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お米のできるまで

 まずは種もみの選別から始まります。選別は水より比重の重い塩水につけて行います。沈んだもみが充実したよい種もみです。これを消毒したあ と、水を十分吸収させて芽を出易くして播きます。
 
 種まきは苗をを機械で植えるため、箱に播きます。箱の大きさは幅30cm、長さ60cm、厚さ3cmです。この箱の底に2cmの深さで土を入れ、十分水をやったあと、種もみをまき、その上に土をかぶせて覆土します。
 
 田んぼに苗床を作り、そこに種をまいた箱を並べ、箱の上に新聞紙などをかぶせ、その上を寒冷紗のトンネルで覆います。種まく時期は奈良盆地とその周辺ではだいたい5月10日前後です。山の方では早く田植えをして早く収穫するためにもっと早く播きます。5月中旬くらいに田んぼの端ので黒い寒冷紗のトンネルを見ることがあると思いますので、その頃田んぼを注意してみてください。種をまいてから田植えをするまで、30から35日間苗を育てます。苗が18cmくらいで田植えをします。田植えは苗箱から苗を取り出して田植機に乗せます。苗は箱から取り出しても根が伸びて絡み合っているので、板状につながって崩れないのが不思議だと思う人もいるのではないでしょうか。田植機は苗が左右に動いているのを2枚のナイフの様なものでかき取り代かきをした田んぼに植え付けます。
 
 田植えをする前には冬から春にかけて何回か田んぼを耕し、肥料を施して代かきをします。代かきは水が下に漏れるのを防いだり、平らにして水を溜めたとき水の深さが一定になるようにするためです。 田植えをした後、水が必要なときは水を入れ、不要なときは排水して稲が適度に育つようにします。その間、雑草を防いだり、稲がかかる病気や付く害虫を防ぎます。また、稲のための栄養分を補給するため肥料を施します。
 
 そして秋10月下旬ころに刈り取りです。刈り取ったもみは乾燥し、もみすりをして玄米にします。私たちが食べているのはこれを精米して白米にしたものです。
 
 いつも食べているお米がどのようにしてつくられているか一度近くの田んぼを見てみませんか。
もうすぐ、お米つくりが始まります。

1997年4月

奈良県農業試験場 作物開発担当 総括研究員 西尾和明