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ポインセチアのはなし

 ポインセチアはクリスマスの時期に苞葉の赤色が最も美しくなり、年末の街角を彩る定番植物として定着してきました。

 欧米で、ポインセチアがクリスマス向けの植物として利用されだしたのは20世紀に入ってからと言われています。そのため、ポインセチアはかれこれ100年近く、クリスマスの花として使われ続けられたことになります。ポインセチアの赤い苞葉は下葉の濃緑色との調和が良く、黄色の蜜腺を金色の鈴に見立て、欧米では「クリスマス・フラワー」の別名で呼ぶこともあります。

 特にクリスマスに由来がある訳でもないポインセチアが、クリスマスに用いられるようになったのは以下の理由によります。
 まず、ポインセチアの色彩に宗教的な意味合いがあったことです。欧州ではクリスマスにキリストの血の色である赤を飾る習慣があります。次に、色彩そのものがクリスマスのイメージに合っていたと考えられます。確かに、オーソドックスなポインセチアのイメージカラーである赤と緑のコントラストは、クリスマス時期の白銀の世界に良く映えます。

「ポインセチア」の名前は19世紀の米国駐メキシコ大使であったポインセット氏に由来しています。氏がメキシコに自生していたポインセチアを発見し、アメリカで園芸化されました。この功績がたたえられ、氏の名前から「ポインセチア」と命名されたといわれています。また、当時のメキシコの原住民達は、ポインセチアの白い樹液を解熱剤として使うなど、医療用にも使用していたそうです。

 日本には明治時代の1886年ごろに渡来しました。猿の赤い顔が苞葉の赤色に似ていることから、和名は、「猩々木」(しょうじょうぼく)とされました。しかし、現在この名で呼ばれることはほとんどないようです。

 ポインセチアの花言葉は「私の心は燃えている」です。深遠な赤色の苞葉は、熱烈な愛情表現とされています。自分の気持ちをうまく伝えられない人は、クリスマスの愛の告白でポインセチアをプレゼントしてみるのも良いでしょう。ただし、相手が花言葉の意味を知っている場合にのみ有効ですから、ご自分の意図とは異なる結果が出ても、当方はいっさい関知しませんので悪しからず・・・。
2002.12
奈良県農業技術センター  生産技術担当 
花き栽培チーム総括研究員 前田茂一