ぶらり日本書紀

県民だより奈良 2020年2月号

ぶらり日本書紀
勝手神社(本殿は現在焼失しています)
勝手神社
(本殿は現在焼失しています)

勝手神社地図
特別編 五節舞(ごせちのまい)
 昨年11月に行われた大嘗祭(だいじょうさい)の一環として催された大饗(だいきょう)の儀(ぎ)では、久米舞(くめまい)、五節舞などの歌舞(かぶ)が奏されました。今回は、その中の「五節舞」について紹介します。
 「五節舞」は、天武天皇が吉野宮で琴を弾(だん)じたときに、天女が降臨して袖を五度翻して舞ったものをもとにつくられたという伝説があります。また、五穀豊穣を祝う舞であったともいわれています。
 現在伝わるものは、大正天皇即位の際に復活したものですが、「五節舞」は古代の文献にも見られます。最も古い記録は、『続日本紀(しょくにほんぎ)』天平14(742)年正月に恭仁京(くにきょう)の大安殿における宴で披露された「五節田儛(ごせちのたまい)」という舞です。翌天平15年5月には、当時の皇太子であった第45代聖武天皇の娘である阿部内親王(あべないしんのう)(孝謙(こうけん)天皇)が自ら五節舞を舞われました。右大臣の橘諸兄(たちばなのもろえ)が、聖武天皇の詔を承けて、元正太上(げんしょうだじょう)天皇に、「天武天皇は、世の中は礼節と音楽がそろってこそ平穏になるとお思いになり、そのためにこの舞をおつくりになりました。そして、この舞を天と地と共に、絶えることなく受け継がれていくものとして、皇太子に習わせ、元正太上天皇の御前で舞をご覧に入れます。」と奏上しました。これを聞いて、元正太上天皇は大変喜ばれました。また、天平勝宝4(752)年の東大寺大仏開眼会(かいげんえ)でも披露されています。
 このように奈良県にゆかりの深い舞が大嘗祭に関連する儀式のなかで現在も披露されているのです。
勝手神社
壬申の乱の際吉野で挙兵した大海人皇子(おおあまのみこ)がこの神社で琴を奏でていると、背後の袖振山から天女が現れ、五度袖を翻して舞い、吉兆を示したという伝説が残ります。
本殿は2001年の不審火によって焼失しています。
特別展「出雲と大和」開催中!
3月8日(日)まで
東京国立博物館(東京都台東区)
日本書紀成立1300年特別展「出雲と大和」を開催中です。詳しくは下記HPへ。
URL izumo-yamato2020.jp/
今年は「記紀・万葉プロジェクト」集大成の年!
イベント情報はHPでチェック!
2020年は『日本書紀』完成、古代の歴史に大いなる足跡を残した藤原不比等没後1300年の記念イヤーです。
奈良県では2012年より推進してきた「記紀・万葉プロジェクト」の集大成として、新たにHPを開設しました。ぜひご覧ください。
URL kikimanyo.info/1300year/
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