学校に送ろうとしている保護者が、将来子ども達がこういう部分でやはりプラスになっていく、そのことは、ひいてはその生徒の人生に対してこういう影響があるのではないか等、もう少し具体性がないとちょっとわかりにくいなと思います。更に言えば、東京都の国際高校でバカロレアを実施運用している中で、プラス面もマイナス面もあると思います。そういったことも理解して検討されていると思いますが、何かがわかるようでしたら、もう少し教えていただきたい。」

○堀川次長 「今の時代、国際的なレベルで子ども達が、世界を知らなければならないと考えます。そして、世界を知って、日本も知って、最終的にはそういった世界的な視野でものごとを考える子ども達が奈良に帰ってきて、奈良県の国際理解を深めて、たとえば教員になって、そして視野の広い、しかもこれからの非常に困難な時代に向かって子ども達が生きる力をつけてもらいたいという部分も含めまして、いわゆる海外大学で資格をとってもらうための、ディプロマ・プログラムに合格して、奈良県にもいろいろな部分を返してもらいたいという気持ちをもって、今回この国際高校を新設する計画としました。」

○高本委員 「日本は3月に高校を卒業します。海外へ留学される生徒さんが、9月にすぐに勉強についていくことは少ししんどいところがあるようですが、バカロレアの課程を修了しておられるおられる方は、本当にスムーズに海外の学校で勉強に入っていけると聞きました。」

○森本委員 「今回の適正化の内容について、教育委員会でやはり10年先を見据えて、良い高校を作っていこうという考え方で作ってきたと思っています。その中で特に教育振興大綱を奈良県として作りまして、その大綱にのっとって、これからの教育の有り様についても、同じように考えたと思っています。実学にも重きを置いて、教育振興大綱は作られていると思います。その実学を、子ども達が卒業して、奈良の地で働いていただくことで活かす。そのことがやはり、奈良にとっての活性化につながるという大きな思いもあります。それが今回の適正化の中に生されていると思っています。今後ですね、それぞれのエリアで、実学を生かしていくために、奈良県として重きを置いて考えて行くのはどのようなことがあるのかについて、教えてください。過去から論議している部分についても、あればもう一回教えてください。」

○大西教育振興大綱推進課長 「今回の適正化計画の中で、実学の関連では、学科改変の中で、総合学科を充実させる形で進めております。かつては、普通科が進学であり、いわゆる専門学科、職業学科については就職であるというような分け方をされていましたが、そういったことはどんどん崩れてきております。それを、総合的な形で支えていくために、第3の学科と言われる総合学科が考え出されています。奈良県は今までのところ、その普及に関しては十分ではありませんでした。今回の再編においては、総合学科の設置もひとつの柱として入れております。総合学科については、専門学科ほど職業的な内容が含まれているわけではありませんが、そういった内容も学べ、また大学進学についての学習もできるという性格付けがされております。系列というものをもつことで、多様性という面で、普通科や専門学科よりも、幅広い形で対応ができます。将来どのような職業につくのかということも考えていける、そういう特徴をもつ総合学科を置きたいと考えております。今回の適正化計画の中で、実学についてあらわせられればいいのかなと思っております。」

○森本委員 「10年と言いましたが、今回も適正化の話をいろいろと出させていただきますが、10年先も同じような考え方を整理していかなければならない。環境も大きく変化をしているというふうに感じておるのですが、やはりそういう意味合いで、どんどん向上していく、発展していくような考え方で協議していく必要があると思います。今、暑い日が続いておりまして、一番心配しておりますのが熱中症です。倒れたり、お亡くなりになった方も奈良でもおられます。今、暑い中それぞれ夏休みに入っていますが、この暑さがいつまで続くかわかりません。その中で、お金がたくさんかかるということで、エアコンのそれぞれの学校への設置ですね、体育館等含めて、政府も今旗振りをして、このことをよくしていこうと、予算措置なども考えていただいているような報道もありますが、奈良県として、今回の適正化で直接関係あるのかわかりませんが、やはり子ども達の安全、安心のために、そういうことも大切なことだと思いますので、その辺のところを今わかっておれば、教えてください。」

