ぶらり日本書紀

県民だより奈良 2019年12月号

ぶらり日本書紀
八幡神社と室宮山古墳
八幡神社と室宮山古墳
八幡神社と室宮山古墳地図
巻第九「神功皇后」 神功皇后(じんぐうこうごう)と葛城襲津彦(かずらきのそつびこ)
 第十四代仲哀(ちゅうあい)天皇(日本武尊の子)は、再び朝廷に背いた熊襲(くまそ)を討伐する際、神のお告げに従わなかったために崩御されました。それを知った皇后の気長足姫尊(おきながたらしひめのみこと)(神功皇后)は、悲しみ、自ら神のお告げを聞き、夫を祟った神の名を知ると丁重に祀りました。そして熊襲、土蜘蛛を次々に征伐したあとで、新羅を討伐しようと考えました。皇后は、臨月にもかかわらず、自ら軍を率いて、新羅を降伏させました。新羅と対立していた百済王は喜び、のちに七枝刀(ななさやのたち)などの宝物を献じたといいます。その後、皇后が生んだ誉田天皇(ほむたのすめらみこと)が第十五代応神天皇となります。現在、石上神宮に伝わる七支刀がこの時に百済から献上された七枝刀にあたるとも推測されています。
 『日本書紀』では、神功皇后の巻の中で『魏志』倭人伝の文章を引用し、魏に朝貢した倭の女王卑弥呼を神功皇后に擬するような編集をしたともいわれています。
 神功皇后、応神天皇、仁徳天皇に仕えた豪族に葛城襲津彦という人物がいます。襲津彦は、葛城氏の始祖で、新羅への派遣や朝鮮外交で活躍しました。襲津彦の娘である磐之媛命(いわのひめのみこと)は、第16代の仁徳天皇の皇后となり、その子である履中(りちゅう)、反正(はんぜい)、允恭(いんぎょう)天皇が次いで天皇になるなど、葛城氏は天皇家との外戚関係を築き上げ、権勢を誇りました。
室宮山古墳(むろみややまこふん)
葛城襲津彦の墓という説もあり、全長238mの葛城地方最大の前方後円墳です。古墳後円部には、応神天皇を祭神とする八幡神社があり、地域の人々に親しまれています。
室宮山古墳出土 家型埴輪
室宮山古墳出土 家型埴輪
(県立橿原考古学研究所附属博物館提供)
葛城古道
葛城古道周辺には、神話の舞台となった地が点在しています。また、極楽寺ヒビキ遺跡などの有力豪族葛城氏の痕跡を示す遺跡が発掘され、柱跡の焼土から、第21代雄略天皇の討伐を受けた、葛城円(かずらきのつぶら)との関係も想像されます。
極楽寺ヒビキ遺跡
極楽寺ヒビキ遺跡
※現在は埋め戻されています。
(県立橿原考古学研究所提供)
日本書紀完成・藤原不比等没後1300年記念イヤーオープニングイベントを開催!
1月13日(祝日)
奈良春日野国際フォーラム甍(奈良市)
日本書紀完成1300年記念セレモニー、講演、パネルディスカッション、アトラクションなどを実施予定。
12月10日までの事前申込。詳しくは下記へ。
「第7回古代歴史文化賞」大賞作品決定!

古代の歴史や文化に関する一般向け書籍の中から優れた作品を表彰する「古代歴史文化賞」。今年度は『「古今和歌集」の創造力』鈴木宏子著(NHKブックス)が大賞に決定し、その他優秀賞4作品も発表されましたので、ぜひお読みください。詳しくは下記へ。

http://kodaibunkasho.jp/

県文化資源活用課
電話 0742-27-8975
FAX 0742-27-0213
詳しくはhttp://www3.pref.nara.jp/miryoku/narakikimanyo/
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