11月25日 少子・高齢化社会対策特別委員会

少 子・高 齢 化 社 会 対 策 特 別 委 員 会 記 録
開催日時  平成21年11月25日(水)  13時05分~14時17分
開催場所  第1委員会室
出席委員  9名
        尾﨑 充典 委員長
        田中 惟允 副委員長
        井岡 正徳 委員
        山村 幸穂 委員
        米田 忠則 委員
        出口 武男 委員
        小泉 米造 委員
        服部 恵竜 委員
        山下  力 委員
欠席委員  なし
出席理事者   杉田福祉部長
          速見こども家庭局長
          武末健康安全局長
          福田商工労働部長                
          仲谷まちづくり推進局長
          山本教育理事 他、関係職員
傍聴者   1名
議  事
(1)11月定例県議会提出予定議案について
(2)その他
 
〈質疑応答〉
 
○尾﨑委員長 ただいまの説明、またはその他の事項も含めまして、質疑があれば発言を願います。
 なお、本委員会の質問は一問一答式となっております。1問が終わりましたら、次の質問に移られるときには、次の質問ですとご発言ください。また、最後の質問の前に、最後の質問ですと発言をしていただきますようにお願いいたします。
 それでは、発言をお願いいたします。
 
○山村委員 それでは、お伺いいたします。最初に高齢者の生活支援についてということで、交通手段のことについてお聞きしたいと思います。
 今、車社会ということで、公共交通機関がずんずん撤退していくことで、奈良県内ではバス路線が撤退するということが相次いでおり、自動車に乗れない人にとっては、買い物や通院などの外出に困難が生じている実態があると思います。これは日本自動車工業会の調査ですが、人口10万人未満の市や郡部では4人に1人が車に乗れなくなると買い物に行けないということで、生存そのものが脅かされる事態が広がっている状況です。こういう中で、住民の皆さんの運動と市町村の努力という形で、コミュニティーバスなどの運行をされるところが広がってきていますが、県内ではかなり格差があると思いますが、県としてはこの問題についてどのような対応を進めていかれるのか、まずお聞きしたいと思います。
 
○林道路・交通環境課長 山村委員のご質問にお答えいたします。
 高齢者の交通手段の確保ということです。まず、バスの生活交通の確保ですが、県は広域的、幹線的な路線の維持を行っており、地域内で完結するような住民の移動確保については市町村が主たる事業を行っております。と申しましても、地域の高齢者の交通手段を確保するということになりますと、やはりバスやタクシーの活用が主にならざるを得ないと考えておりますが、一番の課題は財源の確保だと考えております。その場合、地域公共交通活性化・再生総合事業というのがあり、これを活用して、国からの財政的な支援や仕組みを利用しながら地域のニーズに応じたきめの細かい交通計画などを策定して、見直しを繰り返しながら進められています。今のところ、非常に活用がふえてまいりまして、平成20年度の事業創設時には7カ所、11市町村だったものが、今年度新たに4市町村ふえ、また、今月27日に生駒市でも協議会を設立して足の確保というところで手段検討が進む予定になっております。市町村での実施は、コミュニティーバスやデマンドバスが主になりますが、特に交通の空白地帯に向け、いろいろな手段を講じているところであり、県もまだ活性化・再生総合事業を活用していない市町村については、機会あるごとにPRし、ぜひとも立ち上げるよう働きかけをしているところです。今後もこの取り組みをさらに進めまして、全県的に広がっていくことを目指して頑張りたいと思います。以上です。
 
○山村委員 PRなどして、全県に広がるように努力されており、少しふえてきているということではありますが、国や県は頑張る地域には応援をするということですが、頑張らないというか、頑張れないというのが実態だと思いますが、そういうところでどんどん取り残されていくという状況があると思いますので、具体的にどのような援助をするのか検討が要るのではないかと思いますが、先ほど言われたお金の問題や担当する方がいないとか、あるいは知識や情報が少ないという問題などいろいろあろうかと思いますが、おくれているところがどうして進んでいないのか、調査や検討をされているのかどうか、その辺についてお伺いしたいと思います。
 
○林道路・交通環境課長 ご発言のとおり、実態は、知識や情報の不足によりまして、なかなか協議会ができないことは事実です。そのために、特に過疎地である国道168号の五條市の旧西吉野村・大塔村、それから野迫川村、十津川村を対象に市町村の枠を超えた形で県が入りまして連携するような形の協議会を立ち上げました。この取り組みはなかなか全国でも珍しい取り組みであり、この形をモデルケースとして、ほかの過疎市町村にPRすることによりまして、一定の進捗が見られると考えております。以上です。
 
