特別展 ヨルク・シュマイサー 終わりなき旅

Jörg Schmeisser Retrospective: Neverending Journeys


会期:2019年4月13日(土)~6月2日(日)

開館時間:9時00分~17時00分(入館は16時30分まで)

休館日:月曜日 ※4月29日(月・祝)、5月6日(月)は開館

観覧料:一般800(600)円  大・高生600(400)円  中・小生400(200)円

※( )内は団体料金(20名以上)

※次の方は無料でご観覧いただけます       

・身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳をお持ちの方と介助の方1人

・外国人観光客(長期滞在者・留学生を含む)と付添の観光ボランティアガイドの方

会場:奈良県立美術館 

〒630-8213  奈良市登大路町10-6 

TEL0742-23-3968     

FAX0742-22-7032 

テレフォンサービス:0742-23-1700

URL: http://www.pref.nara.jp/11842.htm

展覧会ちらし(表)(pdf 658KB)(裏)(pdf 661KB)


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概要】

  ヨルク・シュマイサー(Jörg Schmeisser, 1942-2012)は世界を舞台に活躍した銅版画家です。ドイツに生まれハンブルクに学び、京都に留学、のちにはキャンベラに移り住みオーストラリアの版画教育に尽力しました。「旅する版画家」と称されるように、中東、アジア、そして南極へと世界各地を訪ね、出会った風景や事物を銅版画に刻みました。

 しかしシュマイサーは単に旅先の風景を描いた画家ではありません。繰返し訪ねた京都やヴェネツィア、長い年月を経て再訪したアンコールの遺跡。数千万年をかけ形成されたオーストラリアの岩山、漂流し崩壊しダイナミックに姿をかえていく南極の氷山。季節がめぐるたびに描いた新芽、アトリエの前の海岸に流れ着いた貝殻―マクロからミクロまで、彼が描くすべての底流をなしていたテーマが「変化」です。世界そして自分自身に起こる変化を版画の画面に捉えようとする、生涯をかけた試みは優れた作品を創り出しました。

 国際的に活躍したシュマイサーはまた日本を深く愛したアーティストでもありました。古典文学に親しみ、水墨画を学び、各地を訪ねてはさまざまな人々と語り合いました。若き日に出会った日本美術は生涯に渡る影響を及ぼしました。奈良という土地も、シュマイサーは関わりの深い作家です。奈良・高取町の版画工房・車木工房へ招かれたシュマイサーは、そこで銅版画の技術指導を行うと共に、個展を開催するなど活発に自身の創作活動を展開しています。

 また、シュマイサーの心に深く刻まれたのは、自分の仕事に真摯に取り組む日本人の誠実な姿勢と誇りであったとも語っています。日本文化の発信が求められる今、自らの視点で日本を理解しようとしたシュマイサーのあり方は、国際理解に大切なヒントを与えてくれることでしょう。

 作品とその人柄で出会った人々を魅了し続けた画家は、2012 年6 月、病のため惜しまれながら70 歳で世を去りました。逝去後、初めて開催される本格的なこの回顧展では生涯のテーマ「変化」を軸に、国内外のコレクションより出品される、初期から晩年までの代表作約180 点でヨルク・シュマイサーの軌跡をたどります。

 

【展覧会構成】

 シュマイサーが生涯にわたり追求した主題が「変化」です。旅の風景、変容する人物を追う連作、流麗な文字が印象的な日記シリーズ、身近なものの姿を写した作品-別々のタイプに見える作品が、「変化」という主題に収斂します。それは銅版画の技法とも密接につながり、ひとつの結晶のような世界を創り出しているのです。 本展では初期から晩年までの制作の展開を、「変化」をキーワードに5 つの視点から見て行きます。

第1章  変化へのまなざし / Beginnings: Seeds of Change

 パウル・ヴンダーリッヒのもとで版画を学び始めた初期からすでに、「変化」への関心を見ることができます。一匹の虫をさまざまな角度から描いた「かぶとむしのスケッチ」、ひとりの女性の変容を描いた連作『彼女は老いていく』をはじめ初期の代表作に、花開いていく「変化」の萌芽を見ます。

第2章 旅 / Journeys: Changes of Perspective

 「旅の画家」と呼ばれるシュマイサー。彼の旅は空間の移動であり、その土地に積み重なった時間を遡ることであり、その場所の風景やできごと、出会った人々により自らのうちにわきあがるものを体験することです。それは perspectiveが意味する「経験に影響されるものの見方」の変化であるといえるでしょう。日本、オーストラリア、ラダック、南極はじめ、シュマイサーが訪ねた地を描いた作品を通じて、彼の「旅」を追体験します。 

