注意 過去に掲載されたトピックスは時間が経過し、現下と異なる点もございますのでご了承下さい。

変わったお米の話

 最近、変わった種類の米の品種が出回るようになりました。その内のいくつかを紹介します。
・低アミロース米
 普通のご飯として食べるうるち米のでんぷんはアミロペクチンとアミロースからできており、アミロース含量が15~30%です。もち米はアミロペクチンだけから出来ています。低アミロース米はアミロース含量が普通のうるち米より少なく、炊飯米の粘りが強く、冷めても硬くなりにくいため、食味改善のための混米、弁当への利用が出来ます。また、デンプンを消化しやすくしたアルファ米や米菓への加工適性も優れています。これらの品種としてはミルキークイーン、ミルキープリンセス、夢ごこち、夢いっぱい、いわた15号、柔小町などがあります。

・高アミロース米
 アミロース含量が25%以上で冷えると硬くなり、一般米には適しませんが、さらさらしたお粥、リゾット、ドライカレーなどの調理・加工用に適しています。この品種にはホシユタカ、夢十色、ホシニシキなどがあります。

・低グルテリン米
 この米は人体で消化されやすい蛋白質であるグルテリンが少なく、消化されにくいプロラミンが多い品種です。腎臓病患者の食事療法に適すると思われます。この品種には春陽、LGCソフトなどがあります。

・有色素米
 皮の部分にアントシアニン系色素があり紫黒色を呈する紫黒米と、タンニン系色素があり赤茶色を呈する赤米があります。これらは皮の部分に色があるので、完全に精白すると普通の米と同様に白くなります。着色米飯、赤酒、玄米粥などの利用が考えられています。この品種には紫黒米の朝紫、むらさきの舞、おくのむらさき、赤米のベニロマン、紅衣などの新品種や在来品種があります。また、本県では平城遷都1300年(2010年)に向けた「奈良うまいもの」づくりを行っており、その一つとして「黒米カレー」の普及を図っています。

・巨大胚米
 胚の部分が大きい品種です。玄米を水に浸漬すると血圧降下作用のあるγーアミノ酪酸(通称ギャバ)が胚芽に蓄積されますが、通常品種の倍以上多く含まれます。この品種にははいみのり、もち米のめばえもちがあります。

・香り米
 香り米は強い香りで一般の米に混ぜて利用する混合型のものと、香り米だけで利用する全量型のものとがあります。混合型にははぎのかおり、さわかおり、ちほのかおり、高知の在来品種のヒエリ、奈良県の十津川村などで栽培されているネズミ米などがあります。全量型にはサリークイーンなどがあります。

 米屋さんなどで見かけたら、一度試食してみてはどうでしょうか。
2004年9月奈良県農業技術センター
研究開発部 作物栽培チーム
総括研究員 西尾和明