『月曜日の朝は、いつもにも増して起きづらく、ゆううつだ。』と感じることは誰にもであるで しょう。そんな時は自分に自信がもてず、わずらわしさから逃げ出したくなる気持ちにとらわれるかもしれません。このような気持ちは日常の生活においてしばしば体験しますが、たいていはほんの一瞬のことで過ぎ去ってしまいます。 うつ病の症状はこのような気分が沈んだ状態と似ていますが、違う点も多くあります。 うつ病では抑鬱の程度が強く、何も楽しめなくなります。自分を責めてばか りで、自殺を考えた り企ててしまうこともまれではありません。 強い疲労感や不眠、食欲減退など身体の不調を起こします。 うつ病では落ち込む理由が、はっきりしません。あったとしてもそれは「きっか け」に過ぎず、それほどひどい落ち込みの原因とは考えられません。 うつ状態は普通、数ヶ月間持続しますが、抗うつ薬などの薬物療法によっ て症状は改善します。 一部のうつ病では、うつ状態を起こす前後の時期に、気分が高揚し活動が 過剰になる躁状態を呈することがあります。これを躁うつ病と言います。
●心に現れる症状 ・気分が暗く、沈みこむ。寂しく悲しい。 ・物事がおもしろくない。趣味ですら楽しめない。 ・不安でいらいらする。 ・何もかもがおっくうになり、やる気が出ない。 ・皆に申し訳ないと思い、自分を責める。 ・あらゆる事を悪い方にばかり考える。 ・他人と顔を合わせたり、話をするのがつらい。 ・生きているのがむなしく感じる。 ・自殺を考えたり企てたりする。●身体に現れる症状 ・身体がしんどくて仕方がない。 ・疲れやすく、動作も鈍い。 ・表情に生気がなく、声のトーンも弱々しい。 ・一日では、朝が最もつらく、夕方はややましになる。 ・眠れない。眠りが浅く、早朝に覚醒する。 ・頭が重い。 ・食欲がない。体重が減少する。 ・性欲がなくなる。 症状の現れ方には個人差がありますが、心と身体の両方に症状が出るのがうつ病の特徴です。身体症状も、うつ病の軽快とともに消滅します。
●執着性格 うつ病にかかりやすい性格として「執着性格」が知られています。執着性格の人は、仕事熱心、凝り性、徹底的、正直、几帳面、強い正義感や責任感、ごまかしやずぼらができないという特徴があります。このような人は周囲から信頼され、高い評価を得ることが多いのですが、反面、柔軟性に乏しく逆境にもろい面も持っています。ストレスに心身をすり減らしながら頑張り続けた結果、うつ状態になってしまう人も少なくありません。●周囲の理解が必要 うつ病は理由もなく落ち込み、何もできなくなる病気です。おっくうな気持ちが強く意欲が出ないため、周囲の人から「怠けているのでは」と勘違いされることもあります。うつ病にかかると自分を責めるようになりますから、そのような周りの目がますます本人を追い込み、悪循環となります。「病気なんだから、ゆっくり休養しないといけない」という理解が必要です。休養が一番ですから、仕事はもちろん、散歩やショッピングなどの気晴らしも強要してはいけません。ゆっくり休める環境をもてるよう、協力してあげましょう。
●一方的に励ましてはいけません 落ち込んでいる人には、ついつい「クヨクヨしないで頑張って」と声をかけてしまいがちです。ただ落ち込んでいるだけの人なら勇気づけられるでしょうが、うつ病の人は「もう頑張れない」と思っていますから、励まされると余計につらくなってしまいます。「頑張れ」と励ますのではなく、「ゆっくり休んで下さいね」といたわってあげましょう。 ●薬と休養で治ります 心の病気だから精神力で治る、というものではありません。うつ病は他の身体の病気と同じように、薬(抗うつ薬)と十分な休養で治ります。数ヶ月で治ることがほとんどですが、加齢とともに回復に時間がかかる傾向があります。抗うつ薬は飲み始めてから効果を現すまでに数週間かかりますから、根気よく飲み続ける必要があります。●専門医を受診しましょう うつ病の治療は精神科、神経科を専門とする医療機関で行っています。うつ病は自殺の危険を伴いますから、病気が疑われるときは専門医を受診するようにしましょう。ほとんどの場合、入院するまでもなく通院治療だけで回復します。 県内精神科・医療機関 (39KB)