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水稲の直播栽培

 水稲の直播栽培とは、田んぼに直接もみ種を播いて栽培する方法です。
 直播栽培のメリットは、苗を育てて田植えする労力が不要となり、労力が軽減されることです。また、田植機を使わないため農機具費も削減され、低コスト・省力型の栽培方法といえます。
 直播栽培の種類は、播種前に田んぼに水を溜めるか溜めないかにより、「湛水直播」と「乾田直播」の2つに分類されます。
全国的に普及している湛水直播は、もみ種に酸素供給剤をコーティングして代かき後の田んぼに播種します。播種適期は、奈良県の平坦部では5月下旬から6月上旬(日平均気温が概ね15℃以上に達した時期)で、10aあたり乾燥したもみで約3kgを播きます。
 乾田直播は、湛水直播より気温の影響を受けにくく、平坦地の播種期は5月中旬から5月下旬(日平均気温12~13℃の時期から)に10aあたり約4~5kgを播きます。
《直播する上での重要なポイント》
1.湛水直播においては播種時から、乾田直播においてはイネが4葉期(播種1ヵ月後)から十分 水が確保さ      れること。
2.直播栽培に適応する除草剤の数が少なく防除の適期幅が短いので的確に雑草防除を行うこと。
3.播種後は土中への酸素供給が良好となるように落水・排水しやすくしておくこと。
4.田面を均平にしておくこと。
5.漏水が少ない田んぼを選ぶこと。
などがあげられます。
 直播栽培は移植栽培に比べ収量が1割程度低くなりますが、春の苗代準備から育苗、初夏の田植え等がなくなり、労力が大きく軽減されますので用水の確保等条件を考慮して、思い切って採用されてみてはいかがでしょうか。

  写真: 酸素供給剤を種子にコーティングする様子
2006年5月
奈良県農業総合センター
普及技術課 作物指導係 主査 多田万幸