○中西学校支援課長 「空調の件です。県立高校の空調のフレーム、実は本年度方針をたてまして、全学校の普通教室に設置する予定をしています。今年度は3校ですが、来年度設置に向けて、今年度8校の設計をしております。来年度以降は8校で、あと2校は耐震の関係で改築にあたっている学校で、それは改築の最終年度である平成34年度までに、設置を完了したいと考えております。改築以外の県立高校については、来年度、再来年度の平成32年度で完了する考えております。市町村の小中学校ですが、一番低い数字が小中学校の普通教室で、数パーセントというところで、これについては、市町村にも働きがけをしながら進めてまいりたいと考えております。県としては、財源を確保しながら早急に進めていかなければならないと考えています。」

○森本委員 「耐震のことも、安心安全のためにという話ですが、これだけ暑くなってきたら、エアコンの設置についても、高校も含めてですが、各市町村の学校も含めて早期に設置していただくよう、県教育委員会も働きかけるべきだと思っています。子ども達のために、よろしくお願いしたいと思います。」

○吉田教育長 「よろしいですか、他にご意見がないようです。私も今回の適正化については議会、それから委員会、それからいろいろな方々から御意見をお伺いいたしました。正直申しまして、反省すべきところがないということはございません。この適正化というものに対して、理解をしていただくための努力不足は、あったのではないかと反省もいたしておるところです。しかし、学校教育というものが、これから10年単位で変化をしていく中で、新しい学校づくりをしていかなければならいという思いも強くもっております。そういった自分の思いと、それから他の人に理解をしていただくというものに、今回は先ほど言いましたように、いろんな御意見を真摯に受け止めて、これから説明責任というものを、しっかり私自身が果たしてまいりたいと思っております。特に校名がなくなる関係者の皆さんの思いというものを真摯にしっかり受け止めて、特に在籍生徒に対する支援というものを、今後どのようにしていくかということを、十分に考えて行きたいと思っておりますし、新しい学校づくりをするためにも、中学生の今後の進路指導というものに対しても、やはり説明責任を果たしていきたいと思っております。特に町村教育長会、それから都市教育長会には、8月中に新しい学校づくりについての説明を私からさせていただきたいと思っております。
 それでは、今回の報告については、承認してよろしいでしょうか。」

○花山院委員 「今、教育長がおっしゃったように、私がこの会で言いました理念、数あわせではなく理念のようなことが大切で、しっかり説明がなされていないというか、バカロレアにしても、今、日本の中で本当に求められていることですが、それが理解されていないというか、そういう理念の説明を、これからしていただくということが大切だと思います。」

○吉田教育長 「そうですね。今回のコンセプトはとにかく本県の教育の質を向上するということが目的で、学校を減らすということが目的ではありません。ただ生徒数の大幅な減少への対応というものに対して、長寿命化という今後の学校の維持のことも含めながら、考えて行く必要があると思います。これは、やはり次の10年に検証したり検討していく必要があると思います。」

○花山院委員 「それはそうですね。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」

(各委員一致で承認)

○吉田教育長 「それではこの報告事項1については承認いたします。次にその他といたしまして、適正化実施計画に関係する高等学校長よりヒアリングを行いたいと思います。関係高校の校長先生方には、実施計画の発表以降、各学校の現状を踏まえていただいて、今後の学校の在り方について、お考えをいただいているところです。今後高等学校等設置条例を改正するにあたり、校長先生のお考えを各校約3分程度でお聞かせをいただきたいと思っております。年次計画の掲載順として、西の京、平城の順でお願いしたいと思います。」

