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原産地表示

 皆さんはJAS法という法律をご存じでしょうか? 原点は昭和25年に定められた「農林物資規格法」という法律で、農林産物の規格を定め、その品質の適正な表示を義務づけたものです。昭和45年に「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」として内容が一新されるなど数度の改訂を経て、平成14年4月に、生鮮食品や漬け物などの生鮮食品に近い加工食品8品目の原材料に原産地表示が義務づけられました。そして今回、平成16年9月、新たに20食品群にまで原産地表示が必要とされる食品が拡大されました。例えば農産物では、カット野菜や果物など、ほとんど生に近いものから、干し椎茸などの乾物類、ゆでタケノコなどの加熱食品、モチ、緑茶、こんにゃくなどがそれに当たります。この中には緑茶のように業界で自主基準を定め、既に原産地表示を行っている例がありますが、それが法的にも義務づけられたと言うわけです。今回の改訂では、このように品目を拡大すると共に、加工した所があたかも原産地であるかのように誤解を招くような表示を無くすため、表示に関するルールを定めました。これまで、海外から完成品を輸入して国内で包装したりしたものは、国内産としても法的には問題なかったのですが、これからは原産地○×国、加工地△□県、と表示しなければならなくなりました。
 これらの産地表示は、食品の原料調達のグローバル化する一方で、昨今の偽装表示など、食に対する信頼を損ねる不正事件が相次いだこともあり、原料の原産地を知りたいという消費者の皆さんの声に応えて、義務づけられてきたものです。もちろんその食材の原産地が確かに表示通りかどうかを検証する方法も、現在進化し続けています。例えば食材の遺伝情報を元にした品種鑑別技術や、野菜などに極微量に含まれる成分が、栽培された土地によって量や割合が異なることを利用した原産地分析技術などが、様々な食材で可能になってきているのです。  この法律は、平成18年10月1日まで、約2年間の移行期間が設けられております。法律の詳細につきましては、農林水産省のホームページを参照して下さい。

2005年3月
奈良県農業技術センター
園芸利用チーム 主任研究員 濱崎貞弘