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バイモ(貝母)の鉢植え

 県南部の五條市、吉野郡一帯の柿園やその周辺では、4月頃になるとバイモの花がまとまって咲いているのを見かけることがあります。このバイモは、1990年頃までは生薬の原料として、柿の木の間などで栽培されていたものが、半自生化したものです。

バイモは、中国が原産の多年生草本でりん茎を咳止めや痰切りに利用していました。花びらの内面に網目状の模様があることから、別名「アミガサユリ」とも呼ばれています。最近は、海外からの輸入が多くなったため、薬用としての栽培はほとんど見られなくなりましたが、釣り鐘状の気品のある花をつけることから、花きとしての人気がでてきています。葉の先は他のものに巻き付くよう鍵状になっています。種の入った星形の大きな莢を細い茎に付けるので、他の茎と支え合うために発達したのでしょう。

春先は2月頃から芽が出ます。3月下旬には茎の下の方から花が咲き始め5月下旬まで楽しませてくれますので、庭に植えておいてはいかがでしょうか。

鉢植えもできますが、一つの球根から茎は2本程度しか伸びませんので、大きさの違う球根をいくつか合わせて植えておくと、群生して花が咲き、まとまりのある鉢に仕上がります。球根は10g程度なら茎に1~2個、30gなら5~6個の花を着けます。大きい球根ほどたくさんの花をつけますが、茎も大きく80cmほどになってしまい裾がさみしくなります。花はあまりつきませんが丈の低い小さい球根もいっしょに植えておくような工夫が必要です。

秋植えの球根で極寒地以外なら栽培できますので、楽しみが増します。
2002.11
奈良県農業技術センター 茶業振興センター
総括研究員 前川寛之