防災航空隊の特色

奈良県防災航空隊

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奈良県では安全運航に対する様々な取り組みを実施しています。

○各種要領の作成

 奈良県の特異な地形条件による狭隘な山地での捜索救難活動を万全にするため「慣熟飛行訓練要領」「山地における捜索救難要領」を作成し、操縦士2名制をはじめ無線不感地帯での通信体制の確立等詳細な要領を作成しました。また航空機事故が発生した場合等の「消防防災ヘリコプター航空安全及び事故対策要領」を定め、航空隊の連携訓練等と合わせて消防救急課ほか関係機関への情報伝達訓練等を適宣実施しています。

○慣熟飛行調査

 先にも紹介したように、県の面積の約77%が深い森林と険しい山岳地帯で形成されています。特に吉野・熊野国定公園に指定されている大台ヶ原や大峰山脈は山岳美や渓谷美に富み、登山初心者や熟年層のハイカーの滑落事故や遭難が近年多数発生しています。また県南部地域は吉野杉に代表されるような植林地が多く、林業用の索道(ワイヤー)が山間部に多数設置されており、飛行中その発見確認は非常に困難であり、山岳地での捜索活動等に大きな影響を与えています。
 そこで、これらに対応するため奈良県全体を31の空域にメッシュ状に区分し、その空域での場外離着陸場の情報や索道の設置場所、登山ルート等を定期的に調査飛行し、調査結果を整理して、各種災害出動の際の事前情報等に資料として役立てています。
メッシュ地図 各メッシュ地図空域詳細図
メッシュ地図 各メッシュ空域の取りまとめ資料

○連携訓練

 奈良県防災航空隊では防災航空体制の理解と協力を深めるため、県内の各消防本部(局)を対象に各種活動における地上支援訓練や救急連携訓練等を適宣実施しています。この訓練により実災害では、迅速な支援活動の大きな成果につながっています。
県内消防本部との連携訓練       

○広域応援体制

 奈良県では隣接する和歌山県、三重県と「紀伊半島三県災害等相互応援に関する協定」を、また滋賀県と「航空消防防災相互応援協定」をそれぞれ締結しています。
 平成16年8月には吉野郡上北山村大台ケ原で土砂崩れが発生し山頂に44名が孤立する事案が発生しましたが、この救助事案では、三重県・和歌山県・滋賀県から消防防災ヘリコプターの応援を受け、無事全員救助することができました。

○航空燃料備蓄庫

 奈良県では南部の山岳地域での長時間活動等を想定し、消防防災ヘリコプター航空燃料備蓄倉庫を県内5カ所に設置し、航空燃料(JET-A1)ドラム缶4本を常備しています。定期的に航空燃料給油訓練を実施し、各関係機関との連携を密にしています。

○救助訓練

 奈良県防災航空隊では実際の救助現場を想定して山間部の訓練場を確保し、できるだけ実災害に近い状況でのポイントの選定や各種想定訓練を実施しています。
山間部での山岳救助想定訓練     
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