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果樹のポット栽培

 果樹は、一般には樹園地に株間を広くして植えつけて、樹を大きく育てて果実を成らせます。この方法ですと、果樹を作るのに広い土地が必要ですし、実が成るまでに長い年月がかかります。樹が高いと収穫や管理作業に脚立が必要です。

 こうした欠点を補うために、最近では、ポット栽培など用土を制限した栽培方法が一部で行われています。これは、単に鑑賞用果樹としてでなく、果実を生産するために実際に果樹農家でも行われています。根を制限することにより、樹がコンパクトになり作業性が良くなります。花芽を早くからたくさん着けることができ、生産安定を図るとともに、実がなるまでの年数を短くして、糖度の高い果実が生産できます。例えば、収穫用のコンテナを利用した甘い温州ミカンの生産や、サクランボのポット栽培で早くから実をならせることが行われています。

 一般家庭でも軒先やベランダで果樹の栽培が可能です。ポットは果樹用として30~100リットルのものが市販されていますし、漬物用桶なども利用できます。用土は水はけの良い庭土(マサ土)を基本に腐葉土、ピートモス、完熟堆肥などを混ぜて用います。水やりを忘れないこと、樹をコンパクトにするため新梢をピンチする(枝の先を止める)などの工夫が必要です。いろいろな果樹で試みてください。

2001年6月
奈良県農業技術センター 果樹振興センター 
専門技術員  岡本 一宏