平成21年度教育フォーラム


                            更新日:平成21年11月18 日  

「奈良県民教育フォーラム」を開催しました!     
日時:平成21年11月7日(土)  13:30~ 会場:奈良県橿原文化会館大ホール

 
「奈良県教育の日」の行事として奈良県、奈良
県教育委員会、奈良県警察の主催で「奈良県民
教育フォーラム」を開催し、県民(保護者等)
の方々、教職員、教育委員会関係者等約1300名
が集いました。
 教育長からの提案やシンポジウムを通して、
一人一人の大人が子どもたちとどのように向か
い合って行けばよいのかを探りました。

司会

 「奈良県ディア・ティーチャー・プログラム」の第1期生である尾崎美穂さんと松井勇大さんが司会を務めました。来年度からそれぞれ小学校、中学校の先生になる予定の2人が、学校現場実習の経験等も織り交ぜながらさわやかに進行しました。
 
 ※「奈良県ディア・ティーチャー・プログラム」についての詳細  は下記のページをご覧ください。
    http://www.pref.nara.jp/secure/29630/dearkoukou.pdf


「おはよう・おやすみ・おてつだい」約束運動のがんばりを
たたえて

 
 県内全ての幼稚園・保育所では、幼児期における子どもの基本的な生活習慣の向上や規範意識の芽生えを培うことを目的として「おはよう・おやすみ・おてつだい」約束運動に取り組みました。
約束運動では、「こども3つのやくそくカレンダー」を活用しました。このカレンダーは、園・所に通う3歳から5歳の子どもたちが、7月1日から8月31日までの2か月間、家庭において、「おはようを言う」「おやすみを言う」「おてつだいをする」ことを約束し、守れたらマークに色が塗れるというものです。
 3つの約束をしっかり守れた子どもたちを代表して、奈良市立辰市幼稚園の子どもたちに、冨岡教育長から賞状を贈り、がんばりをたたえました。

※優れた取組を行った幼稚園・保育所の紹介は下記のページをご覧ください。
  http://www.nara-c.ed.jp/katei/katei/21ohayouoyasumi/index.html


オープニング
 
 能  仕舞「安宅(あたか)」ほか          
                   斑鳩町立斑鳩小学校  能楽金剛クラブ

             
 斑鳩小学校の子どもたちが能の謡と仕舞を演じてくれました。
 斑鳩小学校では、校区内に大和猿楽四座の一つ坂戸座(金剛流)発祥の地とされるところがあり、総合的な学習の時間に能の謡と仕舞の学習をしています。        
  主催者あいさつ
     奈良県教育委員会委員長             松本眞理子
     
     奈良県警察本部生活安全部長           井岡 眞澄

       

松本委員長(概要)          
 
奈良県の子どもたちは、「全国学力・学習況調査」の結果から「学力は良いけれど学習意欲や規範意識が全国平均より低いという結果が出ています。知・徳・体のバランスが取れていない」と言えます。
 子どもは地域の中で、みんなで育てるものであり、子どもたちに「悪いことは悪い」と言い続けなくてはなりません。このフォーラムを通して大人一人一人が、今この時に、何をなすべきか、どのような行動を起こしていけばよいのかをお考えいただきたいと思います。子どもたちのより良い将来のために、皆様のお力をお貸しいただきますようお願いします

井岡生活安全部長(概要)

 奈良県の子どもたちの非行の補導数は減少していますが、低年齢化、悪質化し短絡的な行動が目立ちます。遠因として家族の絆がなくなってきていることや規範意識の低下、また地域の調整役がいなくなったことなどがあるのではないかと考えます。
 学校と情報を共有し、スクラムを組んで、健全育成を図っていきたいと思います。家庭では温かい環境をつくり、しっかりしつけをしてください。今後も、地域の力をお借りして子どもたちの健全育成を図っていきたいと思います。皆様のご協力をお願いします。


