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お茶の木を植えてみませんか

 お茶は普段の私たちの食生活に欠かせない飲料として親しまれています。
最近ではお茶の中のカテキンの機能性が見直され、”ガン予防・高血圧予防”などに効果があることが解明されつつあります。そこで、みなさんも茶の木を植えてみませんか。

 茶の木はツバキの仲間で冬も葉を落とさない常緑樹です。そのため、生け垣にも利用できます。春には新緑の季節を代表する若草色の新芽が伸び、秋10月頃には椿の花を小さくしたような白い花が咲き、昔から茶花として親しまれています。
 お茶を採るのであれば15本前後必要です。苗木は園芸店などで注文購入の他、最近では通信販売などで手に入るようになりました。

 植え付け適期は3月下旬から5月で植える場所はあまり日当たりを気にしなくともいいのですが、茶の木は水はけの良い、酸性土壌を好むので山砂など排水の良い土を主体にピートモスや完熟した牛糞堆肥を混合した土が適しています。また、鶏糞はアルカリ性に傾き易いため使用を避けてください。
 植え付けは約30cm間隔にし、株元を敷きわらで覆い夏の干ばつ時に乾き過ぎないようにします。二年目以降は潅水を控え、乾いたら潅水する程度にします。
 肥料は、植え付け前に堆肥が十分であれば、一年ほど無くても構いません。二年目から油かすを三月と九月に株もとに一株当たり一握り程度施用します。 家庭での栽培は手摘みが主体なので、整枝剪定は放任でも構いませんが、多くの枝を広げた樹形の方が均一な新芽が多く採れます。そのためには、植え付け時に先端の芽を切り取り、二年から四年目にかけて六月に切り返し、横から枝を出させるようにします。

 お茶を十分に採るには四~五年かかりますが、三年目の一番茶(奈良県では五月)から少量ですが新芽を摘み採ることができます。また、三年目の秋10月中旬にその年出た新枝を下から葉を三枚ほど残して切りそろえ、来年の一番茶に備えます。

 家庭でお茶を作るには中華なべなどで炒る釜炒茶が簡便です。新芽を焦がさないように’しんなり’させた後、手のひらで揉むことを繰り返し乾燥させる方法です。(詳しくは奈良県農業技術センターのホームページ、茶業振興センター内の「自家製茶」を参照して下さい。)一番茶といっても売っているような上等のお茶はなかなか作れません。しかし自分で育てた木から自分で作ったお茶を飲むのもまた楽しいことではないでしょうか。


2002.4
奈良県農業技術センター 
茶業振興センター
総括研究員 小野良允