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精神障害者の障害とは? ~統合失調症を正しく理解するために~ |
統合失調症とは、思春期から30歳頃までに約1%の人が発病する、誰もがかかる可能性のある、一般的な病気です。
ただ、この病気についての原因が充分には分かっていないために、「遺伝病である」とか「親の育て方の問題だ」などの誤った理解が多くあります。
病気の初期や再燃により症状が悪化した時(急性期)には、ひどい恐怖感や不安感におそわれたり、眠れない日々が続く混乱と緊張の連続の中で、幻覚や妄想といった異常な体験をすることがあります。
この急性期が一段落すると、「疲れやすい」、「根気が続かない」や親から離れない「子供がえり」がみられることがあります。この時期の、早すぎるがんばりは、かえって回復を遅らせることになります。焦らずに「まずは待つ」ことが大切で、この休息期を過ぎた頃から社会福祉施設や作業所、デイケアなどのプログラムを利用してのリハビリテーションも有効です。ただし、この時期も焦りは禁物で、「休みながら」や「試しに」といったゆとりを持つことが大切です。
治療は、薬物療法の他に、精神療法、デイケア、訪問看護等があり、自立支援医療費(精神通院)の公費負担制度を利用できる場合が多くあります。
再燃を防ぐには、服薬の継続、ストレスへの対処をし、再燃の前触れがあれば、決まった通院日でなくても主治医などに相談しましょう。また、情緒的な巻き込まれを防ぐ、過度な干渉をしない、等の接し方の工夫も有効です。
統合失調症は、疾病と障害を同時に持っています。生活技術や職業技能の障害によって生活のしづらさが生じます。この生活障害には、個人差がありますが、よくみられる特性に次のようなものがあります。
| 生 活 障 害 |
行 動 の 特 性 |
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1.生活の仕方が苦手 ・一時にたくさんの課題に直面すると 混乱しやすい ・生活のリズムが、乱れやすい 2.人付き合いが苦手 ・場にふさわしい態度がとりにくい ・人との接触に消極的になりがち 3.就労能力の不足 ・新しい事に慣れるまで時間がかかる ことが多い 4.生きがいのなさ ・趣味や娯楽に関心が薄いことが多い ・自己評価の低下や自信を持てないこ とが多い |
・物事の優先順位をつけるのが苦手 ・家事の段取りがうまくできにくい ・身だしなみに無頓着になりがち ・昼夜逆転に陥りやすい ・家にひきこもりがちになる ・公共機関の利用が苦手 ・あいさつがうまくできにくい ・杓子定規な対応をとりがち ・話や行動が唐突になりやすい ・とっさに適切な言葉が浮かびにくい ・作業の能率にむらが出やすい ・根気が続きにくい ・ストレスによる影響を受けやすい ・余暇を積極的に楽しむのが苦手 ・自己を主張するのが苦手 |
自立や社会参加に向けて利用できる活動の場は、最近増えつつありますが、まだ、充分とは言えません。自分にピッタリのものがみつからない場合があるかもしれませんが、現在の状況に応じて上手に組み合わせてご利用ください。本人の意欲がその後の回復に大きく影響します。
下記のような場所を利用することで、次のようなプラス効果があると思います。
・昼間、出かけることができ、家族との関係が改善する。
・昼夜逆転していた生活が、健康な生活リズムに戻る。
・焦って就職して失敗するより、仕事に就くための準備も必要と考えられるようになる。
・同じ病気や障害を持つ者同士なので、本音で語り合える仲間ができる。
・ひきこもりがちな生活から楽しみを見つけ、生活にゆとりが生まれる。
・病気を冷静にみつめることができ、どこが病気かを理解できるようになる。
・再燃を上手に防ぎ、スムーズな回復を歩める。
活動の場としては、地域活動支援センター、小規模作業所、授産施設、生活訓練施設、グループホーム、福祉ホーム、福祉工場、当事者会(自助グループ)、社会適応訓練事業、病院や診療所のデイケア、就労に関する相談機関(ハローワーク)等があります。地域によりないものもあります。詳しいことは、市町村の精神障害者福祉担当者、医療機関のソーシャルワーカー、保健所の保健師等にお問い合わせください。
統合失調症は、病気と障害が共存しているので、治療だけでなくリハビリテーションが必要です。そして、精神障害者のリハビリテーションは、日常生活で行われることでより一層効果的なものになります。
長期入院していたり、ひきこもりがちな生活をしていると、職員や家族の代理行為によって生活が成り立ってしまいます。そうなると、これまで持っていた力までも失ってしまいます。そのようにならないために、本人ができることは本人に任せるということが大切です。
具体的には、1薬を自分で飲むこと、2市役所(役場)や銀行等の公共機関を利用すること、3お金を管理すること、4買い物、5洗濯、6炊事、7困った時に誰かに相談すること……等です。
これら全てを本人に任せるのではなく、本人ができる部分を本人に任せるということが重要です。例えば、5洗濯の場合、洗濯機で洗う→干す→たたむ→タンスに入れる、という4つの順序があり、6炊事の場合、献立を考える→買い物→調理→後片付けと同じように4つの順序があります。このように考えると本人ができる部分をきっと見つけることができると思います。日常生活で行うリハビリテーションは、生活障害を軽減し、日々の暮らしのなかで確実に力をつけることができます。
日常生活支援として、障害者自立支援法によるホームヘルプサービスがあります。サービス内容は、1食事の準備、2身体の清潔の支援、3住居等の掃除・整理整頓、4買い物の同行・支援、5通院等の支援・定期的な服薬の助言、6心配事の相談・話し相手・隣近所とのつきあいの相談・関係づくりです。サービス利用については、市町村の精神障害者福祉担当課にご相談ください。
市町村窓口の一覧(34KB
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