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醤油の種類について

醤油は大豆、小麦、食塩を主な原料とし、こうじ菌などの微生物の働きによって製造される発酵調味料です。昔から日本各地で生産されてきましたが、各地域の歴史や嗜好のちがいなどにより、さまざまな個性を持っています。日本農林規格(JAS)では、醤油をその製法によって、こいくち、うすくち、たまり、さいしこみ、しろの5種類に分類しています。
 こいくち醤油は、大豆と小麦の使用量がほぼ等量で、全国の醤油消費量の8割以上を占める最も一般的な醤油です。食塩分は約16パーセントで、調理用、卓上用のどちらにも幅広く使うことができます。
 うすくち醤油は、こいくちよりも色が淡く、香りがおだやかな醤油で、食塩分は若干多くなっています。素材の色や風味を生かした調理に使われます。
 たまり醤油は、主に東海地方で作られており、大豆が主原料であるため、とろみと濃厚なうまみ、独特な香りが特徴です。寿司、刺身などのつけ醤油や、照り焼き、せんべいなどの加工用に使用されます。
 さいしこみ醤油は、食塩水の代わりに一度醸造して搾った醤油で仕込んで造った醤油です。いわゆる二度仕込みを行うため、色、味、香りともに濃厚で、別名「甘露醤油」とも言われます。刺身、寿司、冷奴など、主に卓上用に使用されます。
 しろ醤油は、愛知県三河地方を中心に生産されていて、うすくちよりもさらに淡い色の醤油です。主原料は小麦で、甘味が強く、独特の香りがあります。色の淡さと香りを生かした吸い物や、茶わん蒸しなどの料理のほか、おかきなどの加工用にも使用されます。
 JASでは、また、旨みの成分を表す全窒素分などをもとに、種類毎に醤油の等級を「特級」、「上級」、「標準」の三段階に分けて設定しています。
 私たちが日常の調味料として何気なく使用している醤油ですが、このように種類や等級が細かく分けられています。ラベルの表示を確かめて、用途に合わせて使い分けてみられてはいかがでしょうか。

2005年4月
奈良県農業技術センター
環境保全担当 土壌・水質保全チーム
主任研究員 山下浩一