社会福祉法人ならやま会

ならやま会

社会福祉法人ならやま会(奈良市)


福祉の理念そのままの職場づくり
共にあゆみ、ともに生きる

奈良市内に14の事業所を有する社会福祉法人ならやま会は、障害者福祉をはじめ、高齢者福祉や児童福祉など幅広く福祉の仕事をしています。

ならやま会の理念は「人間は皆同等、共にあゆみ ともに生きる」。
”障害者”と”健常者”という枠ではなく、人と人としての当たり前の関係性を築き、利用者さん、職員そして地域が共に生きていくということを大切にしています。


障害のある子を持つ親御さんの希望が事業の源泉

ならやま会
まずは本部の堀巴美(ほりともみ)さんにお話を伺いました。堀さんは現場のお仕事ではなく、求人活動や雇用管理などならやま会全体を間接的に支える仕事をしています。

「ならやま会は1992年に、障害のある子を持つ親御さんの、『養護学校を卒業した後の社会的な居場所が欲しい』という希望を叶えるために設立されました。まず通所施設を主として事業を展開し、10年前の2007年には、障害者支援施設『いずみ園』を設立しました。」


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(いずみ園の外観)

介護・介助の次にあるのは、「見守り、見極める支援」

利用者さんは、介護、介助をされる側という一面だけではなく、職員と一緒に作業をするという一面もあります。

「職員は多くの時間を、利用者さんとの作業などを通して共に過ごします。通所施設では布を織る人もいれば、牛乳パックから紙を作ったりする人もいます。喫茶の手伝いや他の事業所の洗濯をする人もいます。職員の中には、利用者さんが織った布や作った紙を商品の形にするお手伝いという結構クリエイティブな仕事をしている者もいます。最近ではヒョウ柄の紙を作るのに試行錯誤していました。私達は利用者さんが作った物を商品等の形にするお手伝いを通して、利用者さんと社会とをつなぐ役割も担っています。」


利用者さんによって得意分野が違ってきます。どの事業所でも、「介助だけでなく、見守り、その人らしさを見極める」ことを大切にしているとのこと。

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(利用者さんがさをり織という織り方で作った布を使ったかばん。堀さん自身が愛用しています。)

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(利用者さんの織った布のはぎれを用いて職員が作ったいずみ園のマスコット「ゆらげ」。)


「ならやま会での仕事は、単に”ケア”するだけではなく、いろいろな人と出会い、時間を共有する仕事です。だから職員同士の人生観が見えてきて、そこがおもしろいところなんです。」


と堀さんはおっしゃいます。



子どもを育てながら働くことは、当たり前なこと

ならやま会
働き方についてもお話をお伺いしました。

- 人に接する仕事というと、やりがいのある分ハードなイメージがありますが、ならやま会の働きやすさはどうなのでしょうか?

「ならやま会では、多くの方に育児休業から復帰して働いて頂いております。子育てする時間はいつか終わります。だから、どのような形でも仕事を続けておいて、お子さんが大きくなってまた仕事に集中できるようになったら集中したらいいというのが、私たちのスタンスです。最近は介護休暇の取得も進んでいます。」


他に、ならやま会では月平均の時間外労働時間は1人当たり1時間を切っています。さらに年休の取得日数は多いです。その上子育てを応援する「子の看護休暇」を子ども一人につき5日間付与しており、子どもの急な看病のときなどに利用できるようになっています。

奈良県で初めて、厚生労働省の認証制度「プラチナくるみん」に認定を受けたのがならやま会というのもうなづけます。



次の世代を思いやる自慢の職場風土 女性ロールモデル 浜中智子(はまなかともこ)さん

ならやま会
ここからは児童発達支援センター園長で、2児の母でもある浜中さんにも一緒にお話を伺います。

- 浜中さんがこのお仕事に就かれた理由を教えてください。

「子供のころから世話焼きな性格でした。人とかかわる仕事がしたい、人の役に立ちたいという思いから福祉系の短大に進学。就職は、障害を持っている人はみんな格段の明るさと元気があることに心が惹かれ、障害者福祉の現場を選びました。
利用者と冗談を言い合いながら日々楽しく働いていましたが、当時は寿退社が当たり前だったので結婚と同時に退職。その後は福祉とは別の業界でアルバイトをしていましたが、電話のオペレーターをしても、楽しみはお客さんのおじいさんとの楽しいお話ぐらい。やっぱり楽しいのは福祉の仕事だとあらためて思い、1人目の子どもが3歳の時に障害者福祉の現場”ならやま会”に戻ってきました。」



