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水稲の疎植(そしょく)栽培

 水稲の疎植栽培とは、条間は30cmのままで、株間を県標準の18cmより広く植える栽培法です(図参照)。
 疎植栽培のメリットは、株間を広く植え付けるため、必要な苗箱数を少なくできることです。苗箱数が少なくなると、育苗や苗運搬の労力が軽減できます。また、育苗資材費(種籾、土、農薬、箱など)も軽減できます。
 農業技術センターでは、株間30cmの疎植栽培について試験研究を行っています。ヒノヒカリを用いて平成15年と16年に行った試験では、施肥条件が同じであれば、疎植栽培でも標準(株間18cm)と同程度の収量・品質となりました。株間を広くしても、1株当たりの穂数と1穂当たりの籾数が多くなるため、収量は低下しないわけです。ただし、施肥量を多くしすぎて、1穂当たりの籾数を増やしすぎると、品質が低下する恐れがありますので、必要以上に窒素肥料を増やさないことが重要です。
 疎植栽培をするためには、株間を広く植え付けることができる田植機が必要です。機種によりますが、通常の田植機では、株間が最大で21~24cm程度までのものが多いです。現在、各メーカーから疎植専用や疎植仕様の田植機が販売されています。また、メーカー・機種によっては、ギアの交換等で疎植仕様に変更できるものもありますので、農業機械販売店に相談してみてください。
 株間を30cmまで広げなくても、現在植え付けられている株間を田植機の設定が可能な限り広げてみるのもよいでしょう。また、1株の植え付け本数を3~4本程度に少なくしてみましょう。現在のところ、疎植の結果は平坦部のヒノヒカリで確認されているだけですが、山間部や他の品種での検討も進めているところです。
ヒノヒカリをつくっている皆さん、田んぼ1枚からでもいいですから、できる限り株間を広く植えてみませんか。

2005年4月
農業技術センター
普及技術課 専門技術員 土井正彦