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ヤマノイモ いろいろ

 みのりの秋、ヤマノイモの収穫時期が近づき、とろろ汁の美味しい季節がやってきました。ヤマノイモはデンプンやビタミンCを多く含み、栄養価値が高く、しかもアミラーゼというデンプン消化酵素を含んでおり、胃腸にやさしい食べ物です。
 ヤマノイモを大別すると、ナガイモとジネンジョ(自然薯)に分けることができます(下表参照)。

○ナガイモ
 中国原産で、平安時代にすでに日本で栽培されていました。イモの形状により、長形のものをいわゆる”ナガイモ”、手のひらのような形を”イチョウイモ”、丸い形を”ツクネイモ”と呼んでいます。普通お店でよく見かける長形のナガイモは主に関西で好まれています。少し水っぽいのですが、皮がむきやすく料理しやすいのが特徴です。イチョウイモは、粘りが高く関東で好まれています。ツクネイモはナガイモの中でも、最も粘り気があり、すり下ろしたときに変色が少なく、高級菓子等の原料としての需要が高く、一般店頭にはほとんど出回りません。

○ジネンジョ
 日本原産で、山野に自生しており古来より山の幸として親しまれてきました。ナガイモと用途が共通しているため、混同されやすいのですが、染色体の数が全く違います。
 ジネンジョは、細長く左右に曲がりくねって生長するのが特徴で、掘り取りにかなりの労力を要します。最近では、自生しているものから優良な系統を選び、筒状の栽培器を用いて栽培されています。
 ジネンジョは、イモ質がきめ細やかで、かたく、すり下ろしたとき、おろし金から落ちてこないほど粘り気があります。

○本県での栽培
 長形のナガイモやイチョウイモは、耕土の深い山間の畑地で主に栽培されています。平坦部のように耕土の浅い地域ではツクネイモが栽培されており、御所市付近に産地が形成されています。ジネンジョは、宇陀郡で主に栽培器を用いて栽培されています。


 それぞれ、11月頃から収穫され、産地付近の直売所で入手可能です。この秋、各地の直売所を巡り、いろんなヤマノイモを味わってみてはいかがでしょうか。

2005年10月
農業技術センター
研究企画課 総括研究員 源田直司