○山村委員 県が広域的な役割を果たすという点では、そういう例をどんどんふやしていっていただきたいと思います。
 それと同時に、人材の育成の支援や、具体的な形で地域公共交通活性化法そのものにも国や県が研究の促進だとか、人材の育成の向上などで支援をすることも盛り込まれてますから、県として今後そういう対応をしていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 2つ目に、それに関連して、高齢者の買い物難民という問題についてお伺いしたいと思います。これは、公共交通機関がない地域での問題ということと関連しているわけですが、現実に、歩いても1キロメートルぐらいの距離であっても高齢者は自力で行けないという状況もあって、重い荷物が持てないとか、あるいは道路事情により手押し車や買い物カートを持って出かけられても安全に歩けないとか、実際に一歩外に出れば本当に交通事故の危険というのは非常にあると。最近でも高齢者が買い物カートを押しながら事故に遭われたというニュースがありますが、死亡事故の約半数が高齢者ということから考えても、また、あるいは近いところで買い物をする場所がないというまちづくりの問題もあると思いますが、全国で買い物難民について調査をされた方がありますが、その調査を見ると、買い物に苦労している方が高齢者の5割に上っていると。今は感じていないけれども、将来は4人のうち3人が不安に感じているとお答えになっていらっしゃるということで、これからの高齢化社会にとって非常に大事な問題ではないかと思います。全国的には、商店街、あるいは生協などで宅配サービスをするとか、移動販売をするとか、いろいろな研究をされていますが、コストが高いとか、負担増になるためなかなか問題も多いと聞いています。
 奈良県では買い物難民と言われるような状況について、具体的に何か対応を考えているのか、また、まちづくりとして検討しているのか、実態調査をしているのか、そこら辺のところをお伺いしたいと思います。
 
○増田長寿社会課長 いわゆる買い物難民ということですが、高齢者の方々の日々の暮らしの支援という意味から、実は高齢者の生活介護に関する実態調査を今年度しており、その中間報告の取りまとめがそろそろできる予定です。その段階で中身を見ますと、一つは、家事についての将来の不安というようなことで、先ほど委員お述べのように全国の調査がございましたが、当方の調査においても、やはり日常の買い物、それから食事の準備といったところに将来不安を感じておられる高齢者の方が多いということで、これは複数回答ですが、1,300のサンプルのうち、日常の買い物については53.2%、それから食事の準備に至っては55.1%ということで非常に高い数値となっております。それから、もう一方、外出の関係の外出目的について設問していますが、その中で、買い物といった外出目的が、これは1,120のサンプルのうち複数回答ですが、70.3%と一番高い数値になっております。その次が病院に行くことで44.3%です。アンケート調査を取りまとめた段階ですので、これを今後、例えば地域別に見てどうなんだ、あるいは外出の範囲としてどうなんだというクロスの集計、分析を行ってまいりたいと考えております。
 実態としてはそのような状況ですが、そういった中で、県の取り組みでは、健やか奈良支援財団で取り組んでいる事業ですが、高齢者の方々が地域で抱える課題を解決するために、その知識や経験を生かして仲間づくりということも事業目的としていますが、いわゆる起業していただいて、地域支え合いカンパニー支援事業というものをやっております。これは平成15年度からやっており、現在のところ約21グループにそれぞれいろいろな事業をやっていただいているわけですが、その中で、例えばそういった高齢者の日常の暮らしを支える事業という形でやっていただいている取り組みもございます。日常の家事支援の中には当然のことながら買い物であったり、あるいは食事の提供であったり、あるいは外出の補助といった事業をやっていただいているグループが3つございまして、このような取り組みを今後、民間企業等と連携した格好でさらに拡充していけないか検討しております。今後そういう形で、民間の力あるいは地域住民の方々、ボランティアの方々を含めまして、県ともども、高齢者の日々の暮らしを支援する体制を充実させてまいりたいと考えております。以上です。
 
○山村委員 実態については、深刻であるということをつかまれているということで、しかもその対応についてはボランティアなども含めての検討が言われましたので、そういう方面からのアプローチも期待したいと思います。
 各県の取り組みなどの状況を見ておりますと、埼玉県などでは幹部の職員が歩いて登庁して、歩道の危険箇所などをすぐに修理をしていくとか、あるいは福島県の大玉村では、役場の職員40人がボランティアで高齢者を買い物に運ぶとか、いろいろなやり方があると思いますが、そういう例も聞いております。
 今後、高齢化に備えたまちづくりという観点から総合的に考えないといけない課題だと思います。近くに買い物する場所がなく、生活の命綱である生鮮食料品が買えないまちになっているという問題も片方ではありますので、移動手段の応援とともに、そういう商店街づくり、ライフラインがちゃんと整っているという形での住みよいまちづくりということも検討が必要な課題ではないかと思います。高齢化ということを考えていく委員会ですので、ぜひこの問題についても、部分的ではなくて総合的に検討していくということを今後していただきたいと思いますが、そういうことについてはどのようにお考えなのか、お聞きしておきたいと思います。
 