○吉田教育長 「それでは、藤本校長お願いします。」

○藤本西の京高校校長 「まず新しい学校に望むことですが、今もお話がありましたように、奈良県の教育の未来を見据えたものであるべきと考えております。奈良市内の普通科3校を2校にということですが、この3校、どの学校にしても、授業も課外の活動も非常に頑張っている、そして出願数も多い学校です。ですから、これを再編していくというのは、大義というか理念が必要ですし、またそれが揺るがないものでなければならないと考えています。
 本校の校地に新設される県立大学附属という仮称の学校の場合には、高大連携を通した地域を支える人材の育成ということがそれにあたると思います。これは今までにもどの学校も一生懸命取り組んできたことで、本校の場合には、地域創生コースをもっておりますが、このコースだけではなく学校全体として大学や地域との連携による学びや、ボランティア活動を通じた学びを推進してきました。そういったこれまでの私たちが取り組んできた教育の実績や成果の上に、この新しい学校があるべきと考えます。
 これまでの取組をさらに発展させていく、例えば出前講義であるとか、大学生を交えたグループワークであるとか、あるいは高校生が大学を訪問する等、今まで既にやってきたことをもっと発展的に教育課程に組み込む等、そういった思い切った高大連携のモデル校としていく、その上で高校、大学を見通して、広く地域を支える人材、例えば観光や地域産業はもちろん、医療、福祉、教育あるいは公務員になるものなどを含んで、幅広く地域で活躍するキーパーソンを育てていくということがこの新しい学校を、大学附属という形にする意味であろうと考えております。
 その上で、本校の生徒や保護者、あるいは同窓会や地域の方々に対しては、今までのこういった我々の取組を発展させるために、新しく生まれ変わるんだというように説明しておりますが、やはり、40年間慣れ親しんだ名前である西の京という名称、これをなんらかの形で残せないのかというご意見は、たくさん頂戴しております。それは多くの関係者の素朴な思いとして、特に地域の方々の思いとして、この場でお伝えしておきたいと思っております。
 今後については、やはりできるだけ早く新しい学校の枠組みを策定して、そしてみなさんに広報していくことが何よりも大事であると考えております。
 そのためには、この新しい学校を設立、準備していくための強力な検討チームや、検討協議会ですとか、そういったものを作っていくための要員、チーム編成というのが大事になると考えています。思い切った高大連携のモデルを作っていくということであれば、そのためのアドバイザー等も必要になりましょうし、また、これをブレることなく進めていこうと思えば、中長期でのスパンでのチームの要員、人材というものが必要になると思います。
 西の京の校地では、西の京高校と新しい県立大附属高校が共存する時期があります。その中で、やはり今後5年間の西の京高校の在り方というのは、新しい学校がどうなっていくかというところに、強く影響してくるのではないかと考えています。
 中学生やその保護者への広報、例えば単に西の京がなくなってしまうんですよと、いう形であれば、これから後、来年、再来年、西の京の生徒を募集していくにあたって、なかなかアピールしにくい部分もあると思います。受検生等に対して、あるいは実際連携している大学や関係機関、地域の方々に対して、早くここにできる学校が、西の京校地にできる学校が、どういうものであって、来年度の入学生が3年生のときには、1年生に県大附属の生徒が入ってくるということを見通して、例えば、西の京高校はこんな教育をしていくんだ、あるいはこんな先取りした取組をしていきたいんだというようなことが言っていけるような、そういうアピールをしていけるような体制を、早急に整えていただけたらというのが、私どもの願いです。」

