第283号 H31/1/1

 「E-夢 はっしん!」

しか 奈良県教育委員会メールマガジン しか
奈良県教育の日E-夢 はっしん!家族イラスト

平成31年1月1日(火曜日)
≪第283号≫

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発行:奈良県教育委員会事務局 企画管理室

 藤原京を歩くと


                                     奈良県教育委員会事務局
                                      教育次長 谷垣 裕子

 新年あけましておめでとうございます。
 今年は日本で最初の勅撰の歴史書である「日本書紀」が完成した年から数えて千三百年の年に当たります。これにちなんで、私は、日本書紀に記される藤原京へ歩きに行ってきました。
 日本書紀によれば、平城京のほぼ真南、25kmほど離れた藤井が原(現在の橿原市)の、大和三山(畝傍山、香久山、耳成山)に囲まれた場所に、中国の都にならった日本初の本格的な都城(碁盤の目のように縦横に大路の通った都)である藤原京

が誕生したのは694年。平城京へ都を遷(うつ)すまでの16年間、ここが日本の首都でした。
 藤原京建都を決意するも志半ばで亡くなった夫・天武天皇の遺志を継いで、妻・持統天皇が遷都を成し遂げたのでした。
 ところで、平安京(794年~)、平城京(710年~)、藤原京(694年~)の3つの都城の中で最も面積が大きいのは、実は最も古い藤原京だと推定されています。なぜ、こんなに大きな都がつくられたのでしょうか。
 それは、対外的に東アジアの国々との対等な外交関係を築くためには、諸外国にひけをとらない国の仕組みを整えるとともに、近隣諸国でも評判になるほど立派な都をつくって、国の力をアピールする必要があったから、とも言われています。
 一方、国内は、国家としての始まりの時期、建都や租税制度などの政策を断固として押し進めていく苦労も多かったはずです。
 そんな予備知識をもって、現在の藤原京に立ってみると、「他大陸の動向にひとつひとつ対峙し、国づくりを強力に推し進める苦労をしながらこの都を完成させた持統天皇がここに立たれたとき、いったいどんな気持ちになられただろう。達成感だろうか。それとも夫とともに完成を喜び合えない寂しさだろうか。」といった感慨がわき、歴史の教科書で名前しか知らなかった持統天皇が、生き生きと自分に語りかけてくるような気持ちになりました。
 そしてまた、風の音、空気の香り、陽光の暖かさや空の輝きを感じながら、だんだんと目的地に近づき、歴史ゆかりの場所に立ち、その時その時を懸命に生き暮らした人々の生き様に思いを馳せると、なにかしら、勇気が湧いてくるのです。地域や、国の行く末、自分の周りの人たちなどのために生きた人の物語に、スケールは全く違いますが、私も信念をもってよい仕事をし、少しでも周りの人を笑顔にできるような自分でありたいとの気持ちを新たにしました。
 新しい年が始まりました。
 皆様それぞれに年頭の決意や希望をお持ちのことでしょう。
 皆様にとってより一層実りの多い年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

                              

【 教育委員会の動き 】  目次に戻る

【1】平成30年度「地域学校協働活動」推進に係る文部科学大臣表彰について

 

<人権・地域教育課> 

 文部科学省では、未来を担う子どもたちを健やかに育むために、学校、家庭、地域が協働し、子どもたちの教育活動を推進する活動(地域学校協働活動)に対し、文部科学大臣表彰を行っています。本年度、奈良県からは下記の団体の受賞が決定し、12月3日(月曜日)に、文部科学省において表彰式が行われました。

 県立王寺工業高等学校

  「『王寺工業で学ぶことが地域貢献』と生徒が実感 ― 自分たちの強みを活かした地域との協働 ―」

 五條市立阪合部小学校コミュニティ協議会

  「夢をもち ふるさとを愛し 心豊かにたくましく生き抜く児童の育成を目指して」

 王寺町立王寺小学校コミュニティ協議会

  「明日を担う王寺っ子を地域で育む ~学校・家庭・地域とのパートナーシップの強化を推進~」

 飛鳥中学校区地域教育協議会 奈良市教育委員会からの推薦です。

 

