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シャンパン

 シャンパンは発泡ワインの代名詞のように使われていますが、厳密にはフランスのシャンパーニュ地方で、独自の製法により作られたもののみを指します。他の発泡ワインはスパーリングワインとして区別されています。

 収穫されたばかりのブドウを絞り、タンクで発酵させたワインを数種類ブレンドして味と香りを整えます。これをビンに詰め、砂糖と酵母を加えて地下の酒蔵で寝かせると、糖分が再発酵してアルコールと炭酸ガスに変わります。このときできる沈殿物を取り除くためにビンの口を斜め下に向くようになった棚に並べられ、毎日少しづつ回転させて沈殿物をビンの口に集めます(この作業がなかなか大変)。ビンの口元を凍結させて沈殿物を取り除き、リキュールを加えてコルクで栓をし、ラベルを貼って完成です。標準のもので、ブドウの収穫から三年かけて製品化しています。

 フランスのワインブドウの産地としては、ボルドーやブルゴーニュが有名ですが、シャンパーニュ地方はこれらの産地より北にあって寒く、土壌も石灰質のため、ここで採れるブドウは酸味が強く、良いワインができません。先人たちの知恵と努力によってシャンパンが商品化し、需要の拡大にともなって脚光を浴びるようになり、二流のブドウ産地であったシャンパーニュが活性化しました。

 シャンパンには、黒系のピノ・ノワールとピノ・ムニエ、白系のシャルドネの三品種が用いられています。これらの品種や生産年の違うワイン、異なる畑のものを配合していろんなタイプのシャンパンが作られています。シャルドネを混ぜてつくられたシャンパンはフルーティーで、食前酒用となります。日本の結婚式やパーティーなどで出されるのは、ほとんどがこのタイプです。ピノ・ノワールを主原料に作られたタイプのものがありますが、辛口で一般のワインと同様、料理と共に召し上がります。大変おいしいシャンパンなのですが、残念ながら私は、まだ日本でお目にかかったことがありません。

 これからクリスマスの季節を迎えますが、本物のシャンパンをぜひご賞味ください。

シャンパーニュのブドウ畑

2003.11
奈良県農業技術センター  専門技術員  岡本一宏