注意 過去に掲載されたトピックスは時間が経過し、現下と異なる点もございますのでご了承下さい。

果物の収穫適期について

9月に入ってもまだまだ残暑厳しい日が続きますが、これから収穫の秋を迎え、果物の旬はモモ・ブドウからナシ・カキ等へと順々に移り、秋の深まりとともに店頭を賑わすようになります。
 ところで、読者の皆さんはご家庭で作られた果物をどのような基準で収穫されているのでしょうか?簡単なようで結構難しいとは感じられていませんか?
 一言で収穫適期といってもかなり幅がありますが、ここでは家庭で作られている果物で、収穫後少し冷やして速やかに食べることを前提に話をします。

 ブドウ…基本的に黒色や赤色の品種は熟すと着色も進みますが、夏の昼夜温の差が少ない奈良県平坦部では、完全な紫黒色や赤色にならないまま甘くなる場合があります。そこで、全体に色づいていることを確認し、房先の果実を1つ食べてみましょう。もし、甘くて酸味が抜けていれば収穫して下さい。また、白色の品種の場合は、果色が黄緑色~うすい黄金色になった時が収穫適期です。

 ナシ…果実の地色(表面の層を薄く剥がすと出てくる。)を見て、緑色が抜けてやや黄緑色になった時が適期です。簡単な判断方法としては、果色が“豊水”等の赤ナシ品種は緑色が抜けて赤茶色、“二十世紀”等の青ナシ品種は黄緑色になります。また、果実の果軸が付いているのと反対側を持って軽く押し上げたとき、果軸がすぐにはずれて穫れるものを収穫すればよいでしょう。

 カキ…基本的に色で判断します。品種により多少果色は違いますが、全体に橙色から朱色に近づいたときが収穫適期です。渋カキの場合は収穫後渋ぬきをして下さい。

 モモ…モモは少しさわっただけでも痛んでしまうほどデリケ-トで、熟期の進みも早く、収穫適期を判断するのが難しい果実です。判断する場合は、果こう部(果実の木についている部分)付近を見てください。その果皮の色が緑色から乳白色に変わってきたとき収穫するようにします。なお、果実に袋掛けをしていない場合は果実全体が濃桃色に着色しているので、果こう部の色がみにくく注意が必要です。モモは今年の収穫は終わってしまいましたので、来年の参考にして下さい。

 以上簡単にお話ししましたが、基本的には収穫時期が近づいてきたと思ったら、出来るだけ毎日こまめに観察することをおすすめします。なお、毎年の収穫日を記録しておくと役に立ちます。

2001年9月
奈良県農業技術センター 果樹振興センター 
果樹栽培チーム 主任研究員 脇坂 勝