教育長からの提案

 
 全国調査の結果から明らかになった奈良県の子どもたちの課題とその解決に向けた取組についての
報告と提案がありました。

「愛を基盤として、知力・体力・忍耐力を身に付けて、正々堂々と生きる子どもを育てる」ために   Part2

                       奈良県教育委員会教育長  冨岡將人
  
(概要)   
 《奈良県の子どもたちの課題》    
    ○「学力」は比較的よいが、勉強が好きと思っている児童生徒の割合が低い。
      
    ○多くの種目で体力・運動能力が全国平均を下回っている。
      
    ○就寝時間が遅いため、睡眠時間が短くなる傾向があり、学校のきまり(規則)を守る子
     どもの割合が全国平均と比べて低い。
       
    ○学習塾に通っている子どもの割合は高く、地域の行事に参加する子どもの割合は低い傾
     向にある。

 《課題解決に向けた取組の内容》 


   ■学習指導要領改訂のポイント及び本県の児童生徒の課題を踏まえた指導例や、地域の素材
    を扱った指導例などを取り上げた指導資料を作成し、各学校の指導に役立つようにしたり
    、平成23年度から小学校5・6年生で必修化される外国語活動に向けて、指導の研究開発
    及び実践研究等の奈良県英語教育推進事業を進めている。また、平成21年度全国学力・学
    習状況調査の結果を基にした学校改善支援プランの内容の検討や、理科への興味関心を高
    めるため、理科の実験観察の支援をする理科支援員配置事業等を実施している。

     ■体力向上を目指して、小学校運動場芝生化を推進し、モデル校として9校で芝生化を実施
    した。地域の方々と一緒に芝生の植え付けを行い、子どもたちの外遊びも増えて好評であ
    る。また、「新体力テスト」を全校で実施できた。県ホームページ上で縄跳びなど外遊び
    でチャレンジした記録のランキングが示される子どもチャレンジ運動の推進等にも取り組
    んでいる。
  
   ■幼児期からの規範意識や生活習慣の定着を目指し、幼稚園や保育所で「おはよう・おやす
    み・おてつだい」約束運動を実施した。今後も続ける予定である。また、規範意識の改善
    提言及び生徒指導指針の策定によって、生徒指導の在り方や方法をまとめていく。さらに
    、中学2年生だけでなく中学1年生も事業所で職場体験等をする、中学校キャリア教育推
    進事業を実施している。また、次代の親となる高校生が乳幼児やその保護者とふれあう体
    験をする「赤ちゃんとスキンシップ」大作戦も行っている。
      
   ■学校支援地域本部事業を推進し、学校へ地域の方々にどんどん入っていただいている。地
    域でスポーツに優れた方に学校へ来ていただく事業も実施している。「地域の教育力」向
    上戦略事業は、県くらし創造部協働推進課の取組として地域の教育力の再生を図っている。 

   《提 案》
   子どもたちの未来のために家庭・地域・学校が共に手を携えていきましょう。教育委員
    会もその取組を支えます。どうか皆さんの力をお貸しください。
 

シンポジウム
     
テーマ   奈良県の子どもたちに見られる課題・・・・               その解決に向かっての取組が進んでいます!

      コーディネーター・・・・・・・同志社女子大学教授   上田 信行
    
「教育長からの提案」で報告された取組のうち、「小学校運動場芝生化推進事業」「『おはよう おやすみ おてつだい』約束運動」「学校支援本部事業」の3つの取組について、学校、園、地域での具体的な取組の内容報告がありました。 