○増田長寿社会課長 委員お述べのように、まちづくりの観点から考えていく必要があるということは認識しております。総合的に対応していく必要もあるということで、先ほどの高齢者の日々の暮らしだけではなしに、それを支える、例えば住まいであったり、そういうことも含めてのまちづくりを全体として取り組んでいく必要があり、そのあたりまた庁内で議論を進めてまいりたいと考えております。以上です。
 
○山村委員 庁内で検討していただくということですから、どういう形になっていくのか、計画ができるのかどうか、またご報告いただきたいと思います。
 次に、若者の住宅の支援についてお聞きしたいと思います。現在、非正規雇用がどんどんふえてくる中で、若者の3人に1人が非正規雇用という状況で、大変収入が少なく、貧困が社会問題になっております。この問題については、そもそも雇用の問題として労働法制を改正して、正社員として働ける場を確保するとか、あるいは同一労働同一賃金のような法整備が必要だと思います。しかし、現実には低所得の人たちも安定した暮らしをしていかないといけないと思いますので、自立した生活をしていく上での住宅の支援というのは非常に重要だと思っております。以前は、企業が社宅を用意したり、独身寮を用意したり、あるいは住宅手当というものがきちんと完備されており、福利厚生がちゃんとありましたけれども、今はそういうものがどんどん少なくなってきて、実際は個人の責任ということになっていますので、若い方が自立したくてもできないという状況が多くあります。
 特に住宅の対策ということで見ると、日本では国家予算に占める住宅予算が諸外国に比べて非常に少ない状況で、世帯主が34歳以下の若い借家世帯で、所得に対する家賃の負担が、1989年には20%でありましたが、2004年では40%に急増しており、かなり暮らしを圧迫する問題になっていることや、親の家に住み続けている25歳から34歳の若い世代は、日本では4割に上っていると、イギリスやドイツ、フランスでは1割ちょっと、スウェーデンでは4%ですから、非常に日本の住宅事情というのは若い人たちにとって厳しい現状があると思います。
 公営住宅をきちんとふやしていくことも必要だと思いますが、若者に対する家賃の補助制度、あるいは都会などでは高齢者の住めなくなった持ち家を低家賃で若者に貸し出す、そういう制度なども現実に実行されていたりと、対策されているところもふえていると思いますが、奈良県では若者の住宅に対する支援についてどのようにお考えになっておられるのか、お聞きしたいと思います。
 
○奈良住宅課長 若い世帯に対する住宅対策についてお答えいたします。
 その前に一つ、これの経緯ですが、まず少子高齢化が進む中で、高齢者がより便利な都会へ住みたいというニーズがふえてきております。高齢者にとって住みかえをしやすいようにする施策も必要と考えているところです。そのためには、高齢者が今まで住んでいたところに若い世帯の移住を促進すると。委員がおっしゃるところでございますが、そういうことが必要であろうと考えております。国でも、一般社団法人移住・住みかえ支援機構、JTIと略しておりますが、そういう支援機構が中心となった住みかえ支援制度がございます。全国的には、この仕組みについては各府県で普及にばらつきがあり、なかなか普及に至っていないところがございます。住みかえにつきましては、貸す側と借りる側のそれぞれの条件があり、両者のニーズをうまくマッチングさせることが非常に難しい。また、不動産業者の協力も不可欠であります。
 また、委員がお述べのような、家賃の支援・補助等については、今のところ奈良県ではございませんが、県営住宅に若い世帯が入居することが可能ですので、少なくともそういうセーフティーネットについては今のところ対応させていただいているとご理解していただきたいと思います。
 しかしながら、本県でも県営住宅だけではなしに、民間住宅の若い世帯及び高齢者のための住みかえ支援制度につきましても重要と考えております。JTIの仕組みなどを参考にしながら、今後、支援も含め検討してまいりたいと考えております。以上です。
 
