●第300回定例県議会(平成22年11月30日提出)
知事提出議案説明要旨
ただいま提出しました議案について、その概要をご説明いたします。
まず、議第68号から議第70号までの3議案は、平成22年度一般会計及び特別会計の補正予算案です。
今回の補正予算案においては、依然として厳しい経済・雇用情勢への対応や、その他緊急に措置を必要とする経費について増額するとともに、給与等の改定に伴う減額を行うこととしました。
その結果、一般会計では18億500万円余、特別会計では13億1600万円余をそれぞれ計上いたしました。
以下、その主なものについて説明します。
まず、県内消費の一層の拡大を図るため、来年2月に二度目の発行を予定しております平城遷都1300年記念プレミアム商品券について、発行額を6億9000万円増額し、17億2500万円といたしました。
次に、低迷する雇用情勢に対応し、緊急雇用創出事業臨時特例基金等を活用して、本県の実情に即した諸事業を追加実施し、県、市町村を合わせて約60人の新規雇用の創出を図ります。また、同基金を積み増すほか、県立大学や県立高校において、就職率の向上や早期離職の防止等を図るための取組を進めることといたしました。
社会基盤の整備としては、国の予備費を活用して、地域間連携や渋滞緩和のための道路・街路の整備、地すべり対策、橋りょう補修を推進します。
このほか、若草山周辺で発生しているナラ枯れの拡大防止、介護基盤緊急整備等支援基金の積み増し、来年4月執行予定の知事選挙及び県議会議員選挙に係る経費、地方財政法の規定に基づく決算剰余金の財政調整基金への積立てなどについて、所要額を計上いたしました。
次に、減額補正につきましては、一般職の職員の給与改定並びに県議会議員、知事等の特別職の報酬額等の改定に伴うものです。一般職の職員の給与につきましては、去る10月、人事委員会から給料表及び期末勤勉手当の支給月数の改定等、国家公務員の給与の改定に準じて改定する等の勧告を受けたところであり、その趣旨に則り給与改定等を実施することといたしました。また、県議会議員、知事等の特別職の報酬等につきましても、その額の改定について特別職報酬等審議会に諮問いたしましたところ、慎重にご審議いただき、先般その答申を得ましたので、期末手当の支給月数の改定とあわせ、これを実施することといたしました。
次に、繰越明許費につきましては、道路橋りょう整備事業、砂防事業、治山事業等を翌年度に繰り越すため、措置するものです。
債務負担行為については、奈良まほろば館の建物賃貸借契約の更新や、総合リハビリテーションセンター等の管理を指定管理者に行わせることのほか、精神保健福祉センター等移転整備に係る契約、新県営プール施設等の整備運営をPFI事業により実施するための契約等に係る設定であります。
以上が今回の一般会計補正予算案の概要ですが、その財源としては、予備費を活用した国の経済対策による国庫支出金等を用いたほか、残余の一般財源には繰越金を充当いたしました。
また、水道用水供給事業費特別会計では、川上ダム事業の実施計画変更に伴い、本県の利水撤退が確定したことから、撤退負担金等の所要の経費を計上したところです。
次に、議第71号から議第74号の4議案は、条例の改正についての議案です。
議第71号及び議第72号は、先に述べました県議会議員、知事等の特別職の報酬額等の改定並びに一般職の職員の給与改定に伴う条例の一部改正であります。
議第73号は、人事院規則の改正に準じた「外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例」の改正であり、議第74号は、法人県民税について法人税割の現行税率の適用期間を延長するため、「奈良県税条例」の一部を改正しようとするものであります。
議第75号は、流域下水道維持管理費等市町村負担金について、現行負担金の適用期間を2年間延長し、平成24年度までとする議案です。
議第76号は、県立西の京高等学校前道路における自動車事故に係る和解及び損害賠償額の決定について、また、議第77号は、「安全で安心して暮らせるまちづくりの推進計画」の策定に当たり、それぞれ議決を求めるものです。
議第78号及び議第79号は、先に述べました総合リハビリテーションセンター等の公の施設を来年4月から管理を行わせる指定管理者の決定、また、議第80号は、平成23年度における当せん金付証票の発売総額を定める議案です。
報第27号は、農業改良資金の未収金請求に係る訴えの提起、報第28号は、保健師助産師看護師法の改正に伴う「看護師等修学資金貸与条例」の一部改正について、それぞれ議会閉会中に行った専決処分の報告です。
以上が今回提出した議案の概要です。
どうぞ慎重にご審議のうえ、よろしくご議決またはご承認いただきますよう、お願いいたします。
ここで、この場をお借り致しまして、来春に実施される知事選挙への対応について、私の所信を改めて申し述べたいと存じます。
私は、平成19年4月、多くの県民の皆様の御支持をいただき、県政執行の重責を担うこととなりました。以来、県政の諸課題に正面から向かいながら、全力を尽くして県政運営にあたってまいりました。
例えば、今年開催しております平城遷都1300年祭につきましては、これを成功させることが、私に課せられた最も大きな使命であるとの認識のもと取り組んでまいりました。幸いにも、予想を大きく上回る多くの方々に訪れていただくとともに、奈良の魅力を深く味わっていただくことができ、また、10月の記念祝典には、光栄にも天皇皇后両陛下にご臨席を賜わったところです。大変成功したイベントとしての評価をいただき、関係者に深く感謝をしております。メイン会場となった平城宮跡の国営公園化についても、政府の閣議決定を得ることができ、今後、順次整備が進められる運びとなっております。
また、就任後間もなく発生した妊婦救急搬送事案では、各種の対応策を短時間で取りまとめ、順次実行に移すとともに、県内医療関係者に多大なご尽力をいただき、ハイリスク妊婦の県外搬送件数は、当時、年間42件あったものが、この一年間では4件にまで減少し、逆に他県から10件の受け入れをするまでになったところです。
これらをはじめ、数多くの諸課題の解決に向け、これまで積極的に取り組んでまいりましたが、その際には、課題解決に直接関わっていただいた方々のお力添えをはじめ、日々、県政の進展に御尽力いただいております県議会議員各位や、県民の皆様の深い御理解と暖かい御支援を賜ったところであり、ここに心から感謝を申し上げます。
一方で、残された今後の課題もございます。
ひとつは、県経済の活性化です。私は、知事就任当初から、県経済を活性化し、県内雇用を増加させ、県内消費を活発にするという目標を掲げ、各般の取組を推進してまいりました。しかし、地域経済体制の改革には時間がかかる面があるのに加えて、いわゆるリーマンショックに端を発した戦後最悪とも言われる不況などにより、残念ながら、本県においても税収の落ち込みや厳しい雇用情勢から未だに脱していない状況です。
次は、平城遷都1300年祭の成功を一過性のものとしないことです。奈良をより素晴らしい観光地として創造していくことは、今後とも取り組むべき大きな課題であります。
さらに、これらを含め、健康づくり、くらしづくり、まちづくり、南部地域の振興など、奈良の将来に向け、今後更に実現を目指すべき重要な政策課題がございます。
私の任期も残すところ5カ月余りとなりましたが、今申し述べました残された課題について思いをいたしますと、これまで育ててきた発展の芽を更に大きな成果へと結実させ、奈良のより良き未来を創るためには、引き続き、県政を担わせていただきたいと考えるに至りました。
このため、私は、来春の知事選挙で、県民の皆様方の信を再度仰ぐ決意を固めたところであります。
引き続き、持てる力の全てを県勢の発展に尽くしてまいる所存でありますので、議員の皆様方には、一層の御指導、御鞭撻の程をよろしくお願い申し上げます。