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豆腐の話


 5、6月はダイズの植え付けのシーズンです。家庭菜園などでダイズを栽培してみませんか?10月にはダイズが収穫できますし、そのころまで待ちきれないという方は途中で方向転換して枝豆にして食べても良いでしょう。

 ところでダイズを使った日々の生活になじみの深い食品の一つに豆腐があります。豆腐が発明されたのは中国で、日本に伝わったのは奈良時代といわれています。当時は僧侶や貴族などごく一部の人の食べ物でしたが、室町時代以降、茶道や精進料理の普及とともに庶民の口にも入るようになったようです。

 現在ではスーパーに行けば豆腐はすぐに手に入りますが、実は豆腐は家庭でも簡単に作ることができます。ここでは牛乳パックを使った作り方を紹介します。まず500gのダイズを1昼夜たっぷりの水に浸けておきます。するとダイズは水を吸って体積が3倍になります。このダイズに同量の水を加え、ミキサーにかけてすりつぶします。すりつぶした液は家庭にあるストッキングでこします。こした液が豆乳です。豆乳を15分ほど加熱し、にがり(手に入らない場合は硫酸カルシウム)を10g混ぜて牛乳パックに入れ、よく混ぜてから冷水で冷やします。この方法ではおから(豆乳を絞ったかす)には火を通していないので食べられません。豆腐屋さんは加熱してから豆乳を絞りますが、かなり熱いので、家庭ではこの方法がよいでしょう。また、にがりが手に入らなければ凝固剤としてゼラチンや寒天を使ってみてもよいでしょう。

 以上の方法でできた豆腐はスーパーで売っている「絹ごし豆腐」と同じものです。「木綿豆腐」は豆乳を固めたあと、いったんこれを崩します。このときに黄色い上澄み液が出ますが、これを取り除いて固めます。

 500gのダイズから牛乳パック(1リットル)1本分の豆腐ができます。この方法で作った豆腐はダイズの風味が強く、しょうゆをつけなくてもそのままで食べられます。家庭菜園で自分で作ったダイズで豆腐を作れば、味も格別でしょう。

2001年6月

奈良県農業技術センター 情報・相談センター 
主任研究員 新子悟志