○山村委員 重要と考え、今後検討していきたいというお答えですから、これ以上申しましても、今すぐにどうということはないと思いますが、ぜひ検討していただいて、本当に若い世代が安心して住宅をもて、結婚して子供が産めるという環境をつくっていくことがどうしても必要だと思いますので、その点よろしくお願いしたいと思います。
 次に、最後の質問ですけれども、高校生の就職の問題についてお聞きしたいと思います。さきの代表質問でもお聞きいたしましたところ、県内の高校生については他府県からも求人がかなり多くあるということで、県としても何とか内定がとれるようにと努力されているとお答えをいただいておりますが、実態としてはかなり厳しい状況であると思います。最近も相談がいろいろあり、高校生から、求人はいろいろあるが、どれも短期雇用であるとか、条件が悪くてとても将来安定できるような職業ではないので、なかなか決まらないんだと、何とかしてほしいということをよく聞いております。厚生労働省の調査を見ましても、約半数の内定状況という実態ですから、すべての高校生がきちんと安定した職業に就職できるように支援していただくことがまずは必要だと思います。現状はどうなっているのかという点についてお聞きしたいと思います。
 
○吉田学校教育課長 新規の高校生の就職内定状況でございます。委員お述べのように、厚生労働省の調査によりますと、全国で37.6%に対しまして本県高校生の就職内定率は51.3%でした。10月末現在について、当課で調査しましたところ、県立高校生の就職内定率が63.9%となっております。昨年度同時期の調査では71.8%ということで、厳しい状況には変わりございません。11月末現在の就職内定状況についても現在調査中で、月例で状況把握に努めてまいりたいと考えているところです。
 
○山村委員 引き続き大変厳しいという状況ですので、支援を強めていただきたいと思いますが、こういう中で、せんだって新聞でも報道されておりましたが、京都府では高校生の緊急就職支援センターを来月に設置して、来春卒業の高校生の就職が決まらない場合に府が4カ月間雇用をして、介護や農林業などの人材育成のプログラムで訓練をして就職を支援していくと、こういう支援策を打ち出されておりますが、県でも安定できる仕事ということでいえば、このような就職支援の実効ある対策というのが必要ではないかと思いますが、県として何か考えていただいているのか、お聞きしたいと思います。
 
○佐古雇用労政課長 委員お述べの京都府でやっております高校生に対する支援でございます。先ほど教育委員会の答弁にありましたように、就職状況というのは厳しい状況であるところですが、10月には参加高校生161名、参加企業数が29社の就職合同企業説明会、また11月11日にも同様の説明会を開催し、参加生徒数68名、参加企業は13社ありまして、就職試験につながるように努めているところです。
 先ほどもありましたように、厚生労働省の調べでは、平成21年9月末現在の本県の高校新卒者の就職内定率は51.3%、これは全国で高い方から4番目です。また、就職を求めておられる方、人数にして1,212名で、これは全国では少ない方から3番目となっております。現時点では、来年度末の就職未定者がどの程度出てくるかについては想定できない状況ではあります。
 また、高校新卒者の就職未定者のみを対象とした生活給付金つきの職業訓練については、他の専門学校等への進学者等と比較して整合性がとれるものなのかの検討も必要であることから、現時点としましては、京都府と同様の取り組みを行うことは難しいものと考えております。
 なお、訓練手当は出ませんが、高等技術専門校では高校新卒者も対象とした職業訓練も実施しております。その受け付け期間は1月28日から2月18日までありますので、それらも活用していただけましたらと考えております。以上です。
 
○山村委員 もちろんこれから先、どういう状況になるかということがわかりませんから、人数の特定などできないと思いますが、就職できない方が一人もないという対応をしていただきたいと思います。
 京都府と同じようなことをやれというわけではなく、例えば先ほどありました職業訓練校などに特別枠を設置して、県としてできる範囲で支援をするという方法もあろうかと思いますので、その点については工夫される余地があると思います。高校を卒業して働く場がないという、そんなかわいそうなことにならないように、やはり県が決意を持って対応されることが重要かと思いますので、その点をお伺いしたいと思います。
 
○佐古雇用労政課長 高等技術専門校では、離職者も対象にしました入学テストもございます。学校の設備の関係、また志願者が多いということもあり、特別枠は難しいと思いますが、できるだけ多くの高校生を受け入れるように頑張っていきたいと思います。以上でございます。
 
○山下委員 まず、特別養護老人ホームの補正予算200床分ですか、平成23年度末までに477床の増設ということで、これに異論はございませんけれども、特別養護老人ホームの必要数をカウントするのは非常に難しいと思います。私もそろそろ70歳でございますので、申し込みをしようかなと思いますが、要するに申し込みをしている人と実態とが合わない。どうぞといったときに、先送りしてくださいという、そういう人たちもいるということもありまして、実数はどれぐらい県として現時点でカウントされているのか、教えてください。
 それから、この477床の増床計画は新設なんですか、あるいは既存のホームの増床なのでしょうか、その分野別に教えてください。
 
