【レポート】デザインの力で奥大和を活性化!『DESIGN CAMP@奥大和』デザイン成果発表会

3日間ホームステイした体験をデザインに活かす

【ナラプラス現地リポート】(令和元年9月)

「DESIGN CAMP@奥大和」は、奥大和の事業者を活性化させるため、海外デザイナーと国内デザイナーが、奈良県奥大和地域に約1週間滞在し、世界への扉を開くようなコミュニケーションデザインを制作・提案するプログラムで、今年で4回目を迎えました。
参加者の皆さんは、前半3日間は地元事業者のもとにホームステイして商品・会社・地域のことを学び、後半3日間は東吉野村にあるクリエイティブ交流拠点施設「オフィスキャンプ」に滞在してデザインを練り上げます。
滞在先となったのは、以下の3事業所です。
・茶葉製造販売「嘉兵衛本舗」(大淀町)
・木材製造販売「吉野銘木製造販売株式会社」(下市町)
・割り箸製造「廣箸」(下市町)
最終日となったこの日、お世話になった方々を招いて、期間中に制作したデザインを披露する「デザイン成果発表会」が行われました。

 

ナラプラス現地リポート
会場となったのは、橿原市常盤町の奥大和移住定住交流センター「engawa」です。2019年7月にリニューアルされ、奥大和への移住に関する相談窓口・情報提供などの機能に加えて、奥大和で作られた家具・木工作品・工芸作品などの展示販売スペースが充実しました。

 

ナラプラス現地リポート
イベントスペースは、滞在先となった事業者とその関係者をはじめ、マスコミ関係者、奥大和地域の事業者、行政関係者など63名が参加し、過去最高の来場者数となりました。

 

お茶文化を発信する「TTT-project」 @嘉兵衛本舗

ナラプラス現地リポート

大淀町で茶葉製造販売を手掛ける「嘉兵衛本舗」には、台湾デザイナーのジンさん、国内デザイナーの松本麗さんのチームが滞在し、デザインを制作しました。
この企画の最大の特徴は、デザイナーたちが事業者のもとに3日間ホームステイし、商品の製造現場に入ってともに汗を流すことで、商品が生まれるプロセスや課題に触れていることです。発表中には、滞在中の出来事を思い出して涙してしまうシーンも見られました。

 

ナラプラス現地リポート
発表されたスライドより。嘉兵衛本舗は、大淀町でお茶づくりをはじめて170年の老舗です。事業を大きくしたのが6代目、その3人の娘さんが家業を受け継いでいます。そんな輪の中に入って気づいた家族の葛藤やお茶への愛着などもデザインや企画に織り込んでいます。

 

ナラプラス現地リポート

カフェをオープンし、そこから嘉兵衛本舗のお茶作りの背景やお茶から始まる文化を発信する「TTT-project」が提案されました。イベントへの出店から始まって、コンセプトショップのオープンまで、実現の可能性の高そうなタイムテーブルも提示されています。


ナラプラス現地リポート
新しいロゴを使った、ショップバッグのデザイン案なども。具体的にイメージしやすい素晴らしい内容でした。

 

 ナラプラス現地リポート
発表の最後には、事業者の皆さんからの言葉もあります。この場で初めて発表内容を聞いていますので、そのクオリティの高さに驚いたり、彼ら・彼女らとの別れを惜しんだり、さまざまな感情が伝わってきました。

 

アクセントに使える建材商品 @吉野銘木製造販売株式会社

ナラプラス現地リポート
続いては、下市町で木材製造・販売を行う「吉野銘木製造販売株式会社」です。シンガポールのデザイナーのティリーさん、国内の建築家・植木優行さんのチームは、3日間の滞在中、険しい山の現場に入るなど、たっぷりと吉野桧・杉の現場に触れてきたそうです。

ナラプラス現地リポート
建築様式の変化により、伝統的な日本家屋が減り、杉や桧の需要も落ち込んでいることを踏まえ、現代の住宅にも取り入れやすいよう“アクセント的”に木材を使うことを目指したデザインが提案されました。板目は大理石のように、柾目は直線を活かしたストライプのように、それぞれのイメージを再解釈するところからスタートしています。

 

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こうして生まれたアイディアが、「シェブロン(ヘリンボーン)」「マーブル」「ドット」を木材で表現できる、新しい建材商品です。それぞれアクセントとして使いやすいユニットとなっています。

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建材展へ出展した際のブースのイメージ図。さらに、商品化した際に必要になるであろう「サンプルブック」のイメージなども提案されました。

 

ビジネスをアップデートし、2軸の展開へ @廣箸

ナラプラス現地リポート

最後は、下市町で割り箸の製造を行う「廣箸」です。インドネシアのデザイナーのジョルダンさん、国内デザイナーの中島寛文さんのチームが取り組みました。

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ジョルダンさんは3日間の滞在中に、割箸の材料は丸太の切れ端や使用しない部分であり、まったく無駄がないことを知って驚いたのだとか。製造のプロセスやこだわり、そして携わる人々の思いに触れることで、すっかり魅了されたそうです。

 

ナラプラス現地リポート

そうした経験を活かして生まれたデザイン案。「箸は単に食べるための道具かもしれませんが、箸で個人が繋がり、箸を通じて異なる経験を個々に提供することができるのです。」そんな想いが込められています。

 

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さらに、デザイン面だけではなく、事業の課題まで踏み込みました。ご夫婦が一代で築き上げた「廣箸」は、ご主人が昨年12月に亡くなったことで、大きな曲がり角を迎えています。機械の不調や人材不足などの問題が山積する中、身の丈にあった2軸の展開が提案されました。

 

吉野地域全体への提案「YOSHINO EXPERIENCE」とは

ナラプラス現地リポート

最後にデザイナー全員から、吉野地域全体の産業の活性化をはかり、この地域の可能性をどう拓くかの提案がありました。
イメージは「YOSHINO EXPERIENCE」。吉野エリアの各事業者が競い合うのではなく、手を組んで“超最高の吉野体験”をデザインすることを目指すというものです。

 

ナラプラス現地リポート

その1つは、こんなフェスです。木工や川遊び、フルーツ狩りや釣り、ビールやお酒、お茶など、地域の素晴らしさがぎゅっと詰まったフェスは、最高の吉野体験になるでしょう。

 

ナラプラス現地リポート

そして、吉野の野菜やお酒など、美味しいものが詰まったパッケージ商品の提案もありました。吉野の木材で作られたギフトボックスは、食べ終わった後も他の目的で使用できます。

 

ナラプラス現地リポート

さらには、吉野をモチーフにしたロゴの提案も。まだ具体化した話ではないにも関わらず、一気にイメージしやすくなりました。“デザインの力”はすごいです!

 

ナラプラス現地リポート

最後は関係者の皆さんで記念撮影です。お疲れさまでした!

 

DESIGN CAMP@奥大和2019(※終了しました)

●期間:8月21日(水曜日)~8月28日(水曜日)
・8月21日 オリエンテーション・交流会
・8月22日~24日 受入事業所での就労体験等
・8月25日~27日 デザイン制作
・8月28日 デザイン成果発表会
●事業者:
・大淀町「嘉兵衛本舗」(茶葉製造販売)
・下市町「吉野銘木製造販売株式会社」(木材製造販売)
・下市町「廣箸」(割り箸製造)
●制作拠点:オフィスキャンプ東吉野

(リポート・写真 / ナラプラスライター N)

(記事投稿者)
奈良県庁広報広聴課 杉原・山田
電話番号 0742-27-8325

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