○吉田教育長 「ありがとうございました。今西校長お願いします。」
 
○今西平城高校校長 「今回の適正化計画によって、本校は西の京高校、登美ケ丘高校とともに再編されて、県立大学附属高校、国際高校となることになりました。
 本校の今後については、文教くらし委員会の中で、教育長から、来年度2019年度の生徒が最後の入学生であり、また本校最後の卒業生となるというわかりやすい形にする方向で、検討する旨のご答弁いただいたと伺っております。本校関係者の思いを汲み取っていただき、ありがたく思っています。また、これまで本校が地元の自治会と連携しながら培ってきた地域と共にある学校づくりについても、移転してくる奈良高校を含めた形で協議会を設置して継承、維持していくと実施計画に盛り込んでいただいておりますので、本校がこれまで取り組んできたことを参考にしていただいて、地域との良好な関係を継続いただけたらうれしいと思っております。
 計画通りですと、来年度は3学年がそろうわけですが、2020年度は2年生と3年生、2021年度は3年生だけということになります。保護者の方を中心に、生徒数が少なくなったときの部活動の在り方など、今後を心配する声を聞かせていただいています。最後まで平城高校らしい「清新」「明朗」「真摯」の校風を貫き、学習活動と部活動の両立を目指す文武一貫教育、生徒主体となった学校行事、地域との共同行事等に全力で取り組んでいきたいと思っています。教育委員会とは今まで以上に連携を密にして、生徒の夢の実現に向けて、1つ1つの課題、不安を克服、解消していく方向で取り組んでまいりたいと思っておりますので、引き続きのご支援、サポートをよろしくお願いしたいと思っておるところです。以上です。」

○吉田教育長 「ありがとうございました。新田校長お願いします。」

○新田登美ケ丘高校校長 「3校を2校にというコンセプトの中で、今2校からおっしゃったことと重複する部分は割愛させていただき、本校に直接関わるところを申し上げたいと思います。
 まず、本校は従前より文科省からの指導等を得て、英語に力を入れてまいりました。そして、今も学校独自の授業として、グローバルイングリッシュという教科を設け、2年生で実施しております。そういったものをふまえた形で、国際科というものを本校の立地においていただけるということは、それは本校が今まで目指してきた教育の発展的な姿だと前向きに捉えております。ただそれに際して、仮称として国際高校という単独の名称となっていますが、それは現に今2つの国際高校があり、それとの重複を避けるということだと思いますが、登美ケ丘という土地は、学研都市と言われる非常に学術的に進んだところで、その地名というのは実は非常に説得力のある地名ではないかと思うところで、国際というより国際登美ケ丘であったり、登美ケ丘国際であったりという地名とのリンクされた校名になって欲しいという願いと、それがアピールするにはよりよい形ではないかという思いもありますし、同窓会、後援会等の意見でもありました。
 それから、新しい国際になった場面でも、6クラスを維持していただき、5クラスと1クラスに姿を変えて、5クラスは国際科の中にありながら、英語をしっかり使いこなせる工学者、理学者を育てる理系、それから文学、経済、政治、それから法律と、そういったものを駆使できる文系という形で、従前の普通科とは少し違いますが、どちらの選択肢ももてるような学校をめざしていきたい、そして1つのクラスについては今言われておりましたバカロレアについて、その形を将来的に目指せるような足がかりになるようなクラスを設けていただきたいと思っております。ただ、これについては、非常に高度な指導力と、財政的な面、いろんなものがまだまだ先にありますので、一朝一夕にならないことは明白なことだと思っております。ですから、今はそれを目指せるようなクラスを1つ目標として作っていければというように考えております。
 学校自体、今も非常に活発な、非常に希望者が多く、地域から愛されており、地域の中でも、登美ケ丘とともにということでコミュニティが大きく広がっております。地域と奈良市内の中学校等から4割近い生徒を預かっておる中で、やはり奈良市の周辺の皆さんの期待というものをしっかりと受け止めなければならないと思っております。2020年からの実施ということですが、これには非常にスピード感が必要だと考えております。今、教育委員会で鋭意考えておられるとは思いますが、本校も独自に新しい学校に対する取組も考えていきたいと、そういうことでプロジェクトチームを立ち上げようかと相談している最中であります。
 いずれにしましても新しい学校として登美ケ丘の流れをしっかりともちながら、発展的な国際に向かった学校にできていければというように考えております。以上です。」