第3章 日記と「小さなもの」 / Diaries: The Record of Change

 画面に流麗な文字を書き込んだ「日記」のシリーズは、シュマイサーの制作の重要な部分を占めています。この章では「日記」の中から、貝や植物などシュマイサーの身近にあって繰り返し描かれたものに関わる作品を取上げ、日常において記録し続けた「変化」に目を向けます。

第4章 連作―変化を追う / Change and Metamorphoses

 「変化」の主題と版画の特質を明確に結びつけ、表現の可能性を探った作品が、文字通り『変化(へんげ)/Zustände / Changes』と題された3 組の連作です。多彩かつ高度な技法を駆使して自らのイメージを具現化してみせた代表作『変化』シリーズ3 組を初めて一堂に展示します。

第5章 変化を創る / Creation of Change

 ドイツの伝統に連なると評されることが多かったシュマイサーですが、卓越した版画技法を身につけた者だけに許される自由奔放さで制作を試みており、1990年代半ば以降には、その傾向をはっきりと表した作品を発表していきます。複数の版の組み合わせで旅の印象を多面的に描く『冬の旅』、ドローイングや手彩色を加えることで刻々と変化する風景をとらえた『イルパラ海岸のかけら』など、同じ版から出発しながら、ひとつとして同じ仕上がりのない unique states の作品群を中心に、自分自身の手で変化を創り出そうとする挑戦をたどります。

【イベント

・講演会「シュマイサーと日本」5月5日(日)14時00分~15時30分 講師:黒崎彰氏(版画家)

会場:レクチャールーム 定員:80人 ※講師体調不良のため中止となりました

・特別ギャラリートーク「シュマイサーの作品から見た南極」5月4日(土)14時00分~15時30分 

講師:橋田元氏(国立極地研究所准教授) 会場:レクチャールーム 定員:80人

・ワークショップ「メディウムを使った凹版画体験」4月29日(月・祝) 

13時00分~/15時00分~(各回60分程度) 講師:松井亜希子氏(版画家)・野嶋革氏(版画家)

会場:レクチャールーム 各回定員15人(当日受付)

・美術講座「シュマイサーと奈良」5月26日(日)14時00分~15時30分

講師:深谷聡(当館主任学芸員) 会場:レクチャールーム 定員:80人

・ギャラリートーク 4月27日(土)、5月18日(土)、6月1日(土)各日14時00分~15時00分

会場:展示室 担当:当館学芸員

・体験コーナー「シュマイサー作品と一緒に写真をとろう」

・ミュージアムコンサート 案内ちらし(表)(pdf 622KB)(裏)(pdf 85KB)


【同時開催奈良市による連携展示 

「奈良市とキャンベラ 交流の軌跡~未来へ」

当館ギャラリー 観覧無料

2018年10月に姉妹都市提携25周年を迎えた奈良市とキャンベラ。写真や関連の品々をとおして、

両市の交流の歴史~現在を紹介します。

案内ちらし(表)(pdf 634KB)(裏) (pdf 717KB)

お問い合わせ先:奈良市観光戦略課(TEL:0742-34-1965)


【主催】 奈良県立美術館 読売新聞社 美術館連絡協議会【協賛】ライオン 大日本印刷 損保ジャパン日本興亜【後援】NHK奈良放送局、奈良テレビ放送株式会社、株式会社奈良新聞社、西日本旅客鉄道株式会社、近畿日本鉄道株式会社、阪神電気鉄道株式会社、奈良交通株式会社、奈良県商工会議所連合会、奈良県商工会連合会、奈良県中小企業団体中央会、株式会社南都銀行、(一社)日本旅行業協会、(一社)全国旅行業協会奈良県支部、(一社)国際観光日本レストラン協会、(一財)奈良県ビジターズ ビューロー、(公社)奈良市観光協会、奈良県旅館・ホテル生活衛生同業組合

【協力】国立極地研究所

【行事案内】

4月

14日(日)ミュージアムコンサート

20日(土)ミュージアムコンサート

21日(日)ミュージアムコンサート

22日(月)休館

27日(土)ギャラリートーク、ミュージアムコンサート

28日(日)ミュージアムコンサート

29日(月・祝)ワークショップ

5月

2日(木・祝)ミュージアムコンサート

3日(金・祝)ミュージアムコンサート

4日(土・祝)特別ギャラリートーク

5日(日・祝)講演会    

11日(土)ミュージアムコンサート

12日(日)ミュージアムコンサート

18日(土)ギャラリートーク、ミュージアムコンサート

19日(日)ミュージアムコンサート

20日(月)休館

25日(土)ミュージアムコンサート

26日(日)美術講座

6月 

1日(土)ギャラリートーク、ミュージアムコンサート

2日(日)ミュージアムコンサート