○増田長寿社会課長 まず、特別養護老人ホームの入所申込者数の状況でございます。平成21年4月1日現在で調査し、近々まとまる予定ですが、入所申込者数は要介護1以上の方で5,291名でございまして、平成20年4月1日現在の数値が4,820名でございましたので、約1割増しという状況です。そのうち、例えば要介護3以上のいわゆる重度の方の申込者数が2,789名で、昨年同時期の2,575名に対して約200名ほどふえている状況です。
 それから、2点目ですが、今般、補正予算をお願いしておりますこの200床につきましては、圏域ごとに、西和圏域で50床、東和・中和圏域で100床、南和圏域で50床ということで、一応新設というのが基本ですが、今後公募していく中で具体的に審査申請していただくときに、実際のその圏域の整備水準といったところを審査基準の中に入れておりますので、現時点でこれはもう新設に限るとか、あるいはもう増床に限るとかいう限定はしておりません。今後、市町村に照会をかけ、手を挙げていただいて、県で取りまとめて審査をしていく段取りですが、その中で、もともといろいろな整備計画そのものの審査項目があり、もちろん計画そのものの熟度であったり、あるいは土地取得の見込みの確実性であったり、あるいは市町村のほかのサービスとの連携の部分であったり、そういった経営的なところも含めて審査基準に入れておりますので、総合的に判定をさせていただくというふうに考えております。以上です。
 
○山下委員 よくわかりました。
 いずれにしても年間1割ないし2割、申込者がふえている現状から、477床の増床を果たしたとしてもやはり引き続き計画しなければならないと思いますし、とりわけこういう増床のときには、既存の施設で増床の可能なところを前もって調査しておく必要もあるのではないかということで意見を申し上げておきます。
 2つ目は、先般の当委員会の質問にもありましたが、介護職員の処遇改善の取り組みがなされてきたと思います。果たして当初計画のうち何%手を挙げられたとか、すべての介護施設で申し込みがあったわけではないと思いますが、その実態について、まずは、制度を利用して、この際、国の方針に準じて待遇改善を図っていこうという趣旨で手を挙げられたところが何カ所あって、その処遇改善の内容について、平均どのようなものなのかをお示しいただきたいと思います。
 
○増田長寿社会課長 介護職員の処遇改善交付金の申請状況についてですが、10月14日の数字が実は、これサービス単位といいますか、一つの事業所で複数のサービスをやっておられる事業所があると、それもすべて一つずつカウントしたものでいいますと、10月中ごろ時点で68.2%、それが11月20日現在の直近の数字では約69.9%で、この間1.7ポイントほど増加しておりますが、以前、9月25日の時点でご報告をさせていただいた申請率は、648事業所で約51%で、今般11月20日の時点では871事業所で69.9%という数値です。
 それと、2点目のどのように処遇改善が図られているかということで、それに前後しまして、事業所に聞き取り調査なり、いろいろなアンケート調査をさせていただいており、その中で、これは悉皆の調査ではないのですが、例えば具体的に改善計画が上がってきた中身、既に提出をされた計画書の中からピックアップをしたもので申し上げると、社会福祉法人の中で1つ大きな事業所と小さな事業所で申し上げます。1つ、大体交付見込み額といたしまして、総額として大体500万円ぐらいのところを見込んでおられるところで、あるA法人が例えば処遇改善手当ということで、月額1万3,000円アップするという事例、そのときに非常勤職員については、フルタイムで働いていただいて1万1,200円と、これがA法人の例でございます。それから、あと、同じ社会福祉法人でも交付見込み額が総額で10分の1の50万円というところで、常勤の職員で一律1万2,000円、それに対して非常勤職員のフルタイムで9,600円とか、そういう計画書を出してきておいでになっています。それから、一方、営利法人も同様に規模の大きなところと小さいところの例で申し上げますと、大きな方でいいますと、常勤職員で、これも手当の創設ということで、月額1万円アップすると、それに対して非常勤職員で、これは時給を見直して月額9,000円アップというような計画を上げておられます。一方、小さな事業所、約40万円ぐらいの例で申し上げますと、常勤の職員で、これは一時金で月額2万円、それに対して非常勤職員で、月額1万円というような計画書を上げてきておられるといったところを提出された中からご報告をさせていただきます。以上です。
 
○山下委員 これまでよりも1円でも多くいただいたら、職員としてはありがたいわけですが、基本的には、例えば賃金の基本ベースが上がったとかということがあるのかないのかを聞いているのです。ほとんどは一時金、あるいは手当というような形で、例えば何々手当というときに、これはどういう名称になるんですか。例えば住居手当が上がったとか、あるいは家族手当が上がったとか、そういうものになると、具体的な待遇の改善に結びついているとは思いますが、同じ手当でも特別手当のような項目になっていたら、この制度がなくなったらもとに戻り、実質的に賃下げになると、待遇が悪化すると思いますが、その辺はどうなってますか。
 