○吉田教育長 「ありがとうございました。井上校長お願いします。」

○井上大淀高校校長 「平成33年度から大淀高等学校と吉野高等学校が統合になるということで、統合に向けて今動いているところですが、統合関係の気になることについては、教育振興大綱推進課の方々にその都度相談を申し上げ、協議をしながら進めているところです。
 まず、校名についてですが、現段階では、(仮称)奈良南高等学校ということです。職員も含めて、大筋その校名の方向であると思っていますが、本校については95年の歴史がありますので、大淀を校名に残して欲しいと思っておられる方々が、学校運営協議会の方々も含めて多数おられることは事実です。ただ、イメージの刷新も含めまして、新しい学校にするんだということで、内々ほぼご理解をいただいているところです。
 それから、学籍について、今、お教えいただきたいと思っているところがございます。平成33年度から新しい統合校がスタートするという形で、関係のところに、事前のお話しも含めて了解をしていただいているところではありますが、平成33年度に在籍している1年生、そして2年生も3年生も新しい校名での卒業になっていくということですので、平成31年度入学生が3年生になったとき、大淀高校で入学はしているんですけれども、卒業時には(仮称)奈良南高等学校の卒業になるということで、メリット、デメリットも含めまして、これから細かなところを精査していきたいと思っているところです。このことについては、教育委員会から、また、どんな影響があるのかということも含めまして、専門的なご意見、ご協議いただけたらと思っています。
 その他ですが、統合すると3つの学科ができますが、少人数講座等を開校していくために、クラスの数、講座数というのでしょうか、同時にいくつかの講座に分けて開講するということが出てきますので、教室の数が少し心配です。吉野校舎を使うことになりますので、幾分そちらに吸収されますので大丈夫かとは思いますが、エアコンの設置数も含めまして、細かなところまでご配慮とご支援をいただけたらありがたいと思っています。
 統合により、校章、校歌、それから育友会、同窓会、更にはカリキュラムもそうですし、学科、系列、コース等について、これから細かなところを協議し、前向きに進めていかなければならないと思っていますが、これまでの統合校の例から、スケジュール的に、いつの時期にどのようなことをすればいいかということなどについて、スケジュール感も含めて、いろいろな検討項目等をお教えいただけたらありがたいと思っています。以上です。」

○吉田教育長 「ありがとうございました。高谷校長お願いします。」

○高谷吉野高校校長 「今、大淀高校の井上校長先生からお話しがありましたが、私どもも教育振興大綱推進課と、両校で、今回の基本方針に沿いまして、いろいろと検討を重ねているところです。概ね基本方針等について、同窓会、育友会、そして職員からいろんな意見等が出るということは少なかったように思います。ただ、今回中学校の方に配布されました来年度の入試に関わる要項に関しまして、大淀高校も吉野高校もどちらも平成32年度までの募集をするというような状況でありましたので、最後、34年度までは吉野高校、大淀高校の生徒としての卒業であるという認識を、我々教職員もそれから育友会、同窓会の方もしていたところです。それが平成33年度からの新設校への学籍異動というような形での連絡を受けあるいはその通知をいただきましたので、そこの部分に関しましては、育友会等の方も戸惑っているところです。まだ、具体的なところに関しては、それぞれの部署からのご意見を求めるというまでには至っておりませんが、それぞれからいろんな問題等が出てくる可能性は十分に考えられるというように感じております。
 校名等についても、学校の職員等の間では、何がいい、これがいいという議論をあまりしておりませんし、出ておりません。それから、地域の方から、あるいは同窓会等からも、今回の基本方針というのは、現状から考えて仕方ない面がある、ただ、今までの大淀高校も吉野高校も受け継がれてきている伝統を生かして、そして一番は地域の産業、あるいは地域の状況を考えたときに、どういった人材が必要なのか、ということを見据えた学校にしていただきたいという思いではないかなと思います。
 専攻科についてです。本校は森林科学、建築、土木工学科等があります。地域でも非常に災害の復旧でありましたり、あるいは今、奈良県でもそうですが、森林環境が悪くなっている中で働ける力になれる、そういった人材を育成できる新学校、新学科への期待というものが非常に大きくもたれているように思います。以上です。」

