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味わおう大豆

豆には一体どれぐらいの種類があるのでしょう。あんこの原料となる小豆、豆まきに使われる大豆、ビールのおつまみにピーナツなどのナッツ類、ソラマメやインゲンマメなど他にも多くの種類の豆が私たちの身近にあります。

大豆よりも大きい豆はあるのに、どうして大豆は「大豆」なのでしょう。それは、大豆は昔から豆まきに使われる事からもわかるように、神聖視されたり、また「畑の肉」とも言われるように栄養価も高く、「大いなる豆」、「大切な豆」という意味で「大豆」と呼ばれるようになったと言われています。

大豆は他にも私たちの健康に都合のいい成分を非常に多く含んでいます。例えば食物繊維が多く、煮豆など粒のまま食べることで多く摂取できます。善玉コレステロールとなる不飽和脂肪酸に富むレシチンは動脈硬化の予防に効果があるとされています。更にミネラルやビタミン類にも富んでいます。特に成熟前の大豆である枝豆はカロチンやアスコルビン酸(ビタミンC)を多く含んでいます。しかし、発芽した大豆(大豆もやし)を除いて、成熟した大豆にはアスコルビン酸は含まれていません。

私たちはこの健康食「大豆」を使った食品をどれだけ食べているのでしょう。総務省の統計によると、東京都区部と各道府県の県庁所在市のうち、100世帯当たりの大豆加工品(豆腐、油揚げ・がんもどき、納豆など)の購入頻度が最も多いのは福島市。奈良市は47都市中41番目で全国平均の89%です。品目別では「油揚げ・がんもどき」は全国でも8番目によく購入していますが、「納豆」については那覇市、和歌山市に次いで少ない購入頻度となっています。このように奈良県の人が大豆加工品を口にする頻度は比較的少ないようです。

若い人の中には大豆を畑で見たことがない人も多いのではないでしょうか。もし目にすることがあったとしても、それを大豆だと認識できる人は少ないと思います。そこで、ちょっと大豆を育ててみませんか。自分で育てた枝豆は、いつもとはちょっと違った夏の味に感じられるでしょう。また、今年から始まる総合的な学習の時間にも、大豆を育て、加工し、味わうことで、大地と親しみ、昔ながらの技と味を子供たちが体験できるような学習が取り入れられれば素晴らしいと思います。昔から大豆は日本人にとって大切で身近な食物だったのです。


100世帯当たりの大豆加工品購入頻度

品目分類

奈良市の全国平均比(%)

順位

最も多い都市

大豆加工品(醤油、味噌は含まない)

89

41

福島市

豆腐

86

43

盛岡市

油揚げ・がんもどき

126

福井市

納豆

56

45

福島市

醤油

92

33

長崎市

みそ

77

44

熊本市

(総務省統計局調べ、2000年)
2002年3月
奈良県農業技術センター 生産技術担当 
作物栽培チーム 研究員 野村貴浩