注意 過去に掲載されたトピックスは時間が経過し、現下と異なる点もございますのでご了承下さい。

果物の食べ頃とおいしさを見抜く

 これから秋にかけて果物のおいしい季節を迎えます。
 奈良県内では柿・梅・梨など84億円もの果実が生産されており、最近ではハウス柿も定着し、さくらんぼやブルーベリーなど新しい果樹も栽培されるようになってきました。
 皆さんは、おいしそうに見えるこれらの果物が甘くなかったり硬かったり熟しすぎていてがっかりしたことはありませんか? そんなことがないように、生産地の中には収穫した果物の味の良し悪しや育ち具合を機械で調べているところがあります。
 一つは光で甘さや酸っぱさを調べる方法です。人の目には見えない近赤外線という光を果物に当て、果物の中を通る光や跳ね返る光を調べることで糖度や酸度がわかります。これは、果物に含まれる糖分の量により透過する光の量が変化する仕組みを利用していて、みかん、梨、桃、りんごなどの熟度の判定に使われています。
 また、県内の柿産地ではカラーグレーダーという機械で画像から瞬時に柿の色を判別し熟度によって等級分けしている選果場もあります。
 一方、たたいた音で中の状態を見分ける果物もあります。軽いハンマーとマイクを使って自動的に調べる機械ですが、熟しすぎて中に空洞ができるとその音が変わることを利用しています。
 他にも、キウイフルーツでは果実の表面を軽く押したときの反発力を測る機械、パイナップルでは熟度が進むほど光がよく透過することを利用した機械、スイカでは大きさと重さから密度を計算する機械などが開発されていて、それぞれに熟度や果肉の状態を推定することができます。
 果物を切らなくてもあっという間にそのおいしさが測定できるのはとても便利ですが、これらの機械はいずれも高価で一日に何万個も処理するような生産者等向けのものです。デザートにお店で買う場合は下の表を参考にしておいしい果物を選んでください。
 果物はビタミン・ミネラル・食物繊維に富み、効率的なエネルギー源として重要な食品です。県内産のおいしい果物を食べて暑い夏を乗り切りましょう。


【おいしい果物の選び方】
種類 県産出額[H16年度]
(県内果樹産出額順位
選び方
8億円
(2位)
表面に傷がなく、形が丸く整っていて、粒がそろっているもの
用途の違いにより、粒の大きさや熟度を使い分けます
もも 1億円
(6位)
形が左右対称で丸く整い色がさえ香りが良いもの
傷がなく果皮全体が色づいていてうぶ毛があり傷がないもの
いちじく 4億円
(5位)
よく熟してやわらかく、全体の色が均一で頭の部分が適度に裂け
赤褐色の中身が少しのぞいている程度のもの
ぶどう 5億円
(4位)
軸が太くしっかりとしており、皮の色が濃く粒が揃っているもの
表面に白い果粉があるのが新鮮な証拠、先端まで熟したものを選びます
日本なし 6億円
(3位)
軸が細く鮮明で、肩と尻の張った扁平なもの、均一に色づいて色つやがよく重量感があるものを選びましょう
かき 58億円
(1位)
全体に赤みがあり皮にツヤとハリがあるもの  
へたと果実との間に隙間がなくずっしりと重いものを選びます
みかん 1億円
(6位)
果皮が薄くツヤとハリがありなめらかでしまりがあるもの
あまり大きくなくしっかりと重みのあるものが良いでしょう
2006年6月 
農業総合センター  
普及技術課 経営農産係 調整員 山本直子