○吉田教育長 「ありがとうございます。続いて藤岡校長お願いします。」

○藤岡大宇陀高校校長 「まず、今回の計画案で、示されている校名について、宇陀市にある高等学校ということで、奈良県立宇陀高校の校名は適切であると考えています。また、各方面からもこの名称についてご理解をいただいております。
 統合校については、地域に根ざした地元の学校という位置づけに加えて、大宇陀高校ではシンボルになっております八角塔、その八角塔の精神というのが、八方から集い、この地で学び、八方に雄飛して社会に貢献するとあります。そのような立ち位置からも多くの生徒が集う魅力ある学校になることを願っております。また、統合の年次計画については、在籍生徒の統合校への移行を、原案のとおり、統合年度に一斉に行うのか、前回再編の時と同様、学年進行により進めるのかについては、入学する学校と卒業する学校の名称が異なることになる生徒の気持ちの面、それと創立の100周年が、2023年度大宇陀高校、2022年度榛生昇陽高校になるということもあり、これもふまえてご判断いただければと考えております。
 統合校開校にあたっては、大宇陀高校の現校舎の本館及び普通教室棟については耐震未整備です。そのために改築整備が必要となります。校舎の改築整備が現に在籍しています大宇陀高校の生徒の教育活動に不利益、あるいは悪影響を及ぼさないように最大限のご配慮をお願いしたいです。また、両校の校舎間の移動、車で15分程度の距離がありますが、両校間の校地の行き来については、スクールバス等の移動手段の確保をお願いしたいと考えております。以上です。」

○吉田教育長 「ありがとうございます。田淵校長お願いします。」

○田淵榛生昇陽高校校長 「校名について、統合校は普通科、総合学科、情報科、及び専攻科の4学科を設置して多様な進路希望に応えることができる学校、地域の多くの中学生が目指す学校にしたいと考えております。その趣旨からも地域を示す宇陀高校という校名は適切であり、各方面からも賛同を得ているところです。
 スケジュールについて、総合学科に設置を予定している介護福祉士系列は、現在厚生労働省の養成校として福祉科を設置していますが、総合学科への変更申請を最低1年前からしていかなければなりません。そのために、施設・設備のほぼ完成と、教員の配置予定、特に専門の医師や看護師等の教員数が決まっていますので、それらを決定する必要があります。そこから逆算すると、スケジュールどおり2022年(平成34年)の開校でお願いします。学籍異動については先ほど大宇陀高校の校長先生からも話されましたが、一斉に学籍を変更するのか、年次進行にするのかは、創立100周年の周年行事が本校は2022年(平成34年)の開校の年に、大宇陀高校が2023年(平成35年)に予定されておりますので、その辺も考慮して最終的な決定をお願いします。
 なお、専攻科も予定されています。専攻科は新規の申請になりますので、1年半程度前から申請の準備等をしていかなければなりません。その時期も考えて決定していただきたいです。もし専攻科が宇陀高校の開校を待たずに前倒しで設置されるのであれば、実習設備が現在1つしかありませんので、専攻科と現存する福祉科との授業を物理的に共存させる方法を考える必要があります。
 情報科について、情報科は地元の小学校、中学校との交流を図ることも視野に入れたカリキュラムを作っていきたいと考えています。そのために、現在の情報教室は普通情報の授業を実施している1教室のみですが、それでは到底満足できる授業ができないと考えますので、情報科として最新の設備や機器を導入していただきたいと思います。また、総合学科については介護福祉士の国家試験を目指す系列、保育等の福祉関係の系列を設定しようと考えております。その中では、高齢者福祉、児童福祉、障害者福祉等の教育を充実させていきたいと思いますので、実習の設備や楽器、また防音の施設などを充実させていただきたいと思います。
 最後に大宇陀高校の校長も話しましたが、車で15分程度離れた大宇陀校舎と生徒が行き来しますので、校舎間を行き来するためのスクールバス等の移動手段の確保等が必須であると考えておりますので、条件整備の検討をお願いします。」

