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大豆を楽しんでみませんか?

 豆は人間が最初に栽培した食用作物の一つで、現在でも多くの種類が世界各地で栽培されています。食品としての価値が高くて貯蔵性に優れているので、世界の人々の食生活に大きな役割を果たしてきました。そのなかでも大豆はタンパク質、脂肪などの栄養分を豊富に含んでいます。肉や魚などの動物性食品に劣らないタンパク質、脂肪が含まれているので、「畑の牛肉」とも呼ばれています。
 
 大豆は昔から日本人の大切なタンパク食品であっただけに、いろいろな料理方法が考えられてきました。大粒で脂肪の少ない大豆は煮豆に適しています。大豆に水をかけながらすりつぶすと、豆乳とおからができます。豆乳からは豆腐や湯葉が作られ、豆腐を揚げれば油揚げになります。きな粉は大豆を炒って粉末にしたもので、消化がよく栄養価値も高まります。凍豆腐、納豆、味噌、醤油など、大豆を原料として作られているものはたくさんあります。
 
 大豆にはみなさんがよく知っている黄色い大豆(白大豆と呼ばれています)のほかにも黒・赤・緑などの色がついたものなど、たくさんの種類があります。これらの大豆でも黄色い大豆と同じように豆腐・きな粉・味噌などを作ることができます。豆腐の場合は、淡い色のついた豆腐ができるので見た目もきれいですが、黒大豆の味噌は想像したような黒や紫色ではなく、普通の味噌より少し色が濃いぐらいの茶色になります。緑色の大豆で作ったきな粉は薄い緑色をしているので、特産品として販売されることもあるようです。大豆食品は肉や魚に比べると食べる機会が減ってきていますが、ご飯と組み合わせると栄養のバランスがとれた食事になります。市販の大豆食品を購入するだけでなく一度手作りの加工にもチャレンジしてはいかがですか。
 
 しかし、私たちが利用している大豆の多くはアメリカや中国からの輸入に頼っており、国内で作っている量はごくわずかです。昔のように大豆がもっと作られるようになればと、農業技術センターでも新しい品種の検索や栽培技術の改善に取り組んでいます。全国規模でも食糧自給率を高めるために大豆や麦の生産振興が進められています。

いろいろな大豆

2000年12月
奈良県農業技術センター 
生産技術担当 主任研究員 山本卓司