小学校運動場芝生化推進事業 「はだしでかけよう みどりのじゅうたん」                   大和郡山市立矢田南小学校長  真田 和則
 
 芝生化によって子どもたちの外遊びが多くなり、運動量が増え、体力が向上することを目指して、県内の小学校9校がモデル校として、運動場を芝生化しました。
 その中の1校である大和郡山市立矢田南小学校が、芝生化の取組を発表されました。
〈概要〉
 保護者の協力による全校児童での芝苗作り、児童・保護者・地域の方々総勢 800名での苗の植え付け、そしてボランティアの方々による芝生の管理によって、9月には、運動場は一面、緑のじゅうたんのように。
 運動場が芝生になると、子どもの遊びの種類も変化し、サッカーや鬼ごっこなどの遊びが増え、今では思い思いに走り回ったり寝そべったりしている子どもたちの姿が見られるそうです。
 同校のデータからは、運動場でのけがが減少し、外に出て遊ぶ子どもの数は大きく増加。また、あるクラスでは50メートル走の記録が平均0.51秒速くなったという結果も。保護者アンケートでは 99パーセントの方が芝生化を「よかった」と答えられたと報告されました。


「おはよう おやすみ おてつだい」約束運動 「親子でいっしょに『おはよう おやすみ おてつだい』」                        大和高田市立片塩幼稚園長   岡田 教子 
 家庭における子どもの生活習慣の改善や家庭内での役割作りを推進するため、「おはよう・おやすみ・おてつだい」約束運動を実施しています。県内全ての幼稚園・保育所の3歳以上の子ども・保護者に「こども3つのやくそくカレンダ-」を配布し、子どもたちにあいさつやお手伝いの習慣づけを目指しています。
 その中の1園である大和高田市立片塩幼稚園が、その取組を発表されました。
〈概要〉
 保護者に約束運動について啓発をし、親子でお手伝いを決めることからスタートしました。子どもたちは頑張っていることを園で友達に知らせ、先生からも励まされながら、頑張ったそうです。
 お手伝いやあいさつが守れたときカレンダーに色を塗っていくことで、子どもたちは達成感や自信をもつことができ、あいさつの習慣化やお手伝いをすることへの意欲も高まったとのこと。さらに、そのことを褒め励ましてくれる保護者の言葉で、親子が心を通わせる楽しい時間をもつことができたことを報告されました。


学校支援本部事業 「子どもの『笑顔』と『ありがとう』に魅せられて」          宇陀市立榛原・大宇陀中学校区学校支援本部 コーディネーター 松本 守正       
  学校支援地域本部では、地域コーディネーターを中心に、学校支援ボランティアの方が学習活動・スポーツ活動・環境整備・登下校時の安全指導など、学校のさまざまな教育活動への支援をしています。今年度は、30市町村に68学校支援地域本部が設置されています。
 その中の1つである宇陀市立榛原・大宇陀中学校区学校支援地域本部の取組を報告されました。
〈概要〉
 学校支援ボランティアは、先生方と一緒に、出来る人が、出来るときに、出来ることを無理せず積極的に、多岐にわたる学校支援活動をしており、今では口コミが大きな力になってボランティアが集まってくださるとのこと。
 また、学校が必要とする支援を把握したり、ボランティアの募集・発掘や各ボランティアの実情にそって調整する地域コーディネーターの仕事についても紹介されました。
 ボランティア経験者からは「先生方の苦労が分かった」、子どもたちからは「ボランティアのおかげで楽しく熱心にしかも早くできた」、教員からは「来てもらってよかった」「ボランティアから学ぶことが多い」等の声が聞かれると報告されました。
                
 シンポジウム出演者は、スクリーンに実際の様子を映像で示しながら発表されました。
 発表後、シンポジウムのコーディネーターである上田信行教授が会場の方々に、取組内容についての感想や質問、意見等を伺いました。
 シンポジウムを通して、大人が今、子どもたちのためにどのような行動を起こせるかについて考え合いました。

エンデイング 
  
和太鼓 「秋篠」            県立奈良朱雀高等学校 和太鼓部
創部15年目を迎え、今までに全国大会に9回出場されている和太鼓部の勇壮な演奏ととも
  に、県民教育フォーラムが閉幕しました。