○吉田教育長 「ありがとうございました。西上校長お願いします。」

○西上奈良朱雀高校校長 「本校に関しては、適正化実施計画において、工業と商業の協働、あるいはインターンシップの充実といったことを示していただいております。これまでも、このことについては取り組んできましたが、ご承知のように、AI、IoTといった科学技術の進歩、情報化の進展等が本当に人の予測や予想を超えたスピードで進んでいる中で、私どもの専門高校にあっても求められる人材の姿というのは、少しずつ変わってきているのかな、時代や社会に求められるのは、さらに知識や技術を持っているだけではなくて、その持っている知識や技術を使って、活用していける人材が求められていくものと考えております。これまでも多くの企業や団体にご協力いただき、人的あるいは物的な支援もいただきながら、インターンシップ等実学教育に関わる取組を進めてきたところです。これをさらに発展させるためには、もっと幅広い連携を、例えば商工会議所など、県内にある各種経済団体等と幅広い連携を考えていかなくては、進められないと考えているところです。それを校名の変更をきっかけに何とか前向きに取り組めたらと思っております。
 計画案で示されている校名については、本校の教育内容を端的に示されているものと認識しています。個人的には、これからこの奈良の地で工業と商業の学校をもっと長いスパンで存続させていくんだという方向性を示していただいているのかなと思ってます。
 ただ、それを進めていくためにも、教員の思いを少し言わせていただくと、奈良朱雀になり12年間が経ちましたが、この校名は今も意見をいただくところですが、やはり分かりにくい。それに対して、これまで12年間、地域の行事や部活動など、いろんなところで様々な活動に取り組んできました。何とかそういう取組が認められて、中学校からの入学者の募集や、あるいは就職といった求人に対しても、広く理解を得てきたところでもあります。この努力を無にしないように、さらなるステップアップにつなげられたらなと思います。そのためにはやはり学校の教職員がこの適正化計画の趣旨をしっかり理解しなくてはならないと思っております。先日、ある教員が、学校を作るのは生徒ですよ、その生徒に関わる先生らが生徒と一緒に作っていくんですよ、と話しました。そういういい意味で自負をもってくれているなと思うところがあります。その教員のモチベーションを大切にするためにも、これからその計画の趣旨を理解しながら、また教育委員会と協働しながら、学校の将来を共に考えていきたいと考えているところです。以上です。」

○吉田教育長 「ありがとうございました。吉田校長お願いします。」

○吉田高円高校校長 「本校の発展形として、あらたな出発をする仮称芸術高校に関して、芸術3学科とともに、普通科においても芸術教育を充実させ、学校全体として県芸術教育の拠点校として情報発信し、地域に活動の場をさらに広げていくべきだと考えております。このため学科構成としては、新たに芸術に関する専門学科を設置したり、普通科の特定の芸術を学ぶコースを設置したりするより、現在の高円高校と同様、芸術に関する3学科と普通科3クラスを併置して、普通科の生徒が幅広い芸術科目を選択できるような教育課程を編成することが望ましいと考えております。
 特に普通科の生徒が芸術的センスや素養を幅広く身につけて卒業することは、将来どのような職業につこうとも必ず役立つものであると考えております。
 校名については、現在、仮称として示されております芸術高校となりますと、芸術の専門学科だけからなる高校であるという誤解を県民の方々に与えてしまわないかと危惧しています。現に中学校の進路担当の先生から、高円高校は普通科がなくなって、芸術科のみになるのですねというような話があったとも聞いております。そこで先ほど私が申し上げました学科構成に関する考え方を踏まえた校名のあり方、また芸術専門学科と普通科が互いに切磋琢磨する学校という現在の高円高校の伝統を引き継げる校名のあり方、これをご検討いただければありがたいと思います。
 なお、実施計画に予定として示されている年次計画によると、来年度入学生が3年次には新しい校名になりますが、このスケジュールでは来年度入学生の教育課程の検討が不十分なまま募集を行うこととなり、中学生に本校の魅力を十分に伝えることが出来ない可能性があると考えております。年次計画の確定に向けた検討においては、校名変更の時期を1年遅らせるということや、3学年一斉の校名変更ではなくて、学年進行で校名変更を行うことなども含めて、慎重な検討をお願いいたします。
 最後に本校の学校規模については、現状の1学年6クラス規模の維持が望ましいと考えております。規模が小さくなり、教員数減となりますと、講座編成だけでなく、芸術文化の地域への発信活動にも影響が出るのではないかと思います。以上です。」

