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没後1400年に向けて「聖徳太子プロジェクト」推進中

聖徳太子シンポジウム

【ナラプラス現地リポート】

2021年に“聖徳太子没後1400年”を迎えるにあたり、奈良県では太子ゆかりの県内市町村と連携し「聖徳太子プロジェクト」を推進しています。その一環として、桜井市民会館で「平成30年度 聖徳太子シンポジウム」が開催されました。

3回目となる今回は「東アジアの文化と交流が導く日本の礎」と題し、聖徳太子研究の第一人者である吉村武彦氏(明治大学名誉教授)の基調講演とパネルディスカッションなどで、聖徳太子の時代の海外交流について考察されました。

ヴァイオリニスト川井郁子さんによる、和楽器とのコラボレーション演奏も披露され、海外交流による文化の潮流が感じられるイベントとなりました。


吉村教授の基調講演「聖徳太子の時代と文化」

聖徳太子シンポジウム1
会場となった桜井市民会館には、熱心な歴史ファンを中心に、たくさんの聴衆が詰めかけました。

聖徳太子シンポジウム2
[第1部] は、吉村武彦氏の基調講演「聖徳太子の時代と文化」から。聖徳太子として知られる人物が、どのような時代に生きて、どのような功績を遺したのか、わかりやすく解説されました。

聖徳太子シンポジウム3
・実在した人物である「厩戸皇子」と、没後に太子信仰の対象となった呼び名「聖徳太子」を区別して考えることが重要。
・聖徳太子という呼び方の初出は「懐風藻」序(751年)。また、法起寺塔露盤銘文(706年か)には「上宮太子聖徳皇」の記述が見られる。
・『日本書紀』の中ですでに神格化されていた。
・推古女帝が即位したのは、崇峻天皇の暗殺後、欽明天皇の子世代(敏達・用明・崇峻)が即位し、男子に適切な人材がいなかったこと。さらには、即位の適齢期が30代後半であることから見ると、欽明天皇の孫世代(押坂彦人大兄・竹田皇子・厩戸皇子)らは若年で不適格だった。
・推古朝に遣隋使の派遣が始まった。600年の使節は『日本書紀』に記載がなく、607年に小野妹子らが派遣された。5世紀の「倭の五王」の冊封体制(※中国から倭国王に任じられること)から離脱し、対等外交を意図していた。
・おそらく外交交渉は推古天皇ではなく、厩戸皇子が担当していたと思われる。蘇我氏らとの共同統治に近い形だったか。
・冠位十二階制、仏教興隆、憲法十七条の制定など、国家的支配が始まり「官」が確立された時代だった。
・前方後円墳の時代の終焉を迎えた時期だった。前方後円墳は欽明天皇(第29代)、敏達天皇(第30代)で終わり薄葬化。用明天皇(第31代)以降は方墳へ、さらに舒明天皇(第34代)から八角墳へと移行していった。 など

聖徳太子シンポジウム4
聖徳太子が活躍した時代背景と国としての動きなどが、よりくっきりと浮かび上がってくるようでした!


パネルディスカッションではより踏み込んだ議論が

聖徳太子シンポジウム5
続いては「東アジアの文化と交流が導く日本の礎」をテーマとしたパネルディスカッションが行われました。パネリストは、吉村武彦氏(明治大学名誉教授)、河内春人氏(関東学院大学経済学部准教授)、海野啓之氏(奈良県文化資源活用課)の3名。コーディネーター役は関口和哉氏(読売新聞大阪本社)が務められました。

聖徳太子シンポジウム6
河内春人氏は、日本古代の対外関係史、古代王権・天皇制の研究がご専門です。
推古天皇の時代のキーワードは「文明化」。仏教とともにさまざまな技術が導入され、国の組織が形成されると同時に“君臣民”の3つの立場が強く意識されるようになりました。そのキーマンとなったのが聖徳太子と述べられました。
また、遣隋使らが送られた際の朝鮮半島や中国の状況、彼らがどのような人たちと交わったのかなど、古代の国際社会の状況をわかりやすく解説されました。

聖徳太子シンポジウム7
海野啓之氏は、仏教美術史(主に日本彫刻史)が専門で、2019年1月にギメ東洋美術館で開催予定の「古都奈良の祈り」展を担当しています。
金銅仏の伝来に始まって、この時代に造像された楠を用いた木彫仏のこと、聖徳太子の時代に活躍した仏師・鞍作止利の重要性など、専門の視点から興味深いお話が伺えました。 最後には、2021年の“聖徳太子没後1400年”に向けて、聖徳太子の足跡を訪ねる企画などが計画されているとのPRもありました。


ヴァイオリニスト・川井郁子さんの生演奏も

聖徳太子シンポジウム8
イベントの [第2部] として、ヴァイオリニスト・川井郁子さんと、尺八奏者・小湊昭尚さんが共演したスペシャルコンサート「響き合う音、結び合う音」が行われました。演奏の合間には「聖徳太子が尺八を吹いた」ことを記した文献があるというエピソードなども披露されました。

聖徳太子シンポジウム9
伝統的な曲をアレンジした「さくらさくら」から始まり、川井さんのオリジナル曲「時の彼方に」「波の記憶」などが演奏されました。海外文化との交流がはっきりと感じられる素晴らしいステージでした!


PRブースや「お札となった聖徳太子」展示も登場

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ホール部分には、聖徳太子ゆかりの市町村のPRブースも設置され、来場者に観光情報などを提供しました。

聖徳太子シンポジウム11
「お札となった聖徳太子」と題した展示も。肖像を描くためのしっかりとした材料がある、内外に数多くの業績を残し広く敬愛されているなどの理由から、聖徳太子は日本のお札にもっとも多く登場した人物です(戦前2回、戦後5回の計7回)。会場ではそのすべてのお札が見られました。

聖徳太子シンポジウム12
開演前に行われた斑鳩町のPRステージでは、古代衣装を身にまとったスタッフさんも登場し、斑鳩町の魅力を華やかにアピールしました。


平成30年度 聖徳太子シンポジウム (※終了しました)

●日時:2018年12月1日(土曜日)13時から16時30分
●場所:桜井市民会館(桜井市大字栗殿202番地)
●参加費:無料

●第1部
【基調講演】
・テーマ:「聖徳太子の時代と文化」
・講師:吉村武彦氏(明治大学名誉教授)
【パネルディスカッション】
・テーマ:「東アジアの文化と交流が導く日本の礎」
・パネリスト:吉村武彦氏(明治大学名誉教授)、河内春人氏(関東学院大学経済学部准教授)、海野啓之氏(奈良県文化資源活用課)
・コーディネーター:関口和哉氏(読売新聞大阪本社)

●第2部 スペシャルコンサート「響き合う音、結び合う音」
・川井郁子さん(ヴァイオリン)と和楽器のコラボレーション


(リポート・写真 / ナラプラスライター N)


(記事投稿者)
奈良県庁広報広聴課 髙塚・金田
電話番号 0742-27-8325

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