注意 過去に掲載されたトピックスは時間が経過し、現下と異なる点もございますのでご了承下さい。

緑茶のカテキンパワーについて

最近はワイン等に含まれることで有名な「ポリフェノール」、柿の渋味成分の「タンニン」、お茶に含まれる「カテキン」という言葉を耳にしたことはないでしょうか?。ポリフェノール、タンニン、カテキンの関係は、ポリフェノールの中で特定の構造を持つものがタンニン、タンニンの中で特定の構造を持つものがカテキンです。
 緑茶ではポリフェノールのほとんどがタンニンで、またタンニンのほとんどがカテキン類なので、混同して使われています。

 また、ポリフェノール、タンニン、カテキンは体の調子を整える働きのある成分で機能性成分と言われています。医薬品と違い必ずしもすべての人に効果があるわけではないですが、食品という形で毎日摂取することができるのが特徴です。

 今回はその中でも、緑茶の渋み成分であるカテキンについて書いてみようと思います。まず、カテキンの名前の由来ですが、菌に勝てから「勝て菌」といった話がありますが、英語でカテキンは「catechin」と書き、日本語が語源ではなく、もともとインドなどに自生しているカチューという樹木などの小枝から抽出した無色の結晶物が「カテキン」と名付けられました。

 また、カテキンにはいくつも種類があり、緑茶には下表の4つが主に含まれています。カテキンの効用としてあげられるのは、抗酸化作用、抗ガン作用、血中コレステロール濃度低下作用、抗菌作用、抗ウイルス作用、消臭作用、血圧上昇抑制、血糖値の上昇抑制、脂質代謝の改善などがあげられます。

 また、最近、独立行政法人の研究所で育種された紅茶・半発酵茶用品種を緑茶にすると、アレルギーを抑制する作用をもつメチル化カテキンという成分が多く含まれることがわかり注目をあびています。

 表にあるようにお湯に抽出されるカテキンは茶葉の約30%しかないため、最近、高濃度のカテキン含有の緑茶飲料が話題になっています。カテキンは緑茶の中でも、苦渋味の成分の一つで、カテキン含量を増やすだけでは、苦くて飲みにくいお茶になるので、各社工夫をしているようです。

カテキンの種類 緑茶中カテキン含量(mg/3g) 緑茶抽出液中カテキン含量(mg/180ml)
エピガロカテキンガレ-ト 233.7 55.5
エピガロカテキン 125.1 55.5
エピカテキンガレ-ト 63.6 15.3
エピカテキン 31.5 15.3
合計 453.9 141.6
緑茶(煎茶)および緑茶抽出液中のカテキン類含有量(『日本茶全書』より)抽出条件:3g/180ml/5分

2004.2
奈良県農業技術センター 茶業振興センター 技師 山原俊昭