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ヒマワリの話

 ヒマワリは北アメリカ原産のキク科の一年性植物です。花は大きく、花弁は黄色からオレンジ色の舌状花で、中心部は黄色または黒色あるいは茶褐色をしています。ヒマワリの学名はヘリアンサス、英名はサンフラワーといい、いずれも「太陽の花」の意味があります。俗に太陽の方向を向いて花を咲かせると言われますが、成長が進むと花茎が硬化する事もあり、必ずしもそうとは言えないようです。花言葉には「あこがれ・熱愛・あなたを見つめる・愛慕・光輝・敬慕・情熱・輝き」等があります。

 ヒワマリは背丈の高くなる「高性種」と小さな「矮性種」に大別できます。また、花の付き方の違いによっても、脇芽にも花が咲く多花性の「分枝性種」と一輪咲の「無分枝性種」に分けることができます。さらに、花の形によっても「一重咲き種」と「八重咲き種」の品種があります。栽培品種には、「太陽」、「ロシア」、「バレンタイン」、「サンスポット」、「ソニア」、「ビッグスマイル」等多数あり、いずれの品種も生育は非常に旺盛で、病虫害にも強く、花は観賞用の「切り花」にもなります。ヨーロッパでは種子はそのまま固い種皮を取り除いて食用や飼料に用いたり、品種によっては良質の食用油をとることもでき、とれた油は製菓や加工用に利用されます。さらに、茎からも良質の繊維がとれ、近年、バイオマスとしても注目を浴びつつあります。また、ヒマワリは根から養分などを吸収する力が強いので、汚染土壌等の浄化にも利用できるのではないかと期待されています。

 ヒマワリを栽培する時、一般的に種子は4-6月に播きますが、早く播いた方が株が大きくなり、花も大きくなります。畑に種子を直播きする時には、鳥などに食べられないように、種子を土の中へ手で押さえ込んだり、覆土をしたりします。ヒマワリは高温長日条件下で開花が早くなりますが、どちらかといえば温度の影響を強く受ける「温周期型植物」であるため、決まった日に花を咲かせるような開花調節技術を適用するのが難しい植物であるといえます。

 現在のところ、過去の栽培データをもとにして到花日数(播種から開花までの期間)を計算し、播種日を決めます。しかし、今年のように天候不順の続く年は、播種日を1週間遅らせただけで、結果的に何週間も開花日が遅れてしまうことがあります。
写真中央のヒマワリは場内栽培圃場における「ゴッホのひまわり」と呼ばれる品種
2003.8
奈良県農業技術センター 総括研究員 前田茂一