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レタスの話

レタスという言葉に、新鮮さ、みずみずしさを連想する人が多いのではないでしょうか。その色と歯ざわりは、今日の食卓に欠かせないものとなっています。

 レタスの株もとを切ると乳状の汁液が出てきます。そこから、レタスの語源はラテン語の「乳」に由来しているそうです。日本でチシャとも呼ばれますが、これは「乳草」からきており東西の語源が一致しています。

 その歴史は意外と古く、原産は地中海から中近東で、栽培は2500年前から始められ、紀元前300年代のアリストテレスもレタスを食したといわれています。その当時はサラダ菜のような葉のレタスであったと考えられます。現在の球状のレタスは結球レタスと呼ばれ、16世紀以降に登場したものです。

 日本での栽培は明治以降で、戦後は進駐軍への供給用として栽培が増えました。昭和35年以降、生活の安定と食生活の洋風化に伴い一般での需要が激増しました。今では1年を通じて食卓を彩り、ハンバーガー等のファストフードにも欠かせない存在になっています。

 鮮度が何よりも大切なレタス、実は奈良県内での生産はほとんどありません。そこで農業試験場では、6月どり結球レタスの機械移植栽培技術を開発しました。6月はレタスの主産地である兵庫県(淡路)と長野県の出荷時期の端境時期となります。過去2年間、宇陀郡内4町村の生産者の畑で試験栽培を行い、地元スーパーや大宇陀町と室生村の道の駅等で販売され好評を博しました。さらに生産が増えて、新鮮な地場ものレタスが身近になるといいですね。


2000年2月

奈良県農業技術センター 高原農業振興センター 中野智彦