○杉田福祉部長 今回の介護処遇改善交付金は、さきの議会で山下委員からもいろいろご質問いただきました。いろんな団体と意見交換していますと、給与の上げ方についてはおおむね3パターンがあります。1つは基本給です。パートの場合は時給を上げるパターン。もう一つは介護手当、処遇改善手当とか、あるいは介護職手当ということで、介護に絞って手当を創設するパターンです。もう一つはボーナスに乗せるというパターン、この3パターンがございます。悉皆調査しておりませんので、割合は申し上げられませんが、こういう方式でいろいろ取り組まれています。
 ただ、よくよく詳しくお聞きすると、一つ、基本給を引き上げるとはね返りとして法定福利とか時間外単価がはね返ってくる、これも一応、処遇改善交付金の中身がはね返ってくるんですけれども、経営側の意見を聞きますと、退職金の方にもはね返ってくると。委員がご心配のように、平成24年度以降の見込みが立たない中で、これはなかなかとりにくいという声があるのも事実です。もう一つ、手当についても、手当をつくる場合にやはり給与規定を改正するとか、そういった取り組みが必要だと。そうした場合、平成24年度以降、就業規則をまた改正する、なくすというのはなかなか職員の処遇上とりにくいんで、これも少しとりにくいと。ボーナスで乗せると、これは平成21年度から平成23年度の措置としてボーナスを暫定的に上げると、これももう一つ、他方で委員のご懸念のように、平成24年度以降がわからないので申請を踏みとどまるというところが、アンケートでいいますと、奈良県は13%で、全国でも14%でございますので、課題が非常に大きいということで、県も国にそのような大きな課題については改善を申し出たいと思っております。
 
○山下委員 いずれにしても、福祉部長が今お答えになった基本給、時給、あるいは手当、あるいはボーナス、そのような類型で最後まで追って整理してもらいたいと思います。このような臨時、緊急の、補正予算で突然出てきて、期限は3年だという話になりますと、何か一見うれしくて、しかし冷やかしかと。その期限が切れたらもとに戻り、全然処遇改善につながっていないということはやっぱり繰り返してはならないわけでありますから、やはり処遇の改善、手当は手当で、この際、上げていこうじゃないかということで上げられるのならば、これは継続性があるのでいいかなと思いますが、多分ボーナスとか一時金の中に組み込まれていくしか仕方がないのかなと思っていますが、最後までその方向で整理していただくことをお願いします。
 それから、あと1点、県から行財政運営の基本方針2010を送ってきていただいて、見ておりましたが、来年の基本方針の中に、重点項目は保育所の緊急整備の問題と、それから放課後児童クラブ運営等々の問題が特に記されています。
 子育て支援の中でこの2つは極めて重要な課題だと思っております。前にも尋ねたと思いますが、保育所の緊急整備という形でこの基本方針の中に準備されている限り、現在保育所に待機児童がどれぐらいいるのかと、それも北和、中和、西和、あるいはどういう分類で分けるか知りませんが、その地域ごとにどれぐらいいるのか、それに対して来年度からどういう対応をなさろうとしているのか教えてください。
 それから、学童保育、児童の放課後支援体制は非常に重要な課題だと思いますが、これも大変広がってまいりました。定着してまいりました。しかし、広がり、定着する中で、指導員の確保が安定的にできないことが一つの悩みになっています。と申しますのは、ほとんどが親たちの自主的な取り組みとして学童保育というのが出発いたしました。しかし、その折、非常に熱心に取り組んでおられたご父兄がいるときは、自分らも含めて体も運んで運営なさるわけでありますが、そういう熱心な人の子供たちが卒業しますと、つくるときの苦労忘れて次はあるものだと、当然それは行政が保障しているかのように思って対応なさる親たちが出てきます。そうなると、取り組みはばらばらになり、しんどくなります。ですから、その運営について、他の機関に運営委託しなくてはならないところも出てきているわけです。
 私の地元では児童館を使ってやっています。児童館のあるところは、児童館の職員を含めてできるような体制をつくったらいいと思うのですが、ほとんどが学校の教室を借りてやっています。ですから、学童保育の取り組みは地元教育委員会も学校も全く責任なしです。部屋を貸しているだけというな対応なんです。学童保育は、この殻を破らない限り、どうしようもなく結局自滅するしかない。何か大きな事故が起こると、その責任をめぐって空中分解するしかないと危惧しています。
 この際、教育委員会の意見も聞いておきたいと思いますが、本当に子育て支援が大切ならば、学校という場を使って、低学年の子供たちの放課後対策がちゃんとできるようなことを考えることと、あるいはもっと言えば、児童館のないところでは、公民館などの利用できる空き部屋を確保しながらやっていくという方向、さもなくば、このごろ児童が数が減っているわけですから、各小学校で空き教室がたくさんできています。ですから、その空き教室を使ってどういう責任体制のもとで学童保育を運営していくのか、これはそろそろちゃんと責任を持って、教育委員会は知りませんという形ではなしに、責任を持って対応していく、そんな時期に来ているのではないかと思います。この際、教育委員会の意見もお聞かせいただければと思います。
 
