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ラズベリーを育ててみよう

 ラズベリーはバラ科キイチゴ属で、日本に自生しているフユイチゴやカジイチゴなどが同じ仲間になります。果実は赤・黄・黒などの色があり、ビタミンCやカロテンなどの機能性成分も豊富に含まれています。酸味が強くさわやかな風味なので、お菓子類と相性が良く、人気の高い果物の一つです。

 ラズベリー栽培は欧米で盛んに行われていますが、国内での生産地はまだまだ少なく、生果を入手するのは難しいようです。さらに、果実は非常に傷みやすく、少し未熟な果実で出荷されたり、冷凍・加工食品として流通するので、本来の風味を味わうことができないのが現状です。おいしい完熟果実を楽しむためには、やはり家庭で栽培するのが一番といえます。

 ラズベリーは露地植えでも鉢植えでも楽しむことが可能ですが、高温と乾燥に弱いので、夏の暑い地域では、水はけと風通しがよく、直射日光が当たりすぎないやや半日陰となる涼しい場所に植え付けるようにしましょう。夏越しさえうまくいけば栽培は比較的容易です。開花は4月下旬から始まり、7月から8月には果実が成熟しますが、品種や管理によっては9月~10月にもう一度収穫が可能です。果実を収穫した枝は、生育が悪くなり、数年で枯れてしまうので、古い枝はできるだけ冬に剪定し、夏に発生した若い枝やひこばえ(地際から新たに発生してくる新梢)に更新していきましょう。ひこばえを株分けすれば繁殖も容易に行うことができます。

 ラズベリーは通常の果樹とは異なり、枝は細長く、倒れやすいので、放置すると、地面を這いながら生長していきます。見た目を良くするためにも、支柱などを利用して、地面に枝が垂れないように仕立てましょう。他の果樹と比較すると、樹高が低く場所をとらず、病害虫も少ないので、家庭栽培向きの果樹といえます。苗木も最近ではホームセンターなどで容易に入手できるので、栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。


2006年6月
奈良県農業総合センター
果樹振興センター 技師 植木 勧嗣