私たちのチャレンジ

~始めないと始まらない。
きっかけはちょっとしたことから。
今が一番充実しています~
旅行ジャーナリスト
フリーライター
村田和子さん
(奈良県出身/神奈川県在住)

今回は、4月27日に開催したチャレンジモデルセミナー「子育ても仕事も私らしく!子連れ旅行ライターやってます」から、フリーの旅行ライターとして活躍中の村田和子さんのチャレンジを紹介します。

-フリーを選ぶまでの道のり。人生における取捨選択-

大学卒業後、神戸のアパレル関係の会社へ就職。結婚後も共働きをしていましたが、震災の影響もあり、3年で会社を辞め専業主婦に。しかし、社宅では「村田さんの奥さん」と呼ばれることに戸惑い、他にも夫の給料で自分のものを買うことへの抵抗感や、会社でいきいきと働いている友人を見て疎外感を味わい、離職後半年で再就職を決意しました。
でも、直ぐに見つかると思った仕事も、「結婚=子どもをつくる」という固定観念の壁に阻まれ、思うように決まりません。働きたいという気持ちがあっても伝わらないとダメだと思い、夫の転勤に伴い引っ越した東京では、面接で「たとえ三つ子ができてもやめません」と答えやっと内定。離職後、約3年が経過していました。

平日は共働きでばりばり仕事をし、休みは旅行という充実した日々を過ごしていたある日、All Aboutという生活情報サイトが立ち上がること、様々なテーマの執筆をするガイドを募集していることを知り応募しました。「自分の意見が発表できる場が欲しい」というのが動機だったので、テーマは何でも良かったのですが、自分にもできそうな趣味の「旅行」を選択。選考が進み採用が決まった喜びと同時に、妊娠が発覚し、つわりと闘いながらサイトを立ち上げました。

出産後、子どもの首が据わった生後4ヵ月の時、近くへ1泊のドライブ旅行へ行きました。この旅行で、子どもが同行しているのといないのとでは、旅の準備や必要な設備などが全く違うことを痛感。今までと違った視点で『旅』を捉えたのがきっかけとなり、子連れ旅行に関してのノウハウをサイトへ執筆するようになりました。
子どもが生後10ヶ月のときに職場へ復帰し、育児・家事・仕事・副業(ライター)の4足のわらじをはく生活がスタート。子どもの突然の熱や病気に、ハードスケジュールも加わり自分自身も救急車で運ばれたこともありましたが、夫や母の助けもあり、1年を過ぎる頃にはなんとか4足のわらじも上手くまわっていくように。

ところが、今度は会社が合併し、仕事は以前にもましてハードに。心身ともに疲れ果てている中、何か他のことを始めたくなり、「女性創業塾」へ参加。そこで、夢を持っている人達のエネルギーに触れ刺激を受け、自分自身を客観的に見直す機会を得ました。自分でもびっくりしたのですが、振り返ると子どもが生まれてからは、会社と自宅の往復で会社以外の新しい人との出会いは皆無でした。時間に追われる日々に「何のために働くのか」「時間を切り売りしているのではないか」と疑問がいくつも湧いてきました。

さらに夫が転勤し、子どもの送り迎えなどの協力が仰げなくなり、頼りにしていた実家(奈良)の母も病気に。考えて出した結論は「お金よりも時間、仕事よりも家庭、そして一番大事なものは健康」だということ。遂に8年間勤めた会社の退職を決心。暫く休んだ後本格的にフリーライターに。現在に至ります。


 

-フリーで働くということ-

現在、All About「旅の便利お得情報」に定期的に執筆していますが、他は不定期な仕事も多く、いままでと比較して収入がいいとはいえません。しかし、自分の生活スタイルにより仕事量の調整ができるので、子育てや家事と両立しやすいと思います。
以前、宿で赤ちゃんと入浴するときにお風呂の中で寝かせておけるマットがあれば便利だという記事を書いたらすぐに置いてくれる宿がありました。自分が関わったことで少しずつでも良い方に変わる、記事を読んで旅を楽しむ人が増え、頑張っている宿や企業の応援ができることにやりがいを感じています。
一方で、会社というフィルターを通さないので仕事の評価が良くも悪くもダイレクトに自分に跳ね返ってくるという厳しさもあります。ライターに限らずフリーという仕事は、どれだけ自分を信用してもらえるかが重要だと思います。


村田さんから女性へのチャレンジメッセージ
 
専業主婦で悶々としていた時、夫に「なんでもしていいって言っているのに何が不満なの?」といわれ、私の気持ちがわかっていないとよく喧嘩になりました。でも、自らが時間に追われる生活を経験して、人生を選択する余地や時間があることが、いかに恵まれていたかに気が付きました。
女性は、結婚、育児、家事、そして介護など、様々な問題でキャリアプランが描きづらいのは確かです。でも一方で(一般的には)男性に比べて生き方を選択できる自由があるのも事実。自分の置かれた立場や経験をプラスに考えて、できることから始めてみてはいかがでしょうか?案外チャンスは身近なところにあるかもしれませんよ。  


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