- 久々の現場はどうでしたか。

「利用者さんとの意思の疎通が難しく、この介助があっているかどうかとか、ありがた迷惑になっていないかなど不安が付きまとい、しんどくなるときもあります。
それでも利用者さんの笑顔や、きつい緊張が解けた様子を見ると自分の支援は間違いではないんだなと思えて、励みになります。こういうサインを見逃さないためにいろいろなところにアンテナを張っています。初めはお互いのことがよくわからない。その中で小さなサインを見つけるためには、障害のあるなしではなく、人としてどうわかり合うか、関わり合うかということが前提になります。だから利用者さんと分かり合えた時は本当にうれしい。これは現場の醍醐味です。」


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- 浜中さんの子育てとの両立の秘訣を教えてください。

「実は私がならやま会で初の育児休業取得者なんです!2人目を妊娠して、辞めようと思ってたんですけど、すこし休んで続けたら?と一緒に働いていた仲間から勧めてもらえたので育休を取得しました。
取得後、両立は難しいかなと思っていましたが、地域の良い子育てサポーターさんに出会えました。職場も、復職後働くのは日中のみだったこと、そして何よりならやま会にみんなで子どもを育てるという風土があったことで両立できたと思います。
自分が園長になって、そういった風土をもっと作ろうと、朝のミーティングで『何でも言っていいタイム』を設け話のきっかけを作ることを心がけています。ならやま会は『私もそうだったから』と、制度を利用した人が次の世代を思いやるという風土ができあがっているのが自慢なんです。」



- 最後に浜中さんの今後の目標を教えてください。

「地域の関係は昔より希薄化していて、子育てするお母さんのが孤立化していると感じています。子どもたちもおじちゃんおばあちゃんも、年代に関係なく共に過ごせる場所があってもいいのかなと。次の展開としては、放課後等デイサービスなどで地域を繋ぎ、障がいのあるなしや年代を超えて地域を繋いでいける架け橋の存在になりたいです。」



編集後記
-大学生プロジェクトメンバーより-

私がならやま会を訪れて感じたのは、「福祉の現場ってそんな楽しい感じなの?!」です。お土産としてさをり織の髪飾りを頂いたのですが、それがとてもかわいく、「障害者福祉ってこういう創作の仕事をするんだ!」と驚きました。

ならやま会の福祉は出来ないことを手伝うことより、「出来ることをより出来るように」に重きを置いているのもわかりました。

また、インタビュー中に「職場とプライベートの時間は使い分けなくちゃ。それが長く働き続けるコツ」と笑顔で話されるお二人がとても印象的でした。福祉という人と接する仕事だからこそ自分の時間を大事にすることが大事なのだと思いました。ならやま会には、先輩お母さん方が沢山いらっしゃいます。はじめは先輩方に助けてもらい、そして今度は自分が後輩に恩返しをする。そんな当たり前に思えることが職場の風土として根付いている会社は案外見つけられないのではないでしょうか?ならやま会は「お互い様」をあたたかく感じられる職場でした。

福祉の現場を知りたい方!アットホームな職場を探している方!ぜひEXPOにきて直接お話ししてみてください。



社会福祉法人ならやま会

主な業種 福祉(障害者、児童、高齢者)

所在地 奈良市奈良阪町2532-3
従業員数 正規職員134人(女性78人)非正規職員186人(女性131人)(平成30年8月15日現在)
事業内容 障害者福祉(通所・入所・ヘルパー・相談)、高齢者福祉(特養・居宅介護支援)、児童福祉(児童発達支援センター・放課後等デイサービス)
HP http://www.narayamakai.jp/

取材担当 奈良女子大学3年生 岡田さくら、岡本夏美


記事作成:平成30年10月21日


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