 詳しくはこちらをご覧ください。

 

 ※お問い合わせ先 人権・地域教育課 地域教育係 TEL 0742-27-9837

 

【2】「Nara早寝早起き朝ごはんフォーラム わくわく親子ひろば」について

 

<県立教育研究所> 

 12月2日(日曜日)にイオンモール高の原にて、子どもとその保護者が楽しみながら学んだり体を動かしたりして、親子のコミュニケーションを深め、家庭の教育力向上を目指す「Nara早寝早起き朝ごはんフォーラム わくわく親子ひろば」を開催しました。
 体育遊びや食育の先生から学んだり、早寝早起き朝ごはん体操をしたりするステージの他に、クラフトコーナー、野菜スタ

ンプでカレンダー作り、缶バッジ作成といった親子で楽しめるブースに、子どもと保護者約500名の参加がありました。当日は、早寝早起き朝ごはんのキャラクターもやって来て、一緒に体操や写真撮影もでき、たくさんの親子が楽しんでいました。       

 

     

    <ビニール袋を使った「親子で体育遊び」>     <キャラクターと一緒に楽しいステージ>

 

 詳しくは こちらをご覧ください。

 ※お問い合わせ先 県立教育研究所 教育経営部 教育企画係 TEL 0744-33-8902 

 

 

 “サイエンスチームなら”の活動に参加している県立西和清陵高等学校の取組について紹介します。

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“サイエンスチームなら”の活動について

                                県立西和清陵高等学校 

                                サイエンスチーム担当 教諭 早川 純平

 

 西和清陵高校では、奈良県立教育研究所が平成29年度より国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の助成を受けて実施

している、中高生の科学技術実践活動推進プログラム“サイエンスチームなら”の活動に参加しています。このプログラムでは

希望する生徒が様々な連携機関の協力を受けることができ、極めて専門的な研究を自由に実施できることが大きな特長です。
 本校では、“サイエンスチームなら”の推進校として10名程度の生徒が金曜日や長期休みを活用して少人数ながら科学研究活動に精力的に取り組んでいます。大阪市立大学、近畿大学、新田ゼラチン株式会社、奈良県産業総合振興センターなど幅広い

機関と連携し、生徒の自主性に重きを置き、独創的な研究活動を実施してきました。
 JSTの支援もあり研究発表の機会も非常に多く、様々な場所で外国人を含めた研究者の方と研究討議を行ってきました。例えば、第14回高校化学グランドコンテスト(OP-2、金賞受賞)、第34回高等学校・中学校化学研究発表会(奨励賞受賞)など

高校生が集う発表の場はもちろん、第53回フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム(京都大学)、第54回同シンポジウム(東京大学)、第69回コロイド及び界面化学討論会(筑波大学)など、大学や企業の研究者が集まる学会にも積極的に参加してきました。
 これらの活動の成果もあり、平成30年度サイエンスチームなら科学研究実践活動中間発表会では県の最優秀賞に選ばれました。
 サイエンスチームならの活動を通して、生徒の実験技術は格段に上達し、プレゼンテーションのスキルも著しく向上しました。また、研究活動において最も肝要な高度な知的好奇心や論理的思考力も段々と身についてきたと思います。生徒のうちの

一人は「世の中で誰も知らないことを研究している楽しさがある」と話すようになり、著名な化学者とも物怖じせず議論出来

るようになりました。
 今後も、生きていく上で大切な“自分で考え、継続して行動する力”を養うことができる科学研究実践活動に率先して取り組

んで行きたいと考えています。

 

<奈良県産業総合振興センターで抵抗率の測定をしている様子>

 

<第69回コロイドおよび界面化学討論会にて(筑波大学)>

 

<第54回フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム(東京大学)で外国人と議論する様子>

 

                                          

【はっしん!みんなの夢】 目次に戻る

 10月にインドネシアで開催された2018アジアパラ競技大会の競泳女子200メートル自由形(知的障害S14)で金メダルを獲得した県立高等養護学校1年北野安美紗さんに、金メダルを獲得したときの思いや、各種大会に出場した経験を踏まえ、水泳の魅力、今後の夢等について綴っていただきました。

