基盤技術科
病害虫防除ユニット
試験研究の背景
- 奈良県では古くから病害虫の発生を抑制するため、水田で畑作物と水稲を交互に栽培する田畑輪換が行われてきました。さらに、水稲・イチゴなどでは優良原々種苗を増殖・配布し、また太陽熱利用による土壌消毒、抵抗性台木の導入、雨除け栽培などの技術が開発導入され、安定生産が図られてきました。
しかしながら近年、高品質志向に伴う罹病性品種への変遷、海外からの新たな侵入害虫等の発生等により、病害虫の発生様相は大きく変わりつつあります。さらに、都市化に伴う栽培環境の変化とも相まって、病害虫の難防除化への対応、環境に配慮した農薬に頼らない防除技術の開発や、生産者の高齢化に対応した防除技術の省力・効率化が求められています。
試験研究の方向
検定試料(イチゴの葉)のサンプリング イチゴ‘アスカルビー’からの炭疽病菌の検出状況
病原菌とその近縁の非病原性菌を識別できます。