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サンショウを家庭果樹の一員にいかがですか

 サンショウは花、若葉、生果、乾果そして樹皮まで食され、材はすりこぎとして使われます。サンショウには健胃などの薬効成分が含まれているそうですが、なんと言っても、その魅力は芳香豊かな辛みでしょう。乾果は七味などの香辛料や漢方薬、樹皮の内側・花サンショウ・生果は佃煮、木の芽は和え物や添え物として使われます。サンショウはイチョウやキウイフルーツと同じように雌雄異株で、実の穫れる木と花の穫れる木が別ですので、最低雌株と雄株の2本の苗が必要です。

 4月には開花直前の雄花の蕾と木の芽(若葉)が収穫できます。若葉つまり木の芽は使用の都度穫ることができます。5月末か6月初めに未だ黒くならない未熟果を収穫します。 木の芽は香りの強さ、花サンショウはまろやかな香りと適度な辛み、実サンショウは強い辛さと貯蔵性および再加工の良さに特徴があります。家庭果樹の一員に加えてみてはいかがですか。いざ栽培ということになると、難しさにも出会いますが、秋に植える場所を春から準備し、苗木の手配をしておけば、植えた後の活着の問題をクリアーできるでしょう。
 
栽培上の注意点を上げるとすれば、 
1. 活着を良くするためには、根鉢の付いた苗を秋に、排水の良い所に植えます。
2. 植え付け1年後から、堆肥・鶏糞・油かすなどの有機質肥料を控えめに施します。
3. 病害はほとんど心配いりませんが、枝葉の少ない幼木時のアゲハチョウの幼虫と樹齢が進んだときのカイガラムシには注意が必要です。

 <サンショウの利用法の一例 >
利用部分 用 途 調理法
雄花のつぼみ 佃煮 醤油、みりん、酒でじっくり煮込む
若芽(若葉) 木の芽和え 味噌、砂糖と摺り合わせてタケノコと和える
未熟果 佃煮 醤油、みりん、酒でじっくり煮込む


1999年4月

奈良県農業試験場 総括研究員 松本 恭昌