○吉田教育長 「ありがとうございました。最後に吉田校長。」

○吉田奈良情報商業高校校長 「4月に本校の方に着任しまして、最初の職員会議の中で、県立高等学校適正化推進方針について、なぜ今適正化を実施するのか、あるいは前回の再編と今回どこが違うのか、あるいは今回の適正化のコンセプト等について教職員へ説明するとともに、その時点ではまだ学校名は記載されていませんでしたが、特に本校に直接関連する記載部分については、具体的に本校の教職員に説明してきました。その際、教職員には何かご意見、質問等があれば、遠慮なく私の所へ来てくださいということを伝えております。
 県教育委員会から6月8日に県立高等学校適正化実施計画案が発表されましたので、それについてはその具体的内容について、教職員に説明いたしました。ご存じのことだと思いますけれども、まず校名が仮称県立商業高校と示されていること、それから情報科を廃止し、商業科のみを設置する高校として、ネット・アンテナショップの出店など、アントレプレナー教育を推進すること、次年度から総合情報科の募集を停止すること、平成33年度には校名変更となること、そして、来年度の入学生は、これが可決されれば奈良情報商業高校で入学し、卒業時は県立商業高校で卒業していくことになるという具体の説明をすべての教職員にしました。その際にもご意見、質問等があれば、何なりと私の所へ来てくださいという旨を教職員に伝えました。
 またその後にも、育友会の評議員会や総会、そして同窓会の総会、評議員会等もありましたので、そこでも今回の適正化についてその時点でオープンになってることを説明をしてきました。
 そのことについて、特に教職員からは私の所にこれはどうなるのですかという質問等は正式な形ではありませんでした。私の方は教職員へ、今回の適正化を契機として、新しい学校をつくっていこうという旨の発言を機会あるごとに今現在もしているところです。
 ただ、先般1学期が終わりましたが、1学期末の三者面談のとりまとめの中に、クラス担任のメモを見ておりますと、その中に記載されていた保護者の意見として、これは総合情報科の保護者ですが、後輩がいなくなるのは寂しいという意見を数名の保護者の方からいただいているというのは事実です。しかし、本校については否定的な意見は出ておりません。
 7月3日に県議会において県立高等学校適正化実施計画案が可決されたのを受けて、校内に新しい学校構想検討会を今立ち上げたところです。その後、7月13日に県教委から高等学校適正化教育内容検討チームを立ち上げるという旨の指示がありましたので、今後はその中での検討内容を踏まえた上で、校内PTにおいてより具体的な検討を行いまして、新しい学校構想、教育内容についてまとめていきたいと学校長として考えているところです。以上です。」

○吉田教育長 「はい、ありがとうございました。ただいま、関係の校長先生方からのご意見をお伺いしました。特に年次スケジュールについて、学籍の異動を中心にご意見が多かったように思っておりますし、校名に対するご意見もいただいております。次回、この条例上程案についてご審議をいただくことになりますので、事務局の方で案のとりまとめ、よろしくお願いしたいと思います。
 それではこれをもちまして、本日の委員会を終了します。」