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「私の夢」

                               県立高等養護学校
                                     1年  北野 安美紗
 
 今年に入ってから大きな試合が2つありました。1つ目はパンパシフィックパラ水泳選手権大会です。この試合で初めて海外での試合でメダルを取りました。私の目標は専門種目の200M自由形で2分20秒を切ることでした。この試合でやっと20秒台

を切って19秒台で2位でした。レース後は凄く嬉しい気持ちだったけど、もっと速いタイムを出せると思いました。メダルは

取れたけど少し悔いの残るレースでした。
 2つ目は10月にインドネシアのジャカルタで行われたアジアパラ競技大会です。この大会では自分の専門の200M自由形では絶対に金メダルを取って自分の日本新を更新することを目標にやっていました。結果は日本新まであと少し届きませんでした

が金メダルでした。海外で金メダルを取ったことがなく、今回取れて、それも日本勢初の金メダルでした。でも満足するタイ

ムでのメダルじゃなかったので、悔いが残りました。
 私の将来の夢は、2020年の東京パラリンピックに出場することです。自分の力で東京パラリンピックに出場したいです。東京パラリンピックの前の世界選手権があり、そこで自分の専門種目200M自由形で日本新を更新、金メダルを取って満足のいくレースをしたいです。そして、東京パラリンピックの選考会でしっかりと派遣タイムを切って東京パラリンピックの代表に入り、自信をもってレースができるように今以上の努力をしていきたいです。試合期間中はどんなことが起こるのか予想がつき

ません。その中でもしっかり自分の泳ぎをしていきたいです。メンタル面、泳ぎの課題、まだまだ直していかないといけない

部分がたくさんあります。練習の時から取り組んで悔いの残らないレースをするために、1回1回の練習を大切にし、東京パラリンピックへの時間を大切に過ごしていきたいです。

<高等養護学校の先生方と教育次長を表敬訪問したときの1コマ>

           

 

【奈良県の先生になろう】 目次に戻る

奈良県次世代教員養成塾

 

 第3回講座を奈良女子大学で行いました。その様子や受講生の感想等をお伝えします。

       
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奈良県次世代教員養成塾第3回講座

 

 12月15日(土曜日)に、奈良女子大学にて奈良県次世代教員養成塾第3回講座を実施しました。第3回講座は「郷土を愛することについて」というテーマで、「奈良県の地域性や特徴についての考えを交流することを通じて、郷土を誇りに思う心を育成することの大切さを理解する」ことを目標に、受講生は課題に取り組みました。
 文化と心理、文化と人間形成、文化と社会についての基礎的な見方や考え方について学び、奈良県の文化と地域の可能性について討論を行いました。また、県教育委員会が作成した「道徳教育奈良県郷土資料」や、日本における動物福祉教育の先進的な取組の事例として、うだ・アニマルパークで実施している「いのちの教育」が紹介されました。
 受講生は、自分たちが奈良について調べたことや知っていることを材料として活用し、奈良の文化が次世代に貢献するためにどのような探究が必要であるかを考えました。また、互いの考えを交流し合い、郷土の特徴や素晴らしさを再発見し、それらを子どもたちに伝えることの大切さを感じていました。
 受講生からは、次のような意見や感想がありました。
 「戦争やアダム・スミス、カントなどの倫理的な内容もあり、幅広い視野で『郷土愛』を見つめ直すことができて、とてもよかったです。」
 「うだ・アニマルパークの映像がとても印象に残っています。そのような場所が奈良にあり、その取組が国にも認められているのはとても嬉しく感じました。」
 「今回の講座で、郷土について学ぶことの大切さが分かりました。街の活性化にもつながるし、もっと自分の住んでいる地域について知りたいとも思えたので、とても充実した時間を過ごせました。」
 「自分の周りの地域についてしか知りませんでしたが、違う学校に通ったり違う地域に住んだりしているからこそ知っていることを、グループ協議を通して知ることができました。この場でしかできない貴重なものだと思います。」

