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米粉としてのお米の利用

 平成15年産のお米の作柄については、低温や日照不足のため作況指数は全国平均が90の「著しい不良」で平成5年以来の不作となりました。県内産は全国平均と比べその程度は小さかったものの97と「やや不良」となりました。主食である米の作柄は生産者だけではなく消費者にとっても店頭に並ぶお米の価格が値上がりするなど、その影響は大きいものがあります。
さて、わたし達にとってお米は最も身近な食物ですが、その食べ方、利用法は意外と少ないのではないでしょうか? 

 お米の食べ方としては、精米した米を炊飯し、ごはんとして食べることがごく一般的だと思います。もちろん、その他にももち米はお餅にして食べます。また、うるち米やもち米を粉にして、だんご、白玉やせんべいなど和菓子に加工したりもします。

 最近では、お米を粉末加工してできる米粉をパンや麺の材料にしようという利用法が注目されています。
 パンは小麦粉に含まれるグルテンを利用して作られるため、グルテンを含まない米粉から良質のパンを製造することは困難でした。しかし、製粉や製パン技術の改良により米粉のパンが作られるようになりました。米粉から作られるパンは小麦粉からのものと異なりもっちりとした食感があり、新しい食品として楽しむことができます。また、小麦アレルギーのため今までパンが食べられなかった人も食べることができます。麺類では、米粉を使ったうどん、ラーメンなども作られています。米粉から作られる麺類は、日本と同様、米の栽培が盛んでお米を主食としている中国南部、東南アジアの国や地域ではよく食べられ、太さや食感などさまざまな種類の麺があります。
これら、米粉を利用した食品は単に小麦粉の代替として利用されるのではなく、新たな食品として食生活を多様化させる可能性があります。また、現在停滞している米の消費を拡大するためにも期待がもたれています。
店先で並ぶ米の乾麺(タイ)
2003.12
奈良県農業技術センター 作物栽培チーム 
主任研究員 杉山高世