○徂徠こども家庭課長 まず、1点目の保育所の待機児童等と整備の状況です。平成21年4月1日現在で、待機児童が県内で115名おります。北和の奈良市で65名、大和郡山市で10名、天理市で13名です。あと、生駒市で14名です。これは年度当初の児童数で、年度途中、以降になりますと、やはりそれ以外の地域でも待機児童がふえていくということで、平成20年4月1日現在206名でありましたものが年度末では297名という状況です。
 これに対応する整備です。平成21年度については、待機児童がおります大和郡山市、天理市等で整備、合わせて290名程度の増、あと、一部新たに新築されるところもあり、平成21年度は新たに3カ所つくられるということで、3カ所で380名の定員増です。平成22年度につきましては、新たに創設が3カ所、改築が3カ所ということで、主に待機児童の多い生駒市や奈良市、それと年度後半に待機児童がふえる香芝市等を含めまして6カ所で定員増が約601名の整備という状況です。
 それから、もう1点、放課後児童クラブの状況です。委員お述べのように、やはり保育所とあわせまして学童保育は、非常に子育て支援の重要な柱という位置づけをしております。現在は放課後児童クラブが212クラブありますが、運営形態が非常にさまざまです。公立公営のところもありますし、公立民営のところもあります。また、民立民営で保護者会が運営されているところもあります。公立公営が136カ所、公立民営が50カ所、民立民営が26カ所という状況です。
 あと、実際にどこを使われるということですが、児童館なり児童センターを使っているのが26カ所で、学校の余裕教室が49カ所、奈良市のように学校内又は学校近辺に専用施設をつくられているところが88カ所という状況があり、民有地の専用施設を使われるとか、保育所を使われるところもあります。実際の入所児童数は1万名を超えるところで、おおむね小学校1年生から3年生の低学年児童が多い状況です。
 委員お述べのように、指導員の確保が非常に難しい状況がございます。県としましては、大規模クラブの分割とあわせて、放課後児童クラブの運営費について助成しております。学校施設等の利用ということで、教育委員会にも施設の利用をお願いしている状況です。以上です。
 
○福田人権・社会教育課長 平成20年度より放課後子どもプラン、そしてまた、地域教育力再生事業の中で放課後児童クラブ、いわゆる学童保育とタイアップしながら現状はやっています。特に両事業は目的や性質が異なる面を持っているものの、放課後等の子供たちに安心して活動できる場を確保するという点では共通しております。特に、両事業の充実、促進を図って、一層推進したいと考えていますが、平成20年度では15市町村で実施しており、奈良市では10教室で実施、特に中学生を対象としているふれあい活動体験事業では8市町村で17活動、子供教室活動、小学生を対象にしている事業では12市町村31教室で、来年度も6市町村で8教室を開講していただく形で実施しているところです。
 
○山下委員
 保育所の増設計画を聞きました。当面の待機児童は解消されるかなと期待するところですが、ただ保育所の場合は、親の側が選んでいく、例えば駅近くでいわゆる通勤の途中に預けられて、帰りに連れて帰るという利便性を求める向きもあります。そういう計画はないのかどうか、一つだけ教えてください。
 それから、学童保育で聞いているのは、そろそろ教育次長、お答えいただけたらと思います。それは法律でどうなっているんだ、条例でどうなっているんだと、これ多分、民主党政権4年間のうちに幼保一元化の取り組みを当然しなければなりません。今、学童保育の扱いも同じなんです。保育所か幼稚園かという問題と同じ扱いなんです。ですから、住民からいったら、教育委員会も首長部局も変わりはないのです、同じ役場、同じ地域なんです。それなのに、学校の学童保育に対しては学校教育は全く関係ないんだと、あるいは教育委員会が責任を持てない、持たない。もっと言えば、持ちたくない、かかわりたくないのです。責任をとりたくないから。そういう意味では、もうそろそろ現実、子供を目の前にして、212クラブも展開している、別個でまた教育委員会がせなあかんといってやっていますが、そんなんやっているというだけの話です。実際に放課後、両親が働きに行っている人たちのそんな要求、ニーズを満たしているかというと、全然関係のない話を今答弁の中でしてくれているわけです。子育て支援で言っているわけ。幼稚園と保育所も現実にやっていること、そんなに変わりません。うちなんて、10数年前に保育所、幼稚園の園舎を合体させました。しかし、流れくる予算だけが違って、例えば幼稚園というのは午前中に帰りますが、それだけは勘弁してくれと、幼稚園に預ける親たちはせめて保育所の子と一緒に給食だけ食べさせてほしいと、それで給食を食べて帰るようなシステムに三宅町は乏しい財政の中でやりました。しかし、そんなことも含めて、合体させようと思ったら合体させていけるのです。ですから、教育委員会に全部責任を持てとは言っていません。一方で、教師たちは自分たちの学校の子供たちが放課後どうしているのか、地域の人たちに見回り隊まで呼びかけて通学路の安全を図るわけでしょ。にもかかわらず、お家へ帰っても父も母もいない子供たちの安全はだれがどうするんだ、これは地域社会でしないといけない。そういう取り組みが何年も続いてるのに、いつまでも教育委員会は見放したままでいいのかどうか、その辺、山本教育理事、私見でよろしい、言葉じりとりませんから言ってください。もうほうっておけない状態になっているのではないですか。
 
