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果物は食べても太らない!?

「果物を食べると太る」と思っている人は多いようですが、食べ過ぎない限り太る事はありません。果物数百グラムあたりのエネルギー量はショートケーキ1個の15%程度です。果物は甘味を感じる割にはカロリーは少なく、エネルギー量の多い脂質は含んでいません。「高脂血症の予防には果物を控える事」と言われたりしますが、中性脂肪と果物(果糖)との関係は、科学的には検証されていないようです。

独立行政法人・農業技術研究機構が行った実験では、14人の人に毎日1.5~2個のリンゴを三週間食べてもらい、実験前後の中性脂肪などを測定しています。その結果、ほとんどの人の中性脂肪が増えずに、平均で21%も減りました。
この実験は、よく言われていた「果物は果糖が多いので中性脂肪を増やす」とする説をくつがえす結果です。むしろ、「中性脂肪が多い人は減少幅が大きく、少ない人は小さいことから、リンゴは中性脂肪を正常化するように働く」と結論づけられています。

国際的にも、果物は野菜とともに生活習慣病予防のために不可欠なものであるとの認識が浸透しており、多くの国が積極的な摂取を推進しています。日本人の1日当たりの果物摂取量は119グラム(平成11年)で昭和50年の62%と近年減ってきており、欧米各国の半分以下の水準です。わが国でも、国産果実の消費拡大のねらいもあり、「毎日果物200グラム運動」が進められています。

果物はビタミン・ミネラル・食物繊維に富み、効率的な栄養源として重要な食品です。料理に使ったり、ジュースなどの加工品も上手に利用して、毎日200g以上食べましょう。
2002.8
奈良県農業技術センター 果樹振興センター
専門技術員 岡本一宏