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作ってみませんかブルーベリー

 ブルーベリーに含まれるアントシアニンという青色の色素は、眼によいことが認められており、外国では一九七六年にその成分が医薬品として承認されています。他にも活性酸素を除去する抗酸化作用や血管保護効果なども報告されています。
 ブルーベリーはツツジと同じ科に分類される米国北部原産の低木性果樹で、二〇世紀に入って初めて改良が進められた新しい果物です。日本への導入は一九五〇年代ですが、八〇年代になってようやく一般に知られるようになりました。
 大きく三つの種類に分けられますが、日本で栽培されているブルーベリーは、主にハイブッシュ種とラビットアイ種です。三つめ目のローブッシュ種は、加工用原料として輸入されています。

 ブルーベリーには他の果樹にみられない次のようなすばらしい特徴があります。
 まず第一に品種を選べば、日本全国どこでも栽培でき、地域適応性が広いということ、次に、病害虫がつきにくいので、無農薬栽培ができること、第三に、生食が基本の果物ですが、ジャムやヨーグルトソースなどいろいろ加工利用ができること、最後に、冒頭にあるように種々の機能性を持つことです。

 このように特徴のある果樹ですので、高原農業振興センターや果樹振興センターで県内での適応性について調べています。現在、県内では、大宇陀町を中心に約四ヘクタールの産地があります。
 栽培は簡単な果樹ですが、三つだけ是非守りたいポイントがあります。
(一)他の多くの作物とは異なり、酸性土壌を特に好みます。植え付け時には、植穴五〇センチ四方の土に二五リットル程度のピートモスを混合すると、ブルーベリーに適したpH四~五程度に酸度を調整できます。
(二)根はひげ根で浅いので、土壌表面の乾燥や高温で、根が傷んでしまいます。表面の急激な変化を和らげるため、ワラや木材クズあるいは段ボール片などで厚くマルチします。また、夏は乾燥しないようこまめにかん水します。
(三)実がなるには他の品種との受粉が必要ですので、必ず別の品種を混植します。鉢植えの場合も二品種を一緒に植えておくと、着果が良くなります。

 春の白い花、夏の青い果実そして秋の素晴らしい紅葉と、季節毎に楽しませてくれることでしょう。

2002年1月
奈良県農業技術センター 果樹振興センター 
特産開発チーム 総括研究員 前川寛之