 なお、講座の様子は、奈良テレビ「まなびだより」で放映されます。日時は、今月の1月16日(水曜日)18:40~18:45です。

 

  

 

  

<第3回講座の様子>

 

【 すくすく給食!おすすめレシピ 】 目次に戻る

 
 今年度は、奈良県内の地域の産物や行事食、旬の食材を取り入れるなどの工夫をした学校給食の献立をご紹介します。献立画像をクリックしていただくと、分量や調理の方法を見ることができます。ご家庭でも、ぜひお試しください。 
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★今月の献立★

*宇陀の黒豆ご飯
*牛乳
*大和肉鶏のグリル 宇陀産自家製

 ブルーベリーソース
*大和まなのかみかみ酢の物 ゆず

 の香り

*かぶの雪見汁

*黒豆を使ったずんだ餅風あんもち

                       

           

 ★レシピ★
←画像をクリック    

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〔献立紹介〕  

 宇陀市の黒豆・ブルーベリーや大和肉鶏、大和まな、ゆずなど地元の食材をふんだんに使った献立です。宇陀市ではブルーベリーの栽培が盛んで、冷凍加工したものを活用し、甘酸っぱくフルーティなソースを作りました。また、ごはんには“炒り黒豆”を、デザートには乾燥させた“黒豆しぼり”の2種類の黒豆を使って料理を考案しました。黒豆のホクホクした食感と香ばしさが食欲をそそります。

    

【 お知らせ 】 目次に戻る

【1】「親子スマイルパーク」の開催について

<県立教育研究所>

 県内の家庭教育支援チームが集まり、親子が楽しめるイベントを開催します。子どもと保護者が共に楽しく参加できる内容がいっぱいです。ぜひ、家族や友だちを誘って遊びに来てください。
 子育てサークルや子育て支援団体関係者、子育て支援に関心がある方もぜひお越しください。
 日時  平成31年1月27日(日)13:00~15:00
 場所  橿原市中央公民館分館 4階 軽運動室
 内容   (1)各支援チームによるブース
      「おはなし会」「手作りおもちゃ遊び」「親子で作って遊ぼう(おりがみ等)」

      「和ハーブ香るワークショップ(化粧水、フレグランススプレー作り)」「プラレール広場」

      「くるみボタンのヘアーゴム作り」など     ※一部材料費等を徴収するチームがあります

     (2)親子で楽しむステージ 
      「親子で楽しむ運動遊び」「バルーンアート」

      「ミュージックケア(音楽に合わせてボール送り)」         

     (3)情報コーナー          
      各支援チームの活動や家庭教育(子育て)に関する情報を提供

 

 詳しくは こちら をご覧ください。

 

 ※お問い合わせ先 県立教育研究所 教育経営部 教育企画係 TEL 0744-33-8902 

 

 【2】「なら教育リポート ~まなびだより~」今後の放送予定

 

<県立教育研究所>

 奈良テレビ放送「ゆうドキッ!」(午後5時58分~6時55分)の中で、午後6時40分~45分頃に放送します。

 

 ○1月16日(水曜日) 「未来につながる力 ~奈良県次世代教員養成塾~」 県立教育研究所 

 

 

 ■過去の放送分は、こちらのWebページでご覧いただけます。

 

 ※お問い合わせ先  県立教育研究所 研究開発部 ICT教育係 TEL 0744-33-8907

 

【 報道発表資料 】12月1日~12月31日 目次に戻る

2018年12月21日 奈良県の児童生徒の体力等調査結果について

2018年12月20日 平成30年度全国体力等調査結果について

2018年12月20日 親子スマイルパークを開催します!

2018年12月18日 県立榛生昇陽高校 教育長訪問

2018年12月17日 第2回県立国際高等学校検討協議会の開催

2018年12月14日 奈良県農協共済福祉事業団からの寄贈
2018年12月10日 特別支援学校在宅訪問教育の拠点校について
2018年12月04日 「地域学校協働活動」推進に係る文部科学大臣表彰


【 お願い 】 目次に戻る

 
 
取り上げてほしい記事や、紹介してほしい学校の取組等がありましたら、本メールマガジンの下部にあります発行先までご連絡ください。

 

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