平成17年度第3回審議会


平成17年度 第3回奈良県男女共同参画審議会の概要

・日 時
平成18年3月1日(水) 10時30分~11時30分

・場 所 奈良県文化会館 2階 集会室A・B(奈良市登大路町6-2)

・出席者 11名(4名欠席)

・傍聴者
なし

・会議の概要
(1)「奈良県男女共同参画計画(第2次)(原案)」に対する答申について
 答申(案)が承認され、県に対する答申が行われました。

(2)その他
 計画の推進に関する意見等を各委員よりいただきました。
[主なご意見]
・性的少数者の人権に関してもう少し踏み込んだ表現ができたらと思っていたが、第2次計画として、積み残した課題を円滑化するという計画の目的から考え、「…、社会的不利益を被りやすい立場の人々を含めたすべての人の人権が真に尊重される自由で平等な社会を目指し、…」という表現でやむを得ないと最終的に納得した。県は、社会的不利益を被りやすい立場の人々に性的少数者の方々も含んでいるという認識を持ち、固定的役割分担意識の根幹には性の多様性という部分も含まれるという柔軟な考えを持っていただきたい。
・住民が身近に接する市町村への指導をもう少し徹底していただきたい。
・セクシュアル・マイノリティへの配慮に関して、「社会的不利益を被りやすい立場の人々」というのは、非常に概念が大きく読み方が難しいが、この表現で良いと思う。「社会的性別」(ジェンダー)の視点の用語解説については、「ジェンダー・フリー」に関する説明が省かれ、すっきりして良いと思う。労働組合では、男女の雇用均等、働き方の問題等様々な課題があるので、ご協力いただきたい。
・セクシュアル・マイノリティに関しては、最終的にあらゆる人権が尊重された社会の実現という目標があり、本計画は男女共同参画という分野でそれを進めているので、この表現で良いと思う。
・セクシュアル・マイノリティに関する表現については、現状ではこれが相当ではないかと考える。
・計画の目標は高く掲げなくてはならないが、自分が所属する女性団体で、外出で遅くなっても洗濯物を取り入れてくれなかったおじいさんに、やっと一言思い切って言って取り込んでもらえたという話があり、これが現状。男女共同参画社会の実現にはこういった地域的な取組が非常に重要。今後は、計画をお飾りにせず、いかに啓発し実際に行動につないでいくかが大切だと思う。
・セクシュアル・マイノリティについては、現段階では適切な表現であったと思う。民間企業の経営者と共に働いている立場から、これからは本当に女性を活用していかなければならない時代だと思う。民間企業の管理職における女性の割合を高めていくよう色々な機会を捉えて努力していきたい。また、女性に対しても管理職になるんだという意識啓発を進めていただきたい。県職員の女性管理職も目標値の8%だけでなくもっと上げていく努力を期待する。
・計画策定にあたっては、非常に幅広い視点から言葉遣いについても細かい点まで検討され、評価する。県の計画という意味では、県民のコンセンサスを大事にしないといけないと思う。こうした問題は、価値観、文化、伝統との関わりが強い。最近は非常に価値観が多様化しており、個人の価値観と社会が持つ文化的な価値の体系との関わり方、価値の体系の作り方については、社会的に大きな課題であり、そのためにどのようにコンセンサスを得ていくのかという意味で、例えばセクシュアル・マイノリティの問題にしても、ジェンダー・フリーの問題にしても、日常的にディスカッションをしながら一定の位置づけをしていかねばならないと思う。そのような議論の機会が必要と感じる。
・セクシュアル・マイノリティについて、確かに抽象的で分かりにくいかもしれないが、このような議論が行われたことを色んな形で県民の目に触れることができればよいと思う。現段階では一番ふさわしい表現だったのではないかと考える。
・推進目標として「相談件数」が含まれているが、単に目標値を達成できたから良かったではなくて、相談件数の増減が何を意味しているのかということについて、十分検証する必要がある。
・この計画を実行に移し、市町村や地域のレベルでの取組につなげていくことが重要。我々委員も、計画策定に関わった以上、見守っていきたい。