○尾﨑委員長 2点あったので、先、徂徠こども家庭課長、保育所の利便性の話です。
 
○徂徠こども家庭課長 保育所の利便性でのご質問です。委員お述べのように、やはり通勤途上の駅近くで保育所を求められるという方が非常に多い状況です。現実にそこにすべて保育所をつくることは難しいことですので、市町村間で広域委託という方法をとり、利便性を図っているのが実情です。以上です。
 
○山本教育理事 事務委任の形かと思いますが、放課後児童クラブの運営そのものを県内でも教育委員会が実際に行っていて、教育委員会がやることによって効果が上がっている例を我々も聞いていますので、工夫の仕方でより一層、委員お述べのような理想的な形に近づける道もあると我々も認識していますので、そういうモデルも参考にしながら進めていけたらと考えております。
 
○山下委員 大胆な方向転換、試みていただきたいと思います。
 それから、最後に、余計なことかもわかりません。この間、保育所が足りないと言っているのですが、例えば奈良市などで同和地区にある保育所は児童生徒が減って保育室が余っているのです。このようなところが各地にあります。それが待機児童が何人あるんだというときに、児童が減っている保育所があるという事実にふたをするのです。多分それは同和対策を打ち切るために、そこの児童が減ってくるのを待っているのかなと、そういう気がしてならないのです。どうですか、徂徠こども家庭課長、そういう実態を県はつかんでいますか。
 
○徂徠こども家庭課長 保育所の整備につきましては、現実に奈良市のように一部保育所があいているところもありますが、やはり通勤エリア、通勤可能な範囲ということで一応待機児童を算出して保育所整備を計画している状況です。現実に委員がお述べのように、奈良市のように一部、旧同和保育所で定員割れしているところがありますし、また一方では、天理市のようにすべての保育所で定員をオーバーしている状況もあります。以上です。
 
○山下委員 生駒市の小平尾地区で、もともと同和地区、同和対策の保育所として建てられた保育所で、17~18年前に定員割れになったのです。相談があり、言ったのは、この小学校区全域の保育所にすればいいと、そんな当たり前の話を行政は当たり前に進めないのです。保育所が欲しいというニーズがありましたから、生駒市は直ちにその要望通りに行い、小平尾保育所の定員はすぐに埋まりました。そういうことについて当たり前の話を当たり前のように整備していくという感性がないのです。例えば天理市は足りない言うけれど、天理市の嘉幡地区と隣接している下永地区、川西町下永の保育所は子供足りないからもう閉鎖しました。川西町は今、私立の保育所が1カ所しかなく、ここの運営が行き詰まって保育所行政が大変な事態になっています。そんなことも含め、もう少し有機的に考えていいのではないかと。同和地区で進められてきた保育内容が、決してほかの保育所で進められている保育内容に劣るものでないということを自信を持って言えますし、体制も整っています。にもかかわらず、そういうところの資源を活用するという雰囲気ではない。それを進めていくという方向性がない。それは多分、親たちは嫌がるだろうなどという前提でやらないのです。ですから、その辺の偏見をそろそろ整理しながら、せっかくの資源をどう活用していくのかということは、さまざまな地域にある隣保館や児童館、あるいは休眠状態にある既存の同和対策の館も積極的に利用していくという展開をしないと、どうなるのでしょうか、保育所は御所市も大変な状態になっているでしょう。ですから、そんなことも含めて、正しい感性で適切な対応をしてもらいたい、これを最後にお願いしておきます。
 
○尾﨑委員長 ほかにございませんでしょうか。
 なければ、これをもちまして本日の委員会を